♪ 『 三線欲張り修行日記 』 ♪  

沖縄バンド「みいはいゆ」ちゃくらのブログです。

2020年の目標 どうしようかと考え中です。☺️♫

三線古典修行日記 『新人賞日記 16』 ~結果報告~

2007年06月24日 | 新人賞日記(回想編)

「次の港はどこにしようか?」
「とにかく南へ行くでやんすよ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

先生から結果の報告があったのは、丁度『ヤ・シーパーク』の花火大会を
見に行ってるとき・・・。

「おめでとう。 合格しとったよ。」
「あっ!ありがとうございます!」

(良かったぁ!!! とにかくこれで来年の夏こそは、ゆっくり出来るよぉ!)
・・・この夏が、あまりにも悲惨だったからか?・・・・・・・
           正直一番にこう思いました。

私の頭上で、花火も『ド・ドーーーーン』と、喜んでくれてました?!


後日・・・。
10人の審査員の方の、細かい寸評が送られてきました。

見てみると・・・。
本番で、音程が低いのを直さずに演奏した『ちんだみ』の項目は・・・
見事に!減点になってました~・・。 でへへ。

他にもいろいろ細かく減点されていて・・・。

『最後までとにかく間違わずに歌いきること』
に、あまりにも意識を集中しすぎて、他のこと、例えば・・・。
『情感を込めて歌う』などといった項目が減点に・・・。トホホ~。

          またまた反省・・・。


とはいえ、こうして私の『新人賞への道』は、曲がりなりにも
何とかゴールを迎えることが出来ました。

でも、古典の道は、まだまだ果てしなく遠いとおい道のり・・・。
きっとゴールなんて、一生見えないんだろうなぁ。

でも、三線に限らず、何でもひとつのことをとことん真剣にやることは
もう、それだけで、

           『人生を学ぶこと』
  

になるんだ!と、実感した、新人賞への道のりでした・・・。



「三線に人生をいっぱい教えてもらったよ・・・。 ありがとう・・・。」



三線古典修行日記 『新人賞日記 15』 ~やっと終わった!~

2007年06月23日 | 新人賞日記(回想編)


いや~~~。緊張してますね!?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・演奏してる間のことは、今もまったく思い出せません・・・。

一生懸命考えても、なんにも思い出せないのです・・・。

この間のことは、キレイさっぱり記憶から抜けています。

私が歌ってる最中のことで、唯一思い出せることは、出だしの呼吸の苦しみと
あとは、もうひとつだけ・・・。

それは・・・
最後の一行に差し掛かったときのこと・・・。

この瞬間、最後の一行の歌詞が、頭の中にハッキリと!映像のように写ったのです!

『これで最後まで歌いきれるっ!』

・・・・・・・・・歌いながら確信しました!


        とにかく、最後まで歌いきること。
      これこそが合格への『絶対必要最低条件』!!!!

だから、何が何でも最後まで! そう、必ず最後までたどり着こう!
第一の目標は、なんとか達成できそうです・・・。

(あと10秒・・・あと5秒・・・。)

全て歌い終わって、後奏を弾いてるときは、ほんとに嬉しかったぁ!

「♪トン、テン・・・テェェェン~・・・・・・・・・・。」





           ついに、終わりましたっ!!!!


6分30秒の『伊野波節(ぬふあぶし)』。
稽古時間も含めると、もうどれくらいやったか分からない『伊野波節』・・。

この曲とも、今日でしばらくはオサラバさせてくれぃ!
これからしばらくは、普通の曲をイヤっ!というほど、聴かせてくれぃ!




     ・・・深々と一礼して、舞台袖へ引き返す私・・・。



『いやったぁぁぁぁ!! これで、全ておわったぁぁぁ!!!』

さっきまでの、よどんだ気持ちはどこへやら???

「さぁっ!お昼はどこで何をたべようかなぁ? やっぱり沖縄そばかなぁ??」

もう、試験のことより、これからの昼ご飯をどうするかが、自分の中では
大事な問題になっているのでした(笑)

おっとぉ! その前に、先生に報告の電話を入れてぇ・・・と。



結果報告は1週間後。
それまでは久しぶりに、ゆ~~~っくりと時間を過ごそう!
もう試験は終わったんだ!
そして、ここは沖縄なんだ!!
天気も最高だぁぁぁぁっ!!!!!!!!!

 

三線古典修行日記 『新人賞日記 14』 ~全力本番!~

2007年06月22日 | 新人賞日記(回想編)

「緊張の瞬間を迎える舞台なのです!」
(注:これは、あくまでもイメージの舞台なので、あしからず~!!)


(番号を呼ばれ、覚悟を決めて舞台へ上がる私!!)

キロッ!!!!!!
10人の審査員が一斉にこちらを見つめます!
それも、あたたかな眼差しというよりは、矢で射抜かれるような鋭い感じ!!
『うわぁっ! こわいっ!!』

内心はめちゃくちゃパニックやけど、表面上は全く冷静なフリで・・・。
まず、三線を置き、一礼します。
そして、唄に入る前に一度ちんだみの確認を・・・
『えっ!!!???』 問題発生です! 
『うっそ~~~!! ちょっと女弦が低いんやない??』
 
      !!!!!焦りまくる私!!!!!!!

(・・・ちんだみ直そうか? いや、これぐらいならなんとかいけるか??)

心は、やじろべえのように揺れ動きます。
『もし直してて、カラクイがキュルキュルーーーーッってゆるまったら?!』
・・・果たして私は冷静でいられるか? 

      怖いっ! どうしよう??? う~~~ん??

わずか何秒という時間の間に、ものすご~く濃密に悩み抜いた結果・・・。

リスクを背負わないことを決心した私・・・。
つまり、少々ちんだみが低くても、突っ走るのみなのです! 

普段は何気なく直すちんだみさえも、恐怖のあまり直せなくなってしまう・・・。
今思えば、これこそ一種の『コンクール金縛り』現象ですね~~~。


気を取り直して・・・。さぁ唄に入る前に、ゆっくりと深呼吸です。
ぐるっと一度観客席を見渡してぇ・・・。
『みんな、じゃがいもなんや! ここはジャガイモ畑なんやからね!!』
ひたすら自分に言い聞かせます。(審査員の皆様ごめんなさい)




さあ、そしてついに、演奏スタート!

『最初の出だしは、んぞ~~~。』
前奏の間中、頭の中で『んぞ~、んぞ~。』と繰り返し続けます。

さぁ、唄の始まりです!

「んぞ~~~~。ちりてぃ~~~~~ぃぃぃ・・・・・」


!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

おおおおおおおおおおおっ! 何と言うことかっ!!!!!!!

本番のあまりもの緊張のため、リハのとき以上に息が続かないっ!!!

(このままじゃ絶対唄い続けられん・・・。)

あまりの苦しさに、仕方なくブレスの予定じゃない場所で、息継ぎを!

「ヒュッ」 短くスィッと、自分さえもダマスくらいにそぉっと・・。

なぜなら、決めてある流れを一箇所でも変えると、
焦りで、後がガタガタッと崩れることがあるから・・。
だから、次のフレーズを意識しながら、あくまでも慎重に・・・。


あ~~~~! 
それにしても、まだ唄は始まったばかりなのに
このまま最後まで私の息は持つのだろうか???

まるで、エベレストの頂上で、全力疾走しながら歌ってるような心境です・・・。



舞台袖から中継でやんす・・・。ヒソヒソ・・・。
果たしてどうなることでやんすかね? 

               つづくでやんす!



三線古典修行日記 『新人賞日記 13』 ~本番キターッ!!~

2007年06月19日 | 新人賞日記(回想編)
「なんだか怪しい雲行きでやんすね・・。」
「まさしく舞台を待つ心境だね! 一人で闘わなくちゃね!」
「一人じゃないでやんすよ! あっしはいつでも隣りにいるでやんすからね!!」
「・・・あっありがとぉ・・・。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(本番の演奏の順番を待つ控え室で・・・。)

控え室には、県外からの人、沖縄県内組の人、さまざま入り乱れています。
みんな、先生や仲間とおしゃべりしたりして・・・。
もちろん、先生も仲間もいない私は一人ぼっちで、ボーーーォ・・。
かなり寂しいものです・・・。

私の横にいる人は、先生から最終チェックを受けてるようです。
「そうじゃないよ!! そこは違うと何回も言うてるやろ!!」
先生の怒声が、部屋中に響きわたり・・・。
(ひえっ!まじ怒りや! 当日にこんなに怒られたらかなわんなぁ・・・。)

案外、誰にも気を使わずにいられるから、一人も悪くないのかも?


そうこうしてるうちに、自分の番が近づいてきたようです・・。

「よしっ!行くぞーっ!」 威勢良く立ち上がって、自分に一喝!

今振り返ってみると、この瞬間がなによりも一番緊張したときでした!
舞台袖に行ってしまえば、もう腹くくるしかありませんからね。

審査員の後ろには、一般のお客さんもいます・・。
チケットを買えば、誰でも自由に見学できる仕組みです。

「次、○番!」 私の前の人が呼ばれます!
・・・その人が歌い終わるのを待つ間の長いこと!?短いこと!?
今が、暑いのか寒いのか、私は早く歌いたいのか、それとも歌いたくないのか・・・?
さっぱりわけが分からなくなってましたね、確実に・・・。

そして遂に!私の番です!

「次、○番!」

 来ましたっ! 呼ばれましたっ! 深呼吸ひとつして・・・。

(よーしっ!行くでーーーーーーーーーっ!!!!!) ハラくくりましたっ! 

「はいっ!」

      ついに、戦いは始まったのです!!!!!!!





三線古典修行日記 『新人賞日記12』 ~眠れぬ夜~

2007年06月16日 | 新人賞日記(回想編)
(発見! コンクリの隙間からニョキニョキッと出てましたっ!・・・)

「あっ! もしやあなたは『根性花』では!?」
「ういっすぅ! じぶん根性では誰にも負けない自信があるっす!」
「・・・えっ? 見かけとずい分違ってるでやんすね!」
「見かけで花を判断しないでほしいっす!」
「あ・・・。ご、ごめでやんす・・。」
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

遂に明日は試験という前夜・・・。

・・・ぜんぜん眠れませんっ!!!!
仕方なく、ヘッドホンで先生のお手本の「伊野波節」を聞きながら
ベッドでごろごろ・・・。

『いかんいかん。 明日は早いき、もう寝よう・・・』
と音楽を消すと、今度は頭の中で、自分の歌う「伊野波節」が
グルグルとまわりはじめ・・・。

そして困ったことに、必ず!途中で分からんなるのですっ!!!

『あれ?? ここどうやったっけ??』
飛び起きて、工工四を広げて確認します。
『あ~。こうやった。そうそう・・・。』
とりあえず、ホッとして、またベッドへ・・・。

すると、またグルグルグル~~~~~・・・ブチッ!
『あれ?? あそこはどうなっちょったっけ?』
また飛び起きて・・・。

この繰り返しを何度したことか・・・。
自分では眠った記憶もほとんどなく・・・。

「あっ!」 という間に、本試験当日の朝はやってきたのです。

私は、午前中の早い順番だったんで、それまでに、着付けを済まして
会場に到着して、受け付けを済ませて、調弦して・・・。

することは山積みです。

まずは、着付けから・・・。
今回は、着付け担当で、母に付いてきてもらってたので
2人で部屋のクーラーを最強にして悪戦苦闘すること二時間弱!!

それから、8時過ぎにタクシーで会場へ!

もう沢山の人で、ごった返してます。


   受付が済むと、全員がひとつの控え室で順番を待つのですが・・・。


三線古典修行日記 『新人賞日記 ⑪』 ~人は人!~

2007年06月14日 | 新人賞日記(回想編)
(ここは『シーサー青空相談所』)

「あー、ところで君は何を迷ってるのサー?」
「はい。自分を信じていいものかどうかを・・・。」
「ぶわっかもーんサー! 自分が自分を信じないで、一体誰が信じてくれるのサー!」
「そうかぁ! よし! 全力で信じてみるぞー! ありがとう!」
「はいはいサー。一発解決お代はポッキリ500円サー! よろしくサー!」
「げぇぇぇっ! 聞いてないよ~~!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『試験』という現実を目の当たりに実感し、ますます緊張感漂う私・・・。

会場では、担当の方が現れて
「声出ししたい方は5時までならいいですよ!」 と言う声が・・・。

『やろうかなぁ・・。でも明日の運をここで使ってしまったらイヤだなぁ・・。』 

何人か見学に来てた人たちは、早速三線を出して準備を始めてます。
こういうとき、人間ってなぜか焦るんですよね・・・。 

『この流れに乗らなくてはっ! やりますっ! やりますからぁっ!』

私も、大急ぎでリハの仲間に入れてもらいます。


「♪んぞ~~~~~ぉ・・、ちりてぃ~~ぃ・・(ぜえぜえ)・・・」

           (げげぇっ!) 

何だ何だぁ! リハなのに、この予想以上の緊張感は?

(うぅ~~~~~っ・・。息がぁ、息が続かん・・・。)
本番用に、呼吸個所を増やしたはずなのに、、それでも間に合わないっ!

『パクパクパクパク~~ッ!』
酸欠状態の金魚か??私は???

客席では、リハ待ちの人が何人も私の唄を聞いています・・・。
視線がイ・タ・イ・・・。 あぁ、恥ずかしい・・。


やっとのことで歌い終わり、勉強の為に他の人の唄を聞いてみます。

するとっ!
『あれっ? 違う! あっ!ここも! ここもや!』
・・ビックリしたことに、節回し、歌い方、人によって微妙に違ってるのです!!!
 
(私が間違ってるのか?? 正解は誰なのか??)
 
迷いがフツフツとこみ上げてきます・・・。
そのうち、自分の歌までもが、こんがらがってき始めて・・・。

・・・聞けば聞くほど、ものすごく不安な気持ちに陥ってくるのです・・・。

このとき決めましたっ! 

『人の歌を聞くのはやめよう! 自分を信じよう!』と。


           人は人! 自分は自分! 
    ・・・ここでは頼れるのも、信じられるのも自分だけ・・・


        『ほんと、三線って人生やなぁ・・・。』
 
    急いで会場を後にしながら、またまた痛感する私がいたのです。



三線古典修行日記 『新人賞日記 ⑩』 ~恐怖のボタン~

2007年06月12日 | 新人賞日記(回想編)
「おっ! こんなところにお地蔵様が!」
「拝んでいくでやんすよ! なむなむなむぅ~~~~。」
「お供え物はぁ・・・おっ!サーターアンダギー発見! 
 ・・・ということで、今日はおやつ抜きでよろしくね!」
「どえぇぇぇ~~っ! そんな殺生なぁ! 楽しみにしてたんでやんすよぉっ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

沖縄に着いたら、白いコンクリが眩しくて、直接見れないくらいのピーカン!
光と影のコントラストの激しさ!

「今の私の気分は、この真っ黒い影やなぁ・・・。」
あ~~! かなりのマイナス思考・・・。

そのままレンタカーで、明日の舞台となる会場を下見に行きます。

会場に着くと、すでに何人か明日の下見の人たちが・・・。

不思議な緊張感のなか、まずは会場の中へ・・・。

中は、明日の準備がすでに整えられ、しんと静まり返っています。

・・・舞台の中央には、ポツン・・・と座布団が一枚・・・。
そしてその前には、10人分の審査員用のイスと机と、10個のボタンがっ!!

『あーっ! あれが先輩が言ってた恐怖のボタンやっ!』

恐怖のボタンとは・・・?
これこそが、受験者に最も恐れられているボタン。
受験者の息の根を、たったの一撃で確実に止めてしまうボタン。
そう! 世にも恐ろしい!伝説の一撃必殺ボタンなのです!

本試験の最中に、無情にも審査員の手によって
このボタンが点灯すると! そこでもう全てジ・エンド!!
その場で唄をやめて、即刻舞台を去らなくてはいけません・・・。
たとえ、歌い始めて一分も経ってなくても・・・!!

最初、この話しを先輩から聞いたときは
「テレビのクイズ番組みたい!」 と大笑いしてたけど
実際目の当たりにすると、大笑いしてた自分が罰当たりに思えて・・。

『あーっ。笑ってごめんなさいー! 許してくださいーっ!』
意味の分からない懺悔の言葉を発する私・・・。

『ぶるるぅっ・・・・!』

真夏なのに、なぜかぞ~~っと寒気が走り、体中が震えてくるのを感じるのでした。





三線古典修行日記 『新人賞日記 ⑨』 ~遂に前日!~

2007年06月11日 | 新人賞日記(回想編)
「うわぁっ! きれいな海! この海にスル~っと不時着したいなぁ・・・。」

あまりにもきれいな海を見ると、こう思わずにはいられません~。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「あ~~~~っ! 行きたくない! いやや~~~っ!」

これは試験の前日。 沖縄へ行くという日の朝の気持ち。
今までも何回か行った沖縄。
いつもルンルン気分の沖縄。
でも、こんなに『行きたくない!』と思ったことは初めて!

『何で試験受けることにしたんやろう?』
朝からず~っと、同じ言葉が頭をまわり続け・・・。

沖縄は台風一過でピーカンらしいけど、それすらどーでもよくて・・・。

JALの機内で流れる『安里屋ユンタ』のBGM。
いつもは大好きなこのBGMも、今日は憂鬱さに一層拍車をかけるばかり・・。
『はぁ~~~・・・。』
不機嫌な顔で、外の景色を眺めてるだけの私・・・。


ところが! 飛行機が沖縄上空へさしかかった時!!
台風一過の海のなんて美しいこと!!!!!!

「なにこれぇっ! うそぉ! 信じられんっ!」

あまりの海の青さと珊瑚抄の美しさに、それまでの憂鬱さをすっかり忘れ
小さな窓におでこをピッタリくっつけて
ずーっと同じセリフをつぶやきつづける私・・・。


  ・・・それまでもその後も、あんなに青い海の色には
          二度とお目にかかったことがありません・・・・。


最後の最後に、少しだけ心がなごんだ、約2時間の空の旅。

試験で緊張しまくりの私に、神様が与えてくれたイキなプレゼントでした。


三線古典修行日記 『新人賞日記 ⑧』 ~絶対って?~

2007年06月10日 | 新人賞日記(回想編)
「見つけた~!恐竜の卵!」
「半分に切るでやんすよ! 絶対にカッチリ!半分でやんすよ!」
「そんなぁ・・・。絶対に無理だよぉ・・・。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


試験は、8月にあります。
順番が決まり、日程が決まったら、大急ぎで飛行機と宿の手配です。

衣装は、女性は「留袖」 男性は「紋付袴」と決まってるんで
着物の調達に、着付けの手配なんかも頼んだり・・・と
なっかなか準備が大変!!!

なおかつ、8月の沖縄は台風シーズンです!
毎日、天気図とにらめっこの日々です。
おかげで、試験が終わる頃には、すっかり天気図が読めるようになってました。


7月半ば頃からは、ひたすら誰かを前にして歌う毎日です。

それも、出来るだけ毎回違う顔ぶれをとっかえひっかえして・・・。
人前で歌う度胸をつける訓練です。 でもこれが意外と緊張!!

最後には、親戚の幼稚園の子まで犠牲者でした。
でも、幼稚園の子に古典はキツイ! 結局逃げていかれひとり寂しく歌うハメに。


一週間くらい前からは、ちょっと精神的にパニック状態になり・・・。
一日中、試験のことばっかり考えて、夢にまで出てくる始末・・。

練習で100回続けて完璧に歌えても、101回目の本番で間違えたら・・。
全てが一瞬で終わってしまう・・・。

「練習で100回出来てたから、特別に許してあげよう」

なんてこと、絶対に!ぜったいに!無いんです。

世の中には、『絶対』って言えることは、『絶対』に無いんです!!

少しでも、『絶対』に近づくために頑張ることしか出来ないんです・・・。


        「三線って人生やなぁ・・・。」

        またまた痛感する私がいるのでした・・・。



三線古典修行日記 『新人賞日記 ⑦』 ~緊張のリハ!~

2007年06月09日 | 新人賞日記(回想編)
(今日のお昼は、職場の仲間で『流しソーメン・パーリー』開催!)

5人で、麺10束と、おにぎり1個ずつを平らげ・・・。
次回は、麺15束でいこう! という結論に達しました!

         どんだけ~~~~!!(食べるんですか??)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

8月の本番の日は、容赦なくヒタヒタと近づいてきます・・・。

その前に、先生と審査員役のお弟子さん、そして今回試験を受ける者が集まって
本番の予行演習があります。 
これがめちゃくちゃ緊張!!するんです!

舞台は、平尾の『沖縄会館』。
当日は、衣装以外はすべて本番のように始まります。

まず、番号を呼ばれたら、舞台中央の座布団まで出て行き座ります。
一度三線を横に置いて、一礼。
それから、ちんだみを確認して、歌い始める・・・。

この流れを一度、先輩が実演します。
詳しい説明はありません。 その場で覚えなくてはいけません。

『え~とぉ、三線置いてぇ、お礼してぇ・・・。』

でも、いざ舞台に上がると、緊張のあまり!
「え~~とぉ、どうするんやったけ???」 オロオロキョロキョロ・・・。

「何しとるんや! 一回でちゃんと覚えないかんやろ!」

「(ひえ~っ)はいっ!すみません!」 ・・・早速撃沈です・・・。

もう一度、手本を見せてもらいます。 今度はノートにメモしながら!!!

この年は、新人賞は私一人の受験でした。
というわけで、当然トップバッターも私から・・。

(あ~~~っ!! 緊張するちやっ! はよ帰りたいよ~~~。)
 
先生や、お弟子さんの厳し~い目が光る中、覚悟を決めて歌い始めます。

「♪んぞ~~~~ ち~り~てぃ~~~~」

・・・長い長い6分30秒が終わりました・・・・。
なんとか最後まで歌うことは出来たけど、余裕なんて全くありません。

「もっと歌い込んどかんといかんよ! まだ自信なげに唄っとるよ」
「はぃ・・・。(その通りです)」

その後は、優秀賞を受ける先輩の唄も、全く耳に入らず
ただ、抜け殻と化してしまった、その日の私でした・・・。

今思い出しても、ほんとーに!疲れた一日でした・・・。