貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

飯より女より好きなものは?

2022-09-05 12:06:29 | 日記
令和4年9月5日(月)
 さて、牧野富太郎。生育歴は?
 比較的裕福な造り酒屋の息子に生まれ                      たものの小学校は、2年で自主退学。
 野山で草木に囲まれながら
独力で植物学に取り組み、
日本の植物分類学の基礎を築いた                     高知人。


 彼はのちに東京帝国大学植物学研究室に                     出入りするようになり、
講師を務めながら論文を提出して
植物学博士になる。

 「学位など無くて、
学位のある人と同じ仕事をしながら、
これと対抗して相撲をとるところにこそ
愉快はある」
  (『牧野富太郎自叙伝』より) 。
 既成概念にとらわれず、
ひたすら植物と向き合う。
 74歳のとき書いたエッセイには、
「私は植物の愛人として
この世に生まれてきたように感じます。
 あるいは草木の精かも知れんと
自分で自分を疑います。
ハハハハハ。」
 (『植物と心中する男』) 
と記している。

「飯より女より好きなものは植物」
と断言し、
寝ても覚めても夢中になれるものが
傍らにある
こと。
 生涯を通して植物を学び遊んだといっても
過言ではない。
「朝な夕なに 
  草木を友にすれば 
    淋しいひまもない」

「年をとっても
   浮気は止まぬ 
     戀し
     草木のある限り」
「憂鬱は 
   花を忘れし 
     病気(やまい)なり」
 まだまだ植物爺さんの言葉は
つづく。