☆ここのところ、ロードショーで観に行く作品に当たりがない。
無難に楽しめそうなので、『チーム・バチスタの栄光』を観に行った。
MOVIX昭島のポイントが3人分貯まっていたので、家族も連れて行く。
# # # #
いやあ、面白かった^^
余は満足じゃ!
確かに、今回の医療ミステリー作品の探偵役である厚生労働省の役人・白鳥(阿部寛)は、奇矯な性格の男であったが、作品は、『L : change the WorLd』のように、その奇天烈さにおんぶに抱っこしているようなことはなく、ちゃんとミステリー物としての面白さにおいて一本筋が通っていた(それ以上に、主人公の女医・竹内結子も負けずに魅力的だった)。
映画においては、この「一本筋が通っている」」と言うことは、それはもう重要なことだと、昨日、『モンゴリアンおじさん・・・』じゃなかった、『マンコゴリアム・・・』じゃなかった、『マゴリアムおじさんと不思議なおもちゃ屋』と言う寂しい作品を観てから、特に大事だと思うようになっている私であった。
# # # #
大学病院の、高名な心臓病治療チームの手術中に、連続して起こってしまった術中死を巡る原因究明の物語だ。
その真相究明を託されたのは、心療内科の女医である田口(竹内結子)。
この人、演技がうまい。
日頃、テレビなどで、育ちの悪そうな役をやっているのに、何ともおっとりした性格の内科医を、らしく、演じている。
女医といっても「畑違い」の田口が、心臓手術の現場を素人調査していくギャップが面白い。
素人ゆえに、素直に現場を見て行く。
その視点が、入り組んだ話だろうに、観客である私などにも問題点(どこが術中死におけるポイント)がどこなのかを理解させてくれる。
とは言え、原作本ではどうなのかは分からないが、この作品においては、観客による推理の余地はない。
だが、<チーム・バチスタ>の個性的な7人のメンバーの誰が犯人なのかを考える楽しさはふんだんにあった。
吉川晃司 (頼りになる誠実なリーダー)
池内博之 (ワイルドでありつつもの知的作業者)
玉山鉄二 (血気盛んな若者)
井川遥 (場慣れしていない手術サポーター)
佐野史郎 (真面目な職人肌)
田口浩正 (オタク風のオペレーター)
田中直樹 (今風の性格希薄な麻酔専門医)
いずれも、力のこもった演技をかましてくれていた。
また、竹内結子が調査の過程で使用するノートが、私愛用の<Rollbahn>のものであったのがメチャ嬉しかった(http://kok-design.jp//pic-labo/llimg/rollbahnSL1.jpg)。
上記の写真は、田口がノートに書き込むチームメンバー7人の動物のイメージである^^
# # # #
田口が、調査に進展を見せることが出来ず、物語の展開が停滞し始めた時、現われるのが探偵役の白鳥である。
こいつが面白かった。
恵まれた体格・外見・地位でありながら、考えることが実に俗で、田口や七人のメンバーの心の中に土足でグサグサと入ってくる。
しかも、その「グサグサ」が、果たして、当たっているのかどうかは定かではないのである。
しかし、楽しい。
チームの上司の教授に、「あなたは、チームのリーダー・桐生の招聘に消極的だったのに、桐生チームが活躍しだしたら、急に世話役めいた顔をしだしたそうですね^^;」などとズケズケ言う。
教授は憤慨し、「誰がそんな噂をしていたんだ!」と怒鳴る。
すると、白鳥は、「田口君です」と言うのである。
濡れ衣を着せられ、田口は呆気に取られる。
また、都合が悪くなるとすぐに泣く井川遙演じる手術の補佐役にも、彼女が顔を両手で覆い泣き始めた時、白鳥は、その両手をむんずと掴み、引っぺがし言うのである。
「涙なんか、出てないじゃないですか」^^;
# # # #
田口の心療内科の患者との絡み合いなんかも面白い。
また、田口には、ソフトボールのチームに所属しているという健康的な趣味もあり、作品世界を閉鎖的にしていない。
ある患者は、ロック歌手になる夢があり、手術前に、中庭でその歌声を披露する。
そんな開放的なシーンもコミカルに表現されているが、その患者が、やはり術中死をすると、田口は、病院の廊下に倒れ、涙するのである。
笑えるシーンとシリアスなシーンに違和感はなく、作り手の、そのバランス感覚の良さに感心した。
# # # #
私の推理では、唯一、心臓の切除箇所が「悪性の箇所であるか」を判別できる池内博之演じる鳴海が犯人かと思っていた。
しかし、違った。
「真犯人」は意外な人物であったが、その演技がさもありなんで、納得も出来た。
私は、この作品ぐらいの満足感が得られれば、映画と言うものに失望しないで済む^^v
(2008/02/17)
無難に楽しめそうなので、『チーム・バチスタの栄光』を観に行った。
MOVIX昭島のポイントが3人分貯まっていたので、家族も連れて行く。
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いやあ、面白かった^^
余は満足じゃ!
確かに、今回の医療ミステリー作品の探偵役である厚生労働省の役人・白鳥(阿部寛)は、奇矯な性格の男であったが、作品は、『L : change the WorLd』のように、その奇天烈さにおんぶに抱っこしているようなことはなく、ちゃんとミステリー物としての面白さにおいて一本筋が通っていた(それ以上に、主人公の女医・竹内結子も負けずに魅力的だった)。
映画においては、この「一本筋が通っている」」と言うことは、それはもう重要なことだと、昨日、『モンゴリアンおじさん・・・』じゃなかった、『マンコゴリアム・・・』じゃなかった、『マゴリアムおじさんと不思議なおもちゃ屋』と言う寂しい作品を観てから、特に大事だと思うようになっている私であった。
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大学病院の、高名な心臓病治療チームの手術中に、連続して起こってしまった術中死を巡る原因究明の物語だ。
その真相究明を託されたのは、心療内科の女医である田口(竹内結子)。
この人、演技がうまい。
日頃、テレビなどで、育ちの悪そうな役をやっているのに、何ともおっとりした性格の内科医を、らしく、演じている。
女医といっても「畑違い」の田口が、心臓手術の現場を素人調査していくギャップが面白い。
素人ゆえに、素直に現場を見て行く。
その視点が、入り組んだ話だろうに、観客である私などにも問題点(どこが術中死におけるポイント)がどこなのかを理解させてくれる。
とは言え、原作本ではどうなのかは分からないが、この作品においては、観客による推理の余地はない。
だが、<チーム・バチスタ>の個性的な7人のメンバーの誰が犯人なのかを考える楽しさはふんだんにあった。
吉川晃司 (頼りになる誠実なリーダー)
池内博之 (ワイルドでありつつもの知的作業者)
玉山鉄二 (血気盛んな若者)
井川遥 (場慣れしていない手術サポーター)
佐野史郎 (真面目な職人肌)
田口浩正 (オタク風のオペレーター)
田中直樹 (今風の性格希薄な麻酔専門医)
いずれも、力のこもった演技をかましてくれていた。
また、竹内結子が調査の過程で使用するノートが、私愛用の<Rollbahn>のものであったのがメチャ嬉しかった(http://kok-design.jp//pic-labo/llimg/rollbahnSL1.jpg)。
上記の写真は、田口がノートに書き込むチームメンバー7人の動物のイメージである^^
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田口が、調査に進展を見せることが出来ず、物語の展開が停滞し始めた時、現われるのが探偵役の白鳥である。
こいつが面白かった。
恵まれた体格・外見・地位でありながら、考えることが実に俗で、田口や七人のメンバーの心の中に土足でグサグサと入ってくる。
しかも、その「グサグサ」が、果たして、当たっているのかどうかは定かではないのである。
しかし、楽しい。
チームの上司の教授に、「あなたは、チームのリーダー・桐生の招聘に消極的だったのに、桐生チームが活躍しだしたら、急に世話役めいた顔をしだしたそうですね^^;」などとズケズケ言う。
教授は憤慨し、「誰がそんな噂をしていたんだ!」と怒鳴る。
すると、白鳥は、「田口君です」と言うのである。
濡れ衣を着せられ、田口は呆気に取られる。
また、都合が悪くなるとすぐに泣く井川遙演じる手術の補佐役にも、彼女が顔を両手で覆い泣き始めた時、白鳥は、その両手をむんずと掴み、引っぺがし言うのである。
「涙なんか、出てないじゃないですか」^^;
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田口の心療内科の患者との絡み合いなんかも面白い。
また、田口には、ソフトボールのチームに所属しているという健康的な趣味もあり、作品世界を閉鎖的にしていない。
ある患者は、ロック歌手になる夢があり、手術前に、中庭でその歌声を披露する。
そんな開放的なシーンもコミカルに表現されているが、その患者が、やはり術中死をすると、田口は、病院の廊下に倒れ、涙するのである。
笑えるシーンとシリアスなシーンに違和感はなく、作り手の、そのバランス感覚の良さに感心した。
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私の推理では、唯一、心臓の切除箇所が「悪性の箇所であるか」を判別できる池内博之演じる鳴海が犯人かと思っていた。
しかし、違った。
「真犯人」は意外な人物であったが、その演技がさもありなんで、納得も出来た。
私は、この作品ぐらいの満足感が得られれば、映画と言うものに失望しないで済む^^v
(2008/02/17)