☆ゴールデンウィークの旅行から帰ってきたのだが、水谷豊扮する右京さん好きの母親が「連れてけ! 連れてけ!」とうるさいので、『相棒 劇場版 絶体絶命42.195km 東京ビックシティマラソン』を、いつものMOVIX昭島に観に行った。
私は、このテレビシリーズをほとんど見たことないのだが、水谷豊がちょっと奇矯な刑事像を見せてくれていることは知っていた。
水谷豊は、十年に一度くらい、確実に<当たり役>を演じているのが凄いなと思う。
◇ ◇
なかなか面白かった。
邦画の、特にテレビシリーズの映画化にありがちな雑さがない画面作りに感心した。
画面の撮り方に、スタジオめいた作りっぽさがなく、自然光の画面が「映画的」だった。
映画版らしく、スケールが大きく、国際マラソンを背景に描くのだが、その数万人は動員するだろう国際マラソンの描写が、ちゃんと描かれていて、チープさが全く感じられなかった。
どうやって撮影したんだろうと興味が湧いた。
実際の東京マラソンの映像を流用したのだろうか?
◇ ◇
最近のドラマ上の犯罪には、どうしてもネットのマイナス面が絡んでくる。
この作品でも、連続殺人のネタ元としての、SNS「裁判サイト」が槍玉に挙げられる。
そして、処刑宣告された人物の「リスト」なんてものが出てくる。
そこが、もう、明らかに『デスノート』を意識していた。
私は見ながら、ずっと、この作品が、駄作『L : change the WorLd 』のシナリオであったならば、なかなかの傑作になり得たのになぁと、夢想した。
◇ ◇
想像してみてよ!
右京の役を、Lに移し変えるのは容易でしょ?
で、亀山刑事の役も、Lが肉体を酷使して頑張るのである^^;
それならば、この現実範疇の「相棒」世界の中ではちょっと違和感が起こる「切実な犯人による愉快犯的方法」が、とたんに「L」世界でのリアルに早変わりするのである。
思えば、この「相棒」も、そして「L」も、物語のプロローグが発展途上国からはじまっている偶然は、偶然に収めとくには勿体無い^^;
◇ ◇
一つ、この作品で、許せないことがある。
この物語の事件動機の引き金となったバックボーンに、架空の政情不安定な国での若きボランティア青年の、テロリストによる誘拐事件、そこにおける日本国の対応、という問題があった。
多くの映画鑑賞者は、「イラク3バカ」や、その後の「イラク2バカ(ニーバカ)」、「イラクの首切られヤング」を思いだしただろう。
あの頃の、彼らへのバッシングは凄まじかったし、私も、彼らのいい加減さにハラワタ煮えくり返っていた。
「相棒」では、あたかも、そのバッシング対象の若者(バカ者)を擁護するかのようなストーリーを展開させていた。
しかし、その「状況の構成要素」は全く違っている。
「イラク3バカ」は、売名行為で、渡航禁止のイラクに向かったのである。
「イラク2バカ(ニーバカ)」は、反日活動の一環としての行動でイラクに行った。
「イラクの首切られヤング」は、全くの無知蒙昧なる無軌道さでイラクに行ったのである。
物語中で、テロリストの犠牲になった優しいボランティア青年とは異なるのである。
この物語の青年は、例えるなら、カンボジアで犠牲になった中田厚仁さんみたいな人物なのである。
日本政府も日本国民も、中田さんみたいな人物には不用意なバッシング行為などは、けしてしていない。
私は、カンボジアに10回ほど行ったことがある。
今でこそ平和であるが、15年ほど前のUNTAC撤退直後は危険であった。
私は細心の注意で、カンボジアを旅した。
だからこそ、「イラク3バカ」には、本当に呆れ果てたものだ・・・。
「相棒」においては、明らかに、「イラク3バカ」への日本人によるバッシングに嘘の状況を付加させ、あやまちであったと思わせるような思想誘導が行われていた・・・。
・・・まあ、テレビ朝日の番組だからしょうがないのだろうか・・・^^;
(2008/05/06)
私は、このテレビシリーズをほとんど見たことないのだが、水谷豊がちょっと奇矯な刑事像を見せてくれていることは知っていた。
水谷豊は、十年に一度くらい、確実に<当たり役>を演じているのが凄いなと思う。
◇ ◇
なかなか面白かった。
邦画の、特にテレビシリーズの映画化にありがちな雑さがない画面作りに感心した。
画面の撮り方に、スタジオめいた作りっぽさがなく、自然光の画面が「映画的」だった。
映画版らしく、スケールが大きく、国際マラソンを背景に描くのだが、その数万人は動員するだろう国際マラソンの描写が、ちゃんと描かれていて、チープさが全く感じられなかった。
どうやって撮影したんだろうと興味が湧いた。
実際の東京マラソンの映像を流用したのだろうか?
◇ ◇
最近のドラマ上の犯罪には、どうしてもネットのマイナス面が絡んでくる。
この作品でも、連続殺人のネタ元としての、SNS「裁判サイト」が槍玉に挙げられる。
そして、処刑宣告された人物の「リスト」なんてものが出てくる。
そこが、もう、明らかに『デスノート』を意識していた。
私は見ながら、ずっと、この作品が、駄作『L : change the WorLd 』のシナリオであったならば、なかなかの傑作になり得たのになぁと、夢想した。
◇ ◇
想像してみてよ!
右京の役を、Lに移し変えるのは容易でしょ?
で、亀山刑事の役も、Lが肉体を酷使して頑張るのである^^;
それならば、この現実範疇の「相棒」世界の中ではちょっと違和感が起こる「切実な犯人による愉快犯的方法」が、とたんに「L」世界でのリアルに早変わりするのである。
思えば、この「相棒」も、そして「L」も、物語のプロローグが発展途上国からはじまっている偶然は、偶然に収めとくには勿体無い^^;
◇ ◇
一つ、この作品で、許せないことがある。
この物語の事件動機の引き金となったバックボーンに、架空の政情不安定な国での若きボランティア青年の、テロリストによる誘拐事件、そこにおける日本国の対応、という問題があった。
多くの映画鑑賞者は、「イラク3バカ」や、その後の「イラク2バカ(ニーバカ)」、「イラクの首切られヤング」を思いだしただろう。
あの頃の、彼らへのバッシングは凄まじかったし、私も、彼らのいい加減さにハラワタ煮えくり返っていた。
「相棒」では、あたかも、そのバッシング対象の若者(バカ者)を擁護するかのようなストーリーを展開させていた。
しかし、その「状況の構成要素」は全く違っている。
「イラク3バカ」は、売名行為で、渡航禁止のイラクに向かったのである。
「イラク2バカ(ニーバカ)」は、反日活動の一環としての行動でイラクに行った。
「イラクの首切られヤング」は、全くの無知蒙昧なる無軌道さでイラクに行ったのである。
物語中で、テロリストの犠牲になった優しいボランティア青年とは異なるのである。
この物語の青年は、例えるなら、カンボジアで犠牲になった中田厚仁さんみたいな人物なのである。
日本政府も日本国民も、中田さんみたいな人物には不用意なバッシング行為などは、けしてしていない。
私は、カンボジアに10回ほど行ったことがある。
今でこそ平和であるが、15年ほど前のUNTAC撤退直後は危険であった。
私は細心の注意で、カンボジアを旅した。
だからこそ、「イラク3バカ」には、本当に呆れ果てたものだ・・・。
「相棒」においては、明らかに、「イラク3バカ」への日本人によるバッシングに嘘の状況を付加させ、あやまちであったと思わせるような思想誘導が行われていた・・・。
・・・まあ、テレビ朝日の番組だからしょうがないのだろうか・・・^^;
(2008/05/06)