井の中を飛び出して。

いつまでも煮え切らない態度を続けていたNHKが、ついに大相撲名古屋場所の生中継を止めることになったらしいですね。一連の不祥事でもまだ全く懲りる様子のない財団法人日本相撲協会という団体も、そろそろ目を覚ましたほうがいいのではないかと思います。今回の騒動で粛清（？）されたのが貴乃花が理事に立候補した時に応援した人々ばかりだということですが、ほかの部屋でも五十歩百歩なんじゃないかと思うのはワタクシだけでしょうか。サムライ・ブルーが活躍して世間がそっちに注目している間に、何とか内輪でけりをつけたかったというのが本音でしょうが。まだ外部理事を理事長代行にすることに抵抗しているようでは、この団体は一度潰してしまうくらいの荒療治も必要なのではないかと思ってしまいました。

貴乃花も何故この時期に辞職願なんか出しているのか甚だ謎です。そもそも、彼はこの団体を改革するという旗印を掲げて理事に当選したはずで、本当に改革する意思があるのなら今が千載一遇のチャンスだとは思わなかったのでしょうか。確かに、名前が挙がったのが彼に味方してくれた人たちばかりというのは不自然ではありますが、それなら尚のこと協会内部に留まって頑張るのが、彼に課せられた責務だと思います。結局、それはうやむやのまま終わるみたいですが、誰も彼もこの団体は一体何を考えているんだか…と天邪鬼のワタクシは思ってしまった次第。謹慎処分の親方も名古屋場所に来ていいって、世間ではそれを謹慎とは言わないと思うし、処分にも何にもなってないじゃんと思うのです。うちの祖母は93歳で亡くなる直前まで、毎場所の大相撲をTVで楽しみに見ていました。ご高齢の方になればなるほど、そういう方が多いのだと思います。そういう方々のためにも、大相撲関係者は一度狭い井の中を飛び出して、世間をよくご覧になればいいのではないでしょうか。