秋のNY旅行記を書き終えたので、スペイン旅行記に戻るところなんだけど、もうちょっと雑事を書いたりするね。
年の瀬もせまった12月22日、メガヒヨは勤務先近くにある神奈川芸術劇場に行った。
劇団新感線版『ロッキー・ホラー・ショー』を観に行くためである。
神奈川芸術劇場に行くのは、「太平洋序曲」に続いて2度目。
職場から歩いて行けるし、夜の開演は19時からというのが多いので大変助かる。
ベル・ダッシュどころか、中華街で食事まで済ませても余裕で間に合うよ。
劇場に入ると、ポップコーン売りの女の子たちに甲高い声で迎えられた。
メイドさん的な可愛いコスチューム。
そのときは悪い気はせず。
その売り子さん達はポップコーンが売れると、「こちらのお客様お買い上げでーす」と会場中に向かってアナウンスする。
それに対して拍手する観客の方々。
メガヒヨは2,3回は付き合ってたけど、途中で面倒になった(笑)
開演近くになってポップコーン売りの一人(最初から売り子はしていなかったかも?)が舞台に上がり、【♪SCIENCE FICTION DOBLE FEATURE】を歌い出した。
この人がマジェンタを演じるグリフィスちかさん。
歌は…上手いとは思うけど、歌詞があまり聞き取れない。音響がよろしくないのかな?
すごくキンキンに聞こえる。
それもあってか、残念ながらあまり色気が感じられない。
2000年BW版のDaphne Rubin-Vegaと比べちゃいけないってのは分かるけど…。
続いては【♪DAMN IT, JANET】のナンバー。
ブラッド役の中村倫也さん、あまり声量を感じられず。
それをカバーするためかスピーカーの音量が上げられ、苦痛の域に。
せめて笹本玲奈さんはと思ったが、なぜか彼女もキンキン声で歌っている(!!)
他の作品では常に美しい声でいて、こんな耳障りな声で歌った事はないのに。
【♪TIME WARP】はもう絶望って感じ。
ファントムは女性だけで、中和する男性が圧倒的に不足…。
一人ひとりの役者さんの技量に問題はないのだろうけれど、演出が最悪すぎる。
あ、コロンビア役のニーコさんはキャラが立っていて面白かった。
でもアニメ声の枠は彼女一人だけにしておいてほしかったかも。
マジェンタもジャネットもキイキイ歌ったり話したり、何なの?コレ?
てな訳でもうメガヒヨは席を立って帰ることを検討し始めた。
入場料を払ってなんでこんな辛い目に遭わなきゃいけないのかとさえ思ったよ。
でも古田新太さんが出てきて雰囲気は変わった。
面白いじゃん、この人。
デブでブチャだけど、自分の世界を持って堂々と生きているフランケン・フルター博士を演じていた。
というか映画版のティム・カーリーのパロディなんだろね。
ボンテージからはみ出る贅肉も笑いを誘っていた。
ロッキー役の辛源さんも良かった。
この役のオーディション告知での条件が「身長180センチ以上・古田新太をお姫様抱っこ出来ること」とあったので、どんな人がキャスティングされるのか気になってたけど。
生まれたてのピュアな感じがよく出てて、いい感じだった。
しかし日本じゃあの程度でマッチョとされるのね。
(辛源さんは日本育ちの英・韓ハーフだけど。)
アメリカじゃまだまだ「SKINNY」と呼ばれちゃうレベルだと思う。
といった次第で、この二人のおかげで何とか終幕まで椅子に座り続け、劇場を後にしたのだった。
でももう新感線の舞台はいいかなー。全般的に自分にはあまり合わない感じだし。
演出上、女優を甲高い声でセリフを言わせる傾向があるよね。
グリフィスちかさんも元々落ち着いた素敵な声なのに、とても勿体無かったわ。
終演後は口直し…もとい耳直しに、2000年版TRHSのアルバムを聴きながら帰った。
Rocky Horror Show / New Broadway Cast Recordings | |
RCA Victor Broadway |
Tom Hewitt最高!!
またB'wayの舞台で拝みたいな。
YOU TUBEでトニー賞でのパフォーマンスを発見。
画質は悪いけれど、あの興奮がよみがえってくる。
やっぱTRHSはこうじゃなくっちゃね!!
Jonathan Sharpの美しいロッキーも良かった。
最近は講師として活動されているみたいだけど。
あれからもう10年以上経つんだな~。
時は経ってもDaphne Rubin-Vegaの色っぽいハスキーボイスは耳に焼きついているし、
エレベーターを降りてきたTomを観たときの衝撃、Alice Ripleyの澄んだ歌声も忘れられない。
いい舞台を観た思い出は色あせない。
一生の宝物だよね。ホント。