♪ 『 三線欲張り修行日記 』 ♪  

沖縄バンド「みいはいゆ」ちゃくらのブログです。

2020年の目標 どうしようかと考え中です。☺️♫

三線古典修行日記 9 ~つれない「かぎやで風」~

2007年02月27日 | 修行日記

なかなか進まないかぎやで風の練習・・・

まずは一日に1行~2行ずつやることに決めました。

いっぺんにやろうとしたら、自分の空き容量の少ない脳みそが
パンクするような気がして・・・。

なんというても、途中でイライラしだすがです。


『なんでこんなに出来んがやろう・・・?』ガクッ

・・・って自分が情けなくなるがです。

だからそうなる前に、チャッチャと練習をやめてしまうことにしました。

こういうときは沖縄の「て~げ~精神」を大いに見習います。

古典は三線自体は、そんなに難しくはないがです。
曲はゆっくりやし、音数も少ないし・・・。

ただ歌がやっぱり意味不明???

未だに「ダンディかぎやで」に近づけなままながです。
遠くの柱の影からこっそり見つめゆうストーカー状態です。

「歌をちょっとずつでも覚えんと、ほんま先へ進まんわ~」

ダンディかぎやでに近づくために、まずは相手を知ることから始めます。

 ・・・・・・・・・(イメージ)・・・・・・・・・・・・・・・


『好きな食べ物は何ですか?  ふぅん、豆腐ようですかぁ・・』

『趣味は何ですか?  はぁ、城(グスク)巡り・・・なるほどぉ』

って感じに勝手に「ダンディかぎやで」を妄想してみたりして・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんなことしゆうから、練習が進まないんや!と自分に突っ込みながら
現実は、ただひたすら繰り返すのみながですけど・・・。

お手本の録音に合わせて、とりあえず1行ずつだけの繰り返しです・・・。


まるで3Dパズルをひたすら見つめて「ダンディかぎやで」という文字が
浮かび上がってくるのをじっと待つ心境です。

こうしゆう間にも、次のお稽古日は確実に近づいてきゆうがです・・・。





三線古典修行日記 8 ~「恐るべしかぎやで風」~

2007年02月25日 | 修行日記
  

     ・・・初稽古の衝撃から数日後・・・。


  ・・・「かぎやで風」 の工工四を前に、全く手がつけられん私です・・・。


とにかく録音した唄を聞いても、唄の全体像が全くつかめんがです。

普通、ポップスのような耳慣れた歌には、サビがあったり、憶えやすい
フレーズがあったりするがですけど、古典には、そんな、聞く人に優しい
配慮はまるでないがです・・・・。

例えると、どこまでもクールで、どこまでも正体不明型人間のような感覚です・・

「俺についてきたい奴はどうぞ!でも俺は待たないよ!」

そう言うと、さっさと一人で歩き出すクールな二枚目俳優のイメージです。

「これは、手ごわいわぁ・・・」



二枚目の前だとしどろもどろになってしまという 「男前苦手意識」 のある私は

これじゃいかん!とアプローチ方を変えてみることにしました。

「とにかく工工四を手がかりにしみるか・・・」

ところが、これがまた 「??????」 ながです。


古典の工工四には、三線の楽譜だけじゃなく、もうひとつ「歌の楽譜」がつきます。

一見親切に感じるけど、歌の楽譜がある、ということは、
歌の形もカチッと決められちゅうということながです。

その上、歌と三線が全然違う動きをするがです。

例えたら

「ドレミファソラシド~♪」 と、唄いながら

「ドシラソファミレド~♪」 と、三線を弾く感覚です。

「これは聖徳太子にならんといかんなぁ」


「唄」 と 「三線の手」 を別個のものに考える・・・

こうして 「ミスターダンディかぎやで風」 との距離を近づける私なりの

アプローチ方は決まりました。

題して・・・

『頭と体は別々やき絶対出来るちや!作戦』 スタートです!









三線古典修行日記 6 ~初稽古 2~

2007年02月24日 | 修行日記

  ~今回から気分一新!日ごろ慣れ親しんだ土佐弁で書くことにしたがです。
    その方がさらさら~っと書けそうな気がするがです。笑~


『え~とぉ・・・背中は伸ばして、三線は起こして、爪の場所はもっと上でぇ・・』

全神経を集中して言われたことを反復します。

こうなってきたら、もう歌どころではないがです。

息も絶え絶えに、なんとか安波節を唄い終わると、間髪入れずに

「もう一度最初から!」

「はいっ」

終わると・・・

「一緒に唄うよ、もう一度最初から!」

「はいぃ・・・」

安波節は6番まである、ゆっくりとした長い歌ながです。

「かりゆし~ぬ~あ~~~ぁし~~~び~~~~ぃぃぃ・・・」

この頃には「安波節」はもう唄ではなくなって、私は『ムンクの叫び』状態です。

その上、足までしびれてきだして・・・。『ヤバイちやっ!』

先生にばれんように、足を組み替えたり、腰を浮かしてみたり・・・

この作業を唄いながらやるき大忙しながです。

『こ、声がぁ・・足がぁ・・くっ苦しいィ・・・』

息も絶え絶えに「安波節」をひたすら唄い続け、初めてのお稽古は

怒涛のごとく過ぎ去っていったがです。

最後に『野村流工工四 上巻』(3000円なり)を購入。

「次はかぎやで風をやるからな。これはかなりムツカシイからしっかり

 やってくるように。それと安波節は覚えておくように!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


この一時間で、すっかりぼろ雑巾のようにヨレヨレになってしもうた私は

しびれた足がバレんように、最後の力を振り絞って先生宅を後にしたがです。

 今でも思い出すと変な汗が出てくるがです・・・。



 ・・新安先生は無口な先生ですが、唄三線に対する真剣な姿勢に
   接するたびに身がひきしまります・・・
   
    厳しいけど、すごく尊敬してる先生です・・・。



三線古典修行日記 5 ~初稽古~

2007年02月22日 | 修行日記

「稽古日記」・・・書く予定なんだけど、最初の頃のことは
かなり忘れてしまってます・・・。

とはいえ、初めてのお稽古のことは、今でもすごく鮮明に憶えています。



・・・・・・・(先生の自宅の和室が、お稽古部屋です)・・・・・・

「何弾けるんや?」

挨拶もそこそこに、この言葉で突然、お稽古は始まりました。

「え~と・・・民謡を少しに、あとは・・・」

すると、先生は私の言葉をさえぎって

「安波節は弾けるか?」(安波節とは、沖縄の有名な唄です。)

少しやったことはあったので、

「はい、少し・・・」

「では、やってみなさい」   いきなり工工四を渡されます。

      『えっいきなり、この工工四で? 』 

内心この展開にとまどいつつ唄い始めると、いきなり先生がスックと立ち上がり、

私の隣に来たかと思うと、背中を二回

            『パン!パンッ!』 と叩いたのです!

「えっ!?」

ビックリして歌が止まります。

「姿勢っ!背中は真っ直ぐに!」

「あっ、はいッ!」

さっそく姿勢を直されてしまいました・・・。


気を取り直して、また唄い始めると、今度は私の三線をむんずとつかみ

「角度と、膝に乗せる位置がおかしいよ!」

私は少し寝かせ気味にして弾く癖がついていたようで、さっそくまたまた
チェックが入ります・・。

「爪の当たる場所も違うよ!もっと棹よりじゃ」

「はいっ!」


もう、この時点で頭はパニックです。

個人指導なんで、ある程度の厳しさは覚悟してたけど・・・

      ・・・予想ガイです・・・

『これは大変だ~!』

でも、お稽古はまだまだ始まったばかり。

ここからがさらに大変だったのです・・・。



三線古典修行日記 4~「私」と「古典」と「民謡」

2007年02月20日 | 修行日記

古典を始めてすぐに思いました。

 『古典って興味のない人には、最強の子守唄だなぁ・・(笑)』

ゆ~~っくりと果てしなく続く唄・・・
        歌ってる本人にさえ意味の分からない歌詞・・・。

最初の頃は
      「なんじゃぁ、こりゃ?」の連続でした。

  『これは唄なのか?
      それともお経なのか?
           古典っていったい・・・??』

そんな「古典迷路」をやっと抜け出せたのは

     『古典は自分のために歌う唄なんだ!』
    
                  と思うようになってからです。

古典のいいいところは「静けさ」だと思います。

自分は三線を弾き、声を張り上げて唄っているはずなのに

  『今日は静かな夜だなぁ・・・』
 
         なんて思いながら歌ってる瞬間があります。

そのときが、古典を歌ってて一番気持ちのいい瞬間です。

         『音さえも消してしまう音』

この凛とした静寂さが、私が古典を好きな理由のひとつです。

逆に、民謡は人々の生活に根ざした音楽だから
      歌ってると、どんどん元気が沸いてきます!

私は、イライラしてどうしようもないときは、古典を唄います。
  すると、イライラはいつの間にか消えてます。

ちょっとへこんだときは、元気のいい民謡を唄います。
  すると、気持ちが明るくなります。

「古典」「民謡」・・・どっちも「私」にとっては、とても大切な唄です。


          ~次は 初めてのお稽古です~







三線古典修行日記 3 ~「古典」と「民謡」~

2007年02月19日 | 修行日記

『古典を習っている』と言うと、よくされる質問があります。

      『民謡と古典があるなかで、なぜ古典を選んだの?』

答えはすごく簡単です。

       『なんにも知らなかったから!』

私は自己流で三線を弾いていたので、三線教室に「古典」と「民謡」があり
さらに「古典」にも「野村流」と「安冨祖流」の流派があるということなど
全く知りませんでした。

ただ、
     「教室に行くと、沖縄の唄を教えてもらえる・・・」

それだけしか考えていませんでした。

だから、私が今「古典」をやっているのは、弟子入りした新安先生が
たまたま古典の先生だったから・・・というそれだけの単純な理由なんです!?
 

「古典」と「民謡」の違いって何だろう?・・・

  ウワサでは・・・

    『三線界では、古典派と民謡派に派閥が分かれてて
     両者はあまり仲が良くない・・・』とか

    『とある民謡酒場で、民謡組と古典組がたまたま出くわして
     険悪なムードになったらしい・・・』とか

           そんな話を聞いたことがあります。

私は、民謡と古典両方を唄ってるうちに、それぞれに対して全く違った
気持ちがだんだん生まれてくるようになりました。

   ~次回は「私」と「古典」と「民謡」です~



三線古典修行日記 2 ~きっかけ~

2007年02月17日 | 修行日記
私は今、大阪大正区で三線を教えている「金城新安」先生の元に
月に一度通い、野村流古典の勉強をしています。
教室に通い始めたのが、2003年の9月なんで、今年で5年めになります。

教室に通う前には、自己流で3年ほど三線を弾いてました・・・。
最初は一人で始め、段々と沖縄と三線が好きな仲間が集まってきて・・・。

最初は仲間でワイワイと三線を弾いていたのが、気づいたら
「沖縄バンド・みぃはぃゆ」という形になってて、そのうちにまた気づいたら
イベントなどでちょこちょこ演奏するようになってました。

そんな風にして三線を弾いてた私が『大阪へ三線を習いに行こう!』
と決意した大きなきっかけは2つあります。

ひとつは、みぃはぃゆがイベントなどで演奏する機会が増えてくると同時に
私の中で「自分が弾いてる三線や歌ってる唄は、これで正しいんだろうか?」
という、疑問や不安がどんどん高まってきはじめたことです。

これが、三線を習おうと決めたひとつのきっかけです。

そして、もうひとつのきっかけ・・・。

    これが私のなかでは一番大きなきっかけでした。

「沖縄バンドみぃはぃゆというグループで楽しみながら弾く三線とは別に
 自分自身のために弾く三線の世界を見つけたい!」

 という強い思いを、この頃の私は持ち始めていたのです。

でも、もちろん高知には三線教室なんてありません。
三味線教室にいくつか電話してみても「三線は分からんねぇ・・・」
と、あっさり断られて終わりです。

沖縄には教室はたくさんあるけど、沖縄に通うなんてとても無理です・・・。

それじゃ、高知に一番近いところはどこだろう?

早速ネットで検索開始です。
すると、大阪にはたくさんの三線教室があり、その上大正区にはリトル沖縄
と呼ばれてる地域があるということが分かりました!

「リトル沖縄!いい響きやッ!それに大阪なら通える!」

早速大阪に的を絞って、教室を絞り込んでいきます。

そして、私のアンテナにひっかかったのが、「金城新安」先生の三線教室でした。
そのときの先生の教室の謳い文句で私が心引かれた一言はこれでした。

        「個別指導で教えています」

『これだっ!』

三線教室をいろいろ調べていくうちに気づいたんですけど、大体の教室は
「グループ指導」となっています。
でも、どうせ行くなら「個別指導」がいいと思ってた私は、早速新安先生に
電話をして、その場で教室に入ることと、お稽古の日取りを決めたのです。



          ~次は「古典」と「民謡」についてです~

三線古典修行日記 ~はじめに~

2007年02月16日 | 修行日記
         「沖縄三線古典修行日記」


このコーナーでは、みぃはぃゆのメンバー「ちゃくら」の古典修行日記を
書いていきたいと思います。

三線のこと、お稽古に通ってる大阪のこと、古典のこと・・・。
そこで感じたこと、考えたことなどなど・・・。
いろいろ思いつくままに・・・ゆるゆると・・・。


次回は、ここ高知から、なぜわざわざ大阪へ通うことを決意したのか!?
を書いてみようかと思ってます。