貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

小松市:秋の那谷寺

2017-04-24 09:06:02 | 日記
小松市:那谷寺の秋

2015年(平成27年)11月1日 (日)                 

 午前10時15分~11:25

芭蕉が、富山県の倶利伽羅峠(くりから

とうげ)を越えて金沢に着いたのは

7月15日(現在の8月29日)だ。

 その後、小松に行き、那谷寺(なたでら)

を訪れて、有名な

「石山の石より白し秋の風」

という句を詠んだ。

 那谷寺はずっと昔、縄文時代の神まつりの

霊地であった処。

 縄文人は狩猟によって自分の命を支えて

きた。

 いわば他の命を奪うことによって我が命に

かえてきたので、他の生物への感謝の気持や

命を奪うことへの恐れ、汚れの念を持ち続け

ていたのだ。

やがて、それは自然への畏敬の念や人の生き

ることへの罪の意識として表れる。

 古代人は人の魂は輪廻転生すると信じてお

り、魂はあの世とこの世を往復すると信じて

いた。

 特に加賀の国では、清らかで白き神々の住

む白山に死後の魂が登って清められ地上に

回帰する、という信仰が生まれた。

 又、那谷寺の地には岩山と洞窟がたくさん

あって、その洞窟は母親の胎内のようで、

生まれる間に魂が清められる場所、

魂のゆりかごの場所と信じていた。

 それならば生きている間に自分の罪を洗い

清めるため洞窟に入って祈り、表へ出ること

によって清められると思い、ウマレキヨマル

ためのイワヤ内で神祀りをしたのだ。

 ところが、そのイワヤ洞窟は白山の方角に

向かっていたので、白山を遥拝する場所とし

てイワヤ本殿ができたという。

 那谷寺の境内は奇岩遊仙境を中心とした、

山水画のような美しい景色だ。

 人々は今度生まれるとしたら、この様な

景色とともに過ごしたいとの思いからの自

然智の信仰も生まれ、ますます境内をより

美しく保つことになった。

 今も、那谷寺の中心は自然であり、その

信仰は自然の摂理(自然智)が中心であり、

四季折々の風景を大切にしたいと心掛けて

いる。

 住職の思いが見事に体現され、維持されて

いたように率直に感じた。

 紅葉の時期でもあったので、自然美が前面

に出され、絶句に近かった。

 まさに奇岩幽仙境であった。白き心と体に

なることはまだ遠し。

 白山神社も詣で、心持ちもいくらか新たに

なる。

石山の石より白し秋の風   はせを

石山の巌より険し紅葉覧も  貢人

石山の巌よりやさし秋の風    貢人

那谷寺





参道もきれい!





白山神社





三重塔



木組の猿



翁塚



芭蕉句碑等

石山の石より白し秋の風   はせを





奇岩遊仙境を眺めると・・・あわやと肝冷やす出来事 「滑った人が・・・」







奇岩遊仙境に登って、秋を楽しむ



その中には・・・・。












小松市:日吉神社と建聖寺

2017-04-22 16:01:33 | 日記
小松市:日吉神社

平成27年9月20日 12:50~

 芭蕉が奥の細道の旅の途中、元禄2年(1689)

7月24日(陽暦9月7日)小松に入り近江屋

という旅宿に泊まった。

 翌25日出立せんとしたが小松の人々に引留

められ、小松山王宮神主藤村伊豆守章重(俳号)

鼓蟾(こせん)の館に一泊した。

 同夜 芭蕉はじめ曾良、北枝、歓生(かんせい)、

塵生(じんせい)ら十人が催した山王句会は

有名である。

曾良の日記に前書と吟句が書き留められて

いる。

 また、境内には、撫でると子宝に恵まれると

いう「子授け石」がある。

日吉神社街角から見える鳥居



日吉神社入口



芭蕉翁留め杖の地碑





子授け石あり



<建聖寺> 9月20日 13:15~

 元禄2年(1689)7月24日(陽暦9月7日)

 小松に到着した芭蕉一行は句会を催し、

芭蕉の句は、発句などを含めて4句が残され

ている。

小松での滞在地の一つであった建聖寺に

蕉門十哲の一人であった立花北枝による座像の

芭蕉木造が残されている。

 座高18㎝、横幅17㎝、厚さ9.6㎝。

木像裏面には「元禄みのとし北枝謹で作之」と

あり、師の像を永遠に残すために丹精をこめて

製作したことが伺える。

 境内には、翁塚と句碑がある。

建聖寺山門



小松市文化財説明板



 道の駅「 倶利伽羅源平の郷」にて夕食。

 翌21日帰路につく。

 帰り上信越を通り、449㎞を走破。

 7時過ぎ帰宅。

 終点への灯も見えてきた感あり。


小松:多太神社

2017-04-21 10:55:51 | 日記
小松:多太神社

2015年(平成27年)9月20日12時25分~

 石川県小松市にある。

 JR小松駅の北1Kmの上本折町に鎮座。

 境内入口は西側で、交差点の近くに入口の

鳥居と社号標。

 境内の参道には、当社縁の芭蕉や実盛の像

などが並んでいる。

 参道の突き当たりに拝殿。

 その後方に本殿があり、どちらも板の雪囲

いで、重量感を増している印象であった。

 むざんやな 甲の下の きりぎりす
 
あなむざん 甲の下の きりぎりす

 「幾秋か 甲のきえぬ 鬢の霜」 曽良

 「くさずりの うら珍しや 秋の風」北支

多太神社鳥居前より



社殿は工事中であった。



松尾神社と芭蕉句碑



松尾神社



社宝は兜



芭蕉立像と句碑





芭蕉句等碑説明板





芭蕉句碑

むざんやな 甲の下の きりぎりす






金沢市:本 龍 寺

2017-04-20 09:58:35 | 日記
金沢:本 龍 寺

 平成27年9月20日(日)午前11:10~

 本龍寺は浄土真宗大谷派の寺院で井波

町瑞泉寺にゆかりのある寺院。

建物の彫刻も立派なもの。

本龍寺には銭谷五兵衛の墓や芭蕉の句碑

などがあり,金石の代表する寺院でもある。

             
芭蕉の句碑  

 小鯛さす 柳すずしや 海士が軒

本龍寺入口のひとつ



本龍寺



芭蕉句碑

小鯛さす 柳すずしや 海士が軒



句碑


兼六園

2017-04-19 11:25:59 | 日記
兼六園

9月20日(日)午前9:30~10:30

「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」 芭蕉

 芭蕉句碑は山崎山の一角に遇す。

 60歳ぐらいのご夫婦で、

「芭蕉句碑はどこにあるんだろうね。」

と探す言葉を耳にしたが、私ほどこだわっている

方々ではない。

 他のものに目を奪われてなかなか見つからなか

ったが、流石一隅を照らしていた。

 過去2回訪れた時はそれ程関心もなかったので、

優美な松と風雅な造りに気をとられていたのだな

と関心と好奇心の偏向の強さに呆れてもみた。

兼六園風景









芭蕉句碑

「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」





芭蕉句碑説明