貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

若桜と楓 佐藤兄弟の妻の話!

2022-09-16 11:34:18 | 日記
令和4年9月16日(金)
白石市: 田村神社:甲冑堂   
   
 田村神社の境内にある
甲(かつ)冑(ちゆう)堂は、
佐藤継信・忠信兄弟の妻の像を
祀っている。 
    
 御影堂、故将堂等とも呼ばれる。
 かつては、神仏が同居し、
同敷地に別当寺真言宗遊王山高福寺が
建てられる。

甲冑堂
 
 甲冑堂の扉の奥には、
子の戦死を悲しむ母を慰めるために、
夫の戦場での出立ちを身にまとい、
夫に代わって凱陣を告げたという
妻たちの勇ましい姿が蘇る。
 福島の医王寺の本堂にも、
昭和37年(1962)2月に造られた
甲冑姿の妻二人の像が安置されているが、
顔の表情は甲冑堂の像と比べると
かなり現代的。

 福島の医王寺では、
継信の妻の名は若桜、
忠信の妻の名は楓として伝えられている。
 現在の甲冑堂は、
昭和14年(1939)12月3日に再建。
 継信、忠信の妻の話
(「佐藤一族と義経について」参照)が、
国定教科書高等小学校読本で採り上げら
れたことをきっかけに、
甲冑堂再建の気運が高まり、
寄付金などにより再生が実現。

 芭蕉と曽良は、元禄2年(1689) 
5月3日に
田村神社の甲冑堂を拝観。
 『おくのほそ道』の、      
「二人の嫁がしるし、先哀也。  
 女なれどもかひがひしき
名の世に聞こえつる物かなと
 袂をぬらしぬ。」
という二文が、碑に刻印されている。

~つづく。