小島教育研究所

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GIGAスクール構想の目的と現状。課題や今後の方向性について。

2021-11-27 | 授業研究

Society5.0時代を生きる子どもたちにとって、PCやスマートフォンなどは生活の中で必須アイテム。
教育現場でICTを活用することによって、子供一人ひとりに合った学習ができるようになり、よりいっそう個性や能力を伸ばすことができるようになります。

学校でのICT環境整備状況が脆弱であることを踏まえ、政府で実現しようと試みているのがGIGAスクール構想。

今回の記事ではGIGAスクール構想について、概要や目的、現状や課題などについてまとめました。

1.GIGAスクール構想とは

2019年12月の令和元年度補正予算案に、児童生徒向けの1人1台端末と高速大容量ネットワークを一体的に整備するための経費が盛り込まれました。
これらを整備することによって、多種多様で個性あふれる子供たちを1人として取り残さず公正に個別最適化された、能力と資質を引き出して育成する教育ICT環境を実現させるのがGIGAスクール構想です。

GIGAスクール構想のGIGAは「Global and Innovation Gateway for All」の頭文字をとっていて、すべての人のためにグローバルで革新的な入り口を、という意味。
今までの教育実践での蓄積とICTを掛け合わせることによって、子供たちの学習活動がより一層充実し、主体的で学びが深くなります。



国はGIGAスクール構想を実現するために、都道府県や市区町村などの自治体、学校法人などに対して以下の2つ補助をしています。

①校内通信ネットワークの整備
②児童生徒1人1台端末の整備

①では、希望するすべての小・中・特別支援・高等学校などにおける校内LAN環境の整備と電源キャビネットの整備に対して公立と私立には2分の1の補助割合、国立に対しては定額での補助をしています。

②では、児童生徒1人1台端末の整備のために児童生徒が使用するPC端末を整備するために公立と国立には上限4.5万円として定額、私立には同じく上限4.5万円として2分の1の補助割合で支援しています。


授業内では、検索サイトを活用した“調べ学習”で子供たちが主体的に情報を選択したり、文章作成ソフトやプレゼンソフトを利用してリアルタイムで考えを共有しながら学び合いをしたりしています。

各科目では、例えば算数や数学だと、画面上に二次関数のグラフの式の値を変化させて動かしながら二次関数の特徴を考察したり、外国語だと海外の子供と繋がり外国語で交流や議論を行ったり、スピーキングの音声認識機能やライティングの自動添削機能を使うことでアウトプットの質を高めることに貢献しています。


2.GIGAスクール構想の前倒し

黒板とチョークで教えていた一斉学習から、より子供一人ひとりに合わせた個別学習へとなっていくGIGAスクール構想ですが、当初は5年計画で少しずつ進めていく予定でした。
しかし、新型コロナウイルスの影響で休校となった学校も多く、学習をストップせざるを得ない状況になりました。

そこで、いつどのような状況になっても学びを止めないために、GIGAスクール構想を前倒しすることに。
その為、端末整備等に関わる予算が令和元年度補正予算と2年度補正予算に計上されています。



もともとプログラミング学習がメインの目玉となっていたGIGAスクール構想ですが、新型コロナウイルスによる学校休業対策として経済産業省は「#学びを止めない未来の教室」プロジェクトを2020年3月に始動。
学校が休みになってしまっても自宅で学習できる、という役割も期待されるようになりました。


3.GIGAスクール構想における課題とは?

整備を進めるGIGAスクール構想ですが、もちろん課題もあります。
現時点での主だった課題は以下の2つが挙げられるのではないでしょうか。

・家庭への端末持ち帰りについて
・教員側のITリテラシー の向上が必須

それぞれ詳しく見ていきましょう。

3-1.家庭への端末持ち帰りについて

課題のひとつとして、配布する学習端末の家庭への持ち帰り問題があります。

自宅で子供たちが自らタブレットやPCなどを活用して勉強ができるのは素晴らしい環境ではありますが、管理面からすると持ち帰るのは危険な側面も。

例えば、端末の破損。
自治体や学校によっては、自宅に持って帰って端末が破損した場合、故意・過失問わず保護者の負担になってしまうところもあります。
自治体としては予算も少ない中でできるだけコストの削減をしなければなりませんが、端末に対する壊れてしまったときの補償を付けておいた方が、金銭面で保護者と揉めるリスクは少ないでしょう。
補償するための費用は保険会社やサービスで異なりますが、1台につき300円/月や、年間で1,500円などが目安になるようです。

また、通信環境が整っていない家庭へのサポートも考えなくてはいけません。
自治体や学校によっては、モバイルWi-Fiルーターを無料で貸し出しているけれど、通信費の支払いやSIMカード契約などは各家庭で行うケースも。
そして、回線速度などの通信環境が悪くなってしまって自宅学習や宿題ができなかったというケースが起きうる可能性も大いにあります。

他にも、学習以外に端末を使ってしまうリスクもあります。

例えば子供たちの間でも大人気のYouTube。
無料で見られて誰でもアクセスができるので、保護者の立場からするとヒヤヒヤもの。
長時間にわたってYouTubeを見続けてしまい、本来の学習に使うという目的以外に用途が変わってしまっていたり、アダルト系のコンテンツへアクセスしてしまっていたりというようなことが起こりうるのです。

さまざまな方面からのリスクをはらんでいる端末持ち帰り問題。今後の課題となっています。

3-2.教員側のITリテラシー

教員の中にはPCやタブレットなどのIT機器に慣れていない方も多いです。
教員側の端末は、今回のGIGAスクール構想の前に調達された機器もあり、新しく導入した生徒用の機器と使い勝手が違ったりOSが違うので使い方で混乱してしまうことも。
学習を効率よく一人ひとりに合った学習をするのが目的なのにも関わらず、端末操作に慣れていない為、逆に時間がかかってしまうこともあるでしょう。

教員側も少しずつIT機器に慣れる必要があります。
また、整備された環境を最大限活かすために、どの授業でどのようにうまく使って…と考え、準備することも非常に労力が必要となります。
普段の業務だけでも大変ですが、加えて新しい環境になるので現場で頑張っている教員が非常に苦労しているのが現状です。

教員側のITリテラシーの向上と、業務の効率化による教員の負担軽減が今後も引き続き課題。

現在、この課題に対する取組としては、

・ICT活用アドバイザーによるワークショップや説明会

・ICT支援員を整備

などがあり、民間企業の外部人材でICTのスペシャリストから学ぶことで、少しずつ課題を潰していっている学校が多いのではないでしょうか。

4.まとめ

GIGAスクール構想は、「Global and Innovation Gateway for All」の略称で、子供たちの能力や資質を最大限に引き出すために教育現場でICTを活用する取組のこと。

学校教育において、授業内での一人ひとりの学習理解度は違います。
できるだけ一人ひとりに合わせたいのは山々ですが、中々そうもいかないのが現状。
しかし、1人1台の端末があることで、個人に合わせた学習内容や進め方で学べることが可能になってきます。

家庭への端末持ち帰り問題や、教員側のITリテラシーの向上、業務負担軽減などさまざまな課題はありますが、それ以上に教育環境の抜本的な改革としてより質を高めていきたいところです。

自治体・公共Weekより





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技術・家庭科で「Python」を ミクシィが中学校で「プログラミング授業」を実施(前編)

2021-11-27 | 授業研究

 日本の学校における教育課程の基準となる「学習指導要領」は、おおむね10年に1度大幅な改訂が行われる。直近では2017年3月に改訂が行われ、小学校課程では2020年度(2020年4月)から、中学校課程では2021年度(2021年4月)から改訂内容が完全実施されている。

 小中学校課程における新学習指導要領において目玉の1つとなったのが「プログラミング教育」の導入である。小学校課程では複数の既存教科(主に算数と理科)の学習にプログラミング教育を組み込むのに対して、中学校課程では「技術・家庭科」の技術分野に組み込む形で実施される。

 プログラミング教育の必修化を見越して、東京都渋谷区は2019年6月、同区に本社を構える企業5社(東急、ミクシィ、サイバーエージェント、DeNA、GMOインターネット)と「プログラミング教育事業に関する協定」を締結。この協定に基づき、「Kids VALLEY 未来の学びプロジェクト」が立ち上がった。

 参画企業の1つであるミクシィは、2020年度から渋谷区立鉢山中学校でプログラミング教育の支援を行っている。プロジェクト全体において、中学校を対象とする支援は本件が唯一だという。

 先述の通り、2021年度から中学校課程でもプログラミング教育は必修化されている。それに伴い、鉢山中学校の技術・家庭科の授業において、ミクシィが新たに開発した授業カリキュラムと専用ソフトウェアが用いられることになった。

 前置きが少し長くなったが、筆者はその授業を見学する機会に恵まれた。そこで「前編」「後編」の2回に分けて、その模様をお伝えしようと思う。前編では、初回の授業(9月8日実施)と2回目の授業(9月15日実施)の様子をまとめる。

●あえて「キーボード入力」でプログラミング

 ミクシィが開発したカリキュラムは「ミクシィ中学Pythonプログラミング課題解決実践」という。名前の通り、「Python(パイソン)」というプログラム言語を使って学習を進めることが特徴だ。

 読者の中には「言語を使うのは当たり前でしょ?」と思う人がいるかもしれない。しかし、中学校におけるプログラミング教育では、小学校課程と同様に「Scratch」のような「ビジュアルプログラミング」を用いるケースが多い。キーボードによるタイピングが苦手な生徒でも取り組みやすいからだ。

 一方で、PythonはAI(人工知能)などの開発でも使われる本格的なプログラミング言語である。当然、キーボードを使ってスクリプトを入力しなければならないため、キーボード入力が苦手な生徒にとってハードルは高い。ただし、渋谷区では区立学校に通う児童/生徒全員に「Surface Go 2」のLTEモデルをキーボード込みで貸与している。それを踏まえて、より実践的なキーボードを使ったプログラミングを教えることになったのだろう。

 鉢山中学校ではSurface Go 2の自宅への持ち帰りも認めていることもあってか、キーボードに不慣れな生徒は思ったより少ない(さすがにゼロではない)。学習用端末の持ち帰りは、キーボードを含めた端末への習熟に一定の効果があるようだ。

●体系的に学べるように工夫されたカリキュラム

 ミクシィのカリキュラムでは、同社が開発したオリジナルの学習ソフト「Python Programming Software by mixigroup(PPS)」と、Pythonの文法が学べるテキスト「Python 文法基礎」が大きな柱となる。

 PPSは「Pythonの文法学習」「コードパズル」「課題解決」「ソフトウェア開発」の4つの機能を備え、Pythonを体系的に学べるように工夫されている。テキストは31ページ構成で、「型」「式」「制御文」といった基本から、「関数定義」「クラス定義」といった応用まで一通りしっかり解説している。

 プログラミング学習の単元「情報の技術」は、50分×4コマで学ぶことになる。PPSとテキストの内容を全て網羅するには、どう考えても時間が足りない。しかし、自分で学習を続けられるように工夫されているので、興味を持った生徒は自宅などでもPythonの学習に取り組める。

●1回目の授業で制御文まで学習

 ここからは、1回目の授業の様子を見ていこう。

 始めに、鉢山中学校で技術分野を受け持つ磯部正則教諭から、この授業の講師役を務めるミクシィの田那辺輝氏が紹介された。田那辺氏は今回の企画の中心人物で、PPSやテキストの開発にも関わっている。

 先に触れた通り、ミクシィは2020年度から鉢山中学校におけるプログラミング教育に携わっている。田那辺氏は2020年度も講師を務めていたそうで、中学生を相手にそつなく説明をこなしていた。

●中学校の「技術・家庭科」のカリキュラムについて

 現行の学習指導要領における中学校課程の「技術・家庭科」では、「技術分野」と「家庭分野」のそれぞれが4つの内容で構成されています。指導計画(実際の授業の進行)は学校により異なりますが、以下の内容を3年間かけて学んでいくことになります。

・技術分野(全内容必修)

・A:材料と加工に関する技術

・B:エネルギー変換に関する技術

・C:生物育成に関する技術

・D:情報に関する技術

家庭分野(A~Cの一部小単元は選択必修)

・A:家族・家庭と子どもの成長

・B:食生活と自立

・C:衣生活・住生活と自立

・D:身近な消費生活と環境

 今回のプログラミング授業は、「技術分野D(情報に関する技術)」の小単元の1つ「プログラムによる計測・制御」に含まれる内容です。

 田那辺氏はまず、Pythonの特徴やPPSの使い方などを説明を説明した。その後、文法のテキストが配布された。

 これを踏まえて、田那辺氏はPythonの基本的な言語構造である「型」「式」「文」「コメント」などを解説し、プログラムの入力と実行の手順を示した。

 その後、生徒たちは実際にテキストを見ながら各自Pythonのコードを入力し、その動作を確認するといった流れで学習が進められた。

 1回の授業は、50分しかない。そのため、説明はやや駆け足だったが、生徒たちはみな集中して取り組んでいた。驚いたことに、最初の授業で基本的な制御文である「if文」や「for文」まで進んだ。

 田那辺氏の他に、ミクシィからは指導補助として数名のスタッフが参加し、適宜生徒たちのサポートに入っていた。このことも、想像以上のスムーズな進行につながったのだろう。

 授業の最後に、磯部教諭から各自の端末を使って授業アンケートに答えるように指示があった。この回答をもって、1回目の授業は終了となった。

●2回目では「リスト」の概念まで学習

 ちょうど1週間後の9月15日に行われた2回目の授業では、机の配置が変わった。これにより、生徒同士が相談しながら課題に取り組めるようになった。講師は、引き続き田那辺氏が務めた。

 まず、前回の授業の復習として、for文を使った繰り返しの解説が再度行われた。ここは念入りにということだろう。

 復習後、2回目の“本題”である「コードパズル」の解説が始まった。コードパズルには多くの課題が用意されており、正しくクリアできれば「Mission Complete!」と表示され、次の課題に取り組めるという仕組みだ。

 課題はスモールステップ(小規模)だが、進めれば進めるほど難しくなっていく。隣に座っている生徒と相談しながら進めることはもちろん、黙々と自力で取り組みやすくもなっている。筆者が観察する限り、相談しながらコードパズルに取り組む生徒が多かったが、無事に「Mission Complete!」が表示されると所々で笑顔が見られた。

 キーボードごとSurface Go 2が貸し出されているとはいえ、タイピングの習熟度には生徒ごとに差がある。そのため、プログラムの入力に手こずる生徒も見受けられたが、前回同様に集中して課題に取り組む姿が印象的だった。

 コードパズルがある程度進んだ所で、もう1つ“本題”である「課題解決」のやり方が説明された。

 課題解決では、「オラゴン」というキャラクターをプログラミングによって動かし、ゴールに到達させる。当然、オラゴンを動かすためにPythonを使うのだが、授業の時間を考えるとコードを一から書くのは難しい。

 そこで今回は「前に○歩進む」「右に90度曲がる」といったプログラムがボタンとしてあらかじめ用意されており(いわゆる「ライブラリ」に相当する)、そのボタンを押していくことでコードを生成できるにしていた。

 この課題には、プログラムの手法によって幾つもの「解」がある。そのこともあり、課題解決までのアプローチは生徒によって異なる。地道にクリアする生徒もいれば、「そういうやり方もあるのか!」というプログラムを組み立ててゴールにたどり付く生徒もいた。

 授業の終わりでは、再び文法解説が行われた。シーケンスの一種であり、配列みたいな使い方ができる「リスト」をメインに、「リスト操作組み込み関数」「ディクショナリー」「文字列検索」「リスト検索」まで解説された。前回の授業と同様、思った以上にハイペースである。

 今回は、授業後に数人の生徒から授業の感想を聞いてみた。すると、こんな回答が寄せられた。

進むのがちょっと早くて大変だったけれど、うまくプログラムが動くとうれしかった。

あまりプログラミングに興味がなかったけれど、少し仕組みが分かった気がした。

カッコや記号なども正確に打ち込まなくちゃいけないのが難しかった。

 授業中の真剣な様子を見ても、プログラミングについて興味がある生徒は男女を問わず多いようだ。

 後編では、3回目(9月22日実施)と4回目(9月29日実施)の授業の模様をお伝えする。楽しみにしていてほしい。

PCUSERより


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中高生の読解力は危機的状況…約半数が教科書の内容を理解できていない【読解力を養うために知っておきたい7つのこと】

2021-11-22 | 学習一般

★ 中学生の半分は教科書の内容を理解できていない、 これが何より問題です

◯ 新井紀子さんに聞く

国立情報学研究所社会共有知研究センター長・教授教育のための科学研究所 代表理事・所長

数理論理学を専門に、人工知能や地方創生等、文理融合分野で幅広く活動。2011年より人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクタを務める。2016年より読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導。

読解力というと、川端康成の小説や小林秀雄の評論文を読んで作者が訴えたいことや意味を読み取れるか、という文学の読解力をイメージするかもしれません。しかし、私が注視しているのはそのような意味の読解力ではなく、辞書にある通り、「文章の内容を理解する」という、ごく当たり前の意味での読解力です。

現在、日本の中高生の読解力は危機的と言っていい状況にあり、約半数は中学校の教科書の内容を正確に読み取ることができません。読者の方には子どもが小説を読まないことよりも、教科書を読めないことに危機感を覚えてほしいのです。

読解力はほとんどが高校卒業までに獲得されるもので、大人になってから飛躍的に向上させることは難しいもの。お子さんたちには中学卒業までに、生きるうえで必要とされる読解力や常識、発想力を備えてAIには肩代わりできない力を身につけてほしいと思います。


★ 子どもが生きていくために必要な「読解力」を養うために ...

<知っておきたい7つのこと>

【1】 大事なのは「どの科目の教科書も意味が分かるようになる」こと 文系理系に関係なく、どの科目の教科書も正確に読める力を〝汎用的読解力〟と呼びます。教科書の見開き2ページから情報を取り出し、大事なポイントを挙げられるかどうか。そのような読解力をつけることが重要ですし、人生を左右するものだと思います。教科書と新聞はどの家庭にもあるはず。この2つを毎日読むことを習慣にしてみては。

【2】「どの大学に入れるか」を決めるのは読解力と推論の力です 教科書には見出しがあり、見出しから本文の内容を把握・推測できるのですが、大半の子どもはそれができていない。また教科書の本文だけに目がいき、欄外を飛ばすことも多い。偏差値の高い大学に合格するには欄外のデータや補足説明を読み解き、本文との関係性をつかむ〝PISA型読解力〟が求められます。これは学校の推薦図書を読むだけでは身につかず、教科書をしっかり読み込むことで鍛えられます。

【3】「授業を聞きながらノートをとる」ことができない子が増えている 視写を苦手に感じる子はたいてい筆圧が弱く、普段からきちんとノートをとっていないケースが多い。1分間にそれなりの量の文字を正しく視写ができることと、先生からの評価は相関が高く、視写には学校での学習や生活において重要な要素が含まれていると考えられます。脳の筋トレのためにも、プリント学習一辺倒は避けてほしいと思います。  ※視写=この場合は先生が黒板に板書した内容や話した内容をノートに 正確に書き写すこと。

【4】読解力の向上は 「中学卒業まで」 に何とかしたい 「自分は〇〇の科目が苦手」と感じる場合、原因の大半はその科目の教科書を読み解く読解力がないことです。読解力は精読や視写のような脳の筋トレで鍛えられるので、自分の学習法が固まってしまう中学卒業頃までに鍛えておきたいところ。脳の筋トレは地味でつまらないかもしれませんが、苦手科目をつくらないためにとても重要です。

【5】「動画依存」は自分ではコントロールできない問題です 幼い頃からYouTubeの自動再生が当たり前でつまらないものを飛ばす習慣がついていると、短時間に視覚・聴覚的刺激のあるコンテンツでないと満足できなくなってしまいます。他人の話をしっかり聞けず、学校の授業もちゃんと聞けない状態になることも。刺激的で面白いと感じる動画コンテンツには中毒性があり、自分でコントロールすることは難しいので、1日に15分までなど親が制限をしましょう。

【6】「一人の時間」「暇な時間」 が子どもには必要です 特に小学校高学年以上の子どもには、成長するうえで一人の時間が重要。時に寂しさを感じながらも、一人で何かをやる中に創造性の種があり、自分らしさを形成していきます。こちらの意志ではどうにもならない植物や会話のできないペットと、または自転車に乗るなど自分の体を相手に過ごす時間を1日1時間確保することが望ましいと思います。

【7】レシピ通りに料理することが 「読解力UP」のヒントに 初めて挑戦するお料理をレシピを見ながら親子で作ってみましょう。子どもは手順通りに行うのが苦手なので、手順を飛ばしたりつまずいたりするもの。そこで母親が先回りせず、できるだけ子どもに手順を読解させること。「水にさらす」などまだ知らない語彙を把握でき、つまずきポイントにも気づけます。楽しくトレーニングできて、美味しいお料理も一品完成するなんて一石二鳥じゃないですか(笑)。




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大谷翔平、MVPに満票で選出 日本選手ではイチロー以来2人目 おめでとうショウちゃん!

2021-11-20 | 日記

 投打の「二刀流」で歴史的な活躍を見せた大リーグ・エンゼルスの大谷翔平(27)が18日(日本時間19日)、全米野球記者協会の担当記者の投票により、今季のアメリカン・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた。投票結果は満票の30票で、2015年のナショナル・リーグMVPのハーパー(当時ナショナルズ)以来の快挙。日本選手では、01年のイチロー(マリナーズ)以来2人目。

 MVPの発表は日本時間の19日朝、米国の専門テレビ局MLB(メジャー・リーグ・ベースボール)ネットワークの番組内で行われた。大谷はリモートで出演し、「すごくうれしい。まずは投票してくれた記者の皆さんとチームメート、監督、コーチ、あとファンとですか。また、トレーナーと僕の手術をしてくれたお医者さん、支えてくれた皆さんに感謝しています」と受賞の喜びを語った。

 大谷は今季、打者としてリーグ3位の46本塁打を放ち、走っても同5位の26盗塁をマーク。投手としては、チーム最多の9勝(2敗)を挙げた。二刀流でのMVP選出は想像できたかという質問には「もちろん取りたいと思っていましたけど、日本で最初に(二刀流を)やるとなった時よりは、アメリカの方が受け入れられる雰囲気があったのでそれは感謝している」と語った。

 MVPの最終候補3人に残っていた大谷は、48本で本塁打王のゲレロ、45本塁打のセミエン(ともにブルージェイズ)を抑えて最有力候補とされていた。投票は球団の本拠がある都市から各2人が投票。1位から10位までの選手を記入し、1位14点、2位9点、以下順位が下がるごとに1点ずつ減り、合計得点で争われた。

朝日新聞より


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教員免許更新制、22年度中に廃止へ

2021-11-20 | 教育制度について

 文部科学省は19日、教員免許に10年の期限を設けている教員免許更新制について、教育職員免許法改正案を来年の通常国会に提出し、成立後に速やかな施行を目指すと明らかにした。2022年度中に廃止されることになる。


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藤井聡太「最年少5冠」に前進 王将戦初の挑戦権 渡辺と七番勝負へ

2021-11-20 | 日記

 渡辺明王将(37)への挑戦者を決める第71期ALSOK杯王将戦リーグ(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催、ALSOK特別協賛)の藤井聡太竜王(19)―近藤誠也七段(25)戦が19日、東京都渋谷区の将棋会館で行われ、藤井が勝って開幕から5連勝を決めた。近藤は3勝2敗となって1敗者がいなくなったため、最終局を待たずに藤井の初挑戦が決まった。藤井は13日に竜王を獲得して史上最年少4冠になったばかりで、次は5冠をかけて渡辺との王将戦七番勝負に挑む。

毎日新聞より

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愛知県 公立高校一般入試マークシート化へ

2021-11-19 | 学習一般

愛知県の公立高校の一般入試について、県教育委員会は、2回の試験を受けられる現在の仕組みを、再来年の春から、1回の試験で2校を受験できる仕組みに見直しすべてをマークシート方式で実施する方針を固めました。

愛知県の公立高校の一般入試は、現在、1人の生徒が2回の試験を受けられる仕組みですが、受験生のほか、出願や採点にあたる教員の負担を軽減するため、再来年の春の入試から、1回の試験で2校を受験できる仕組みに見直されることになっています。
新たな仕組みでは、第1志望校の採点結果で、第2志望校の合否を判定することから県教育委員会は、高校ごとに採点基準にばらつきが出て公平性が損なわれないようにするため、すべてをマークシート方式で実施する方針を固めました。
現在、国語と英語、それに社会の問題の中で、文章を要約させたり、資料をもとに説明させたりする記述式の問題を設けていますが、県教育委員会は「問題の内容を工夫することで、記述式の問題で測ってきた能力も問うことができる」としています。
このほか、県教育委員会は▽推薦入試の日程をおよそ1か月早めるほか、▽中学校の校長の推薦がなくても受験生がみずから出願できる「特色選抜」という新たな制度も導入することにしています。

NHKより

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~高等学校の共通必履修科目「情報Ⅰ」に対応し、シラバス改訂版を公開~ IPA

2021-11-17 | 情報Ⅰ

 IPA(独立行政法人情報処理推進機構、理事長:富田 達夫)は、国家試験であるITパスポート試験(iパス)について、高等学校の共通必履修科目となる「情報Ⅰ」に対応した出題範囲やシラバスの改訂(iパス6.0)を実施し、IPAのウェブサイトで公開しました。

 URL:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20211008.html

 iパスは、ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識が証明できる国家試験です。近年ではデジタルトランスフォーメーションの進展に伴い応募者数が顕著に増加しており、令和2年度の応募者数は前年度比24.6%増の14万人に上っています。2009年度の試験開始から2021年8月末現在までの応募者総数は約131万人、合格者総数は約59万人となり、多くの社会人・学生から活用されています。

 AI、ビッグデータ、IoTをはじめとする新技術が企業活動や国民生活に浸透するなか、学校教育においても、小・中・高等学校を通じてプログラミング教育が段階的に実施されています。高等学校においては令和4年度から、全ての生徒が必ず履修する科目(共通必履修科目)として「情報Ⅰ」が新設されます。政府の「AI戦略2021」(令和3年6月11日統合イノベーション戦略推進会議決定)(*1)においても、「情報Ⅰ」の新設を踏まえ、ITパスポート試験の出題の見直しを実施し、高等学校等における活用を促すことが示されています。

 このような状況を踏まえIPAでは、高等学校学習指導要領「情報Ⅰ」に基づきiパスの出題範囲、シラバス等の見直しを実施し、プログラミング的思考力等の出題を追加することとしました。今回の見直しの適用時期は、2022年4月の試験からです。具体的な見直しの内容は以下のとおりです。

■見直しの内容
(1)「期待する技術水準」
 iパス対象者に期待する技術水準として、高等学校の共通必履修科目「情報Ⅰ」で重視されるプログラミング的思考力、情報デザイン、データ利活用などを明示しました。
(2)「シラバス」Ver.6.0
 iパスに必要となる知識の幅と深さを体系的に整理、明確化した資料であり、学習指針となる「シラバス」に、プログラミング的思考力、情報デザイン、データ利活用などに関連する項目・用語例を追加しました。具体的には、擬似言語などによる表現方法、プログラミングの目的を理解することを目標に加えています。プログラム言語の種類や特徴を理解することなども盛り込んでいます。情報デザインについては、情報デザインの考え方や手法を理解することを目標に、デザインの原則(近接,整列,反復,対比)といった用語例を追加しています。情報メディアについては、コンピュータにおける文字、音声、画像などの仕組みを理解することを目標として、代表的な音声・静止画・動画ファイル形式の特徴などを追加しています。
(3)出題内容
 今回の改訂のポイントとして、プログラミング的思考力を問うため、擬似言語(アルゴリズムを表現するための擬似的なプログラム言語)を用いた出題を追加します。擬似言語を用いた出題については、サンプル問題をあわせて公開します。なお、試験時間、出題数、採点方式及び合格基準に変更はありません。

 IPAは、今回の改訂が、情報Ⅰを学習した学生によるiパスの活用度合いの増加、及び情報Ⅰを学習していない社会人の対象知識のアップデートにつながり、わが国全体のデジタルリテラシー向上に大きく寄与することを期待しています。

 改訂版の「試験要綱」Ver. 4.7、「ITパスポート試験 シラバス」Ver. 6.0、サンプル問題等については、試験内容・出題範囲別ウィンドウで開くをご覧ください。


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IPAが高校「情報Ⅰ」の共通必須科目化に伴いITパスポート試験の内容を改訂

2021-11-17 | 情報Ⅰ

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は、令和4年(2022年)度から高校で「情報」が共通必履修科目となるのに伴い、ITパスポート試験の出題範囲や「シラバス」の改訂実施を発表した。

ITパスポート(iパス)とは、「ITを利活用するすべての社会人・学生が備えておくべきITに関する基礎的な知識」を証明するための国家試験。開始は2009年。2021年8月末までの間に約131万人が受験し、約59万人が合格している。

日本国民のデータリテラシーに関する幅広い知識を身に付けさせることがiパスの狙いだが、学校教育においては、言語能力、問題発見、解決能力などに加えて情報処理能力も教科横断的に育てる旨が新学習指導要綱に明記され、さらに令和4年度からは、高校で「情報Ⅰ」が必須履修科目として新設されるなど、プログラミング的思考力、情報モラル、情報活用能力を育てる教育の充実がはかられることになっている。

そうしたなか、IPAは、高等学校学習指導要領「情報Ⅰ」にもとづいて、iパスの出題範囲と、ここでは試験の合格を目指した学習指針に利用できる資料を意味する「シラバス」(ver6.0)の見直しを行った。内容は次のとおり。

期待する技術水準:高校の「情報Ⅰ」にもとづき、プログラミング的思考力、情報デザイン、データ利活用などを追加
出題範囲およびシラバス:高校の「情報Ⅰ」に関連する項目、用語例を追加
出題内容:プログラミング的思考力を問う擬似言語を用いた出題を追加。情報デザイン、データ利活用のための技術、考え方を問う出題を強化
試験時間、採点方法、合格基準に変更はない。また、擬似言語を用いた出題について、擬似言語の記述形式やサンプル問題が公開されている。実施は2022年4月の試験からとのことだ。


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今秋以降にコロナ感染者激減 専門家「学者が一番なぜだろうと思っている」

2021-11-16 | 武漢発パンデミックからの脱却

 市民公開講座「これだけは知っておきたい新型コロナウイルス感染症」(神戸新聞社など共催)が15日、神戸市中央区の神戸新聞松方ホールで開かれた。神戸大学大学院医学研究科の教授ら専門家4人がワクチンの効果や治療などの視点から流行「第6波」への備えを訴え、市民ら約200人が耳を傾けた。

 16~18日に神戸市内である日本ウイルス学会学術集会を前に、市民の理解を深めてもらう目的で開催。

 神戸大学大学院の森康子・感染症センター長はワクチンについて「ウイルスが体内に入り込む前に、免疫をつくっておける」とし、天然痘が撲滅された歴史を紹介しながら効力を強調。海外で新型コロナワクチン普及後、再び感染者が増える状況には「どこまで重症化しているかが問題。感染を基準にしなくてもいいのでは」と述べた。

 また、今秋以降に国内で感染者が激減した要因を取り上げた同センターの有井潤特命准教授は「ウイルス学者が一番なぜだろうと思っているが、はっきり効果があったと思うのがワクチン」と指摘。新型コロナの由来とされるコウモリを「今後も新たな感染症の発生源となりうる」と警戒した。

 兵庫県のコロナ対応の拠点病院である県立加古川医療センター(加古川市)の岩田幸代・循環器内科部長は、重症化を防ぐ「抗体カクテル療法」について報告。同センターで投与した168人(今月3日時点)の半数以上は24時間以内に解熱したといい、「非常に有効性が高い」と話した。

 県の医療体制については、山下輝夫・県感染症等対策室長が、5度の流行の波を経て、感染状況に応じて自宅療養を含む弾力的運用の方針を説明。医療従事者の拡充も今後の課題に挙げ「第6波はさざ波か津波か分からないが、来るのではないか。ワクチン接種と節度ある行動が大切だ」と訴えた。(井川朋宏)

以上 神戸新聞より


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