青いミカンが実った 故郷の丘に 今年もとりいれの 歌がまた聞こえる・・・・・(略) 遠くの街のあなたにも 送ってあげましょう
ミカン畑を夕日が 赤く染める頃 私は帰るのよ 籠をしょいながら
街ではたらく 好きなあなたと 結ばれるその日を 夢にみながら 海辺の道を帰るのよ 明日を願って
海の夕日に そっと祈るの あなたが帰る日を またあえる日を ミカン畑のふるさとで 私は待つのよ
ミカン箱をあけるとき、必ずと言っていいほど藍みよこさんのこの歌が口をついて出てくるのだ。
実家から届いた。
電話をしたら母が出て「ああそう?」と言う。 兄嫁さんは仕事でいなかったので、兄が電話を代わった。
「極早生じゃけえ」と言う。 酸味が少なくて甘い。 すっぱいのが苦手な私や子供たちには、その方がいい。
レモンでもなんでも、すっぱいものを好んでかじるのは孫なつめである。 まるでミカンの島の申し子ような柑橘娘。
実家はミカンを作ってないので、友人のところで分けてもらうか、親戚からもらったときに送ってくれている。
一ヶ月を過ぎても咳がとれずにいる私には、とても有り難いみかんは、今年の第一便である。
何年か前までは、ずっと母が送ってくれていたが、今では兄夫婦が母に代わり、送ってくれているのである。
たまに母は、兄が送ったことを知らない時がある。 今は翌日着くから、言う前に届くことがあるのだろう。
周りには会うのは結婚式か仏事で、こうした兄弟のつきあいもないと言う人もいる中で、実家からこうして色々と届くことは本当に有り難い。
雨の中、夫は一日中央体育館での全日本の卓球選手権大会を観て過ごした。
夫、まだまだ現役。 夫の友人が「けんつくさんはいつも上を目指し、次のことを考えていますよ」 夫の向上心はさめていない。
細かい動きの卓球、腰の4本のボルト完全に痛みがとれている訳でもないのに(大丈夫なのだろうか)と案じつつ、出来れば(もういいのでは・・
腰を労わって欲しいわ)と思うが、卓球は命の次に大事と言っていた18の頃の夫を思うと、向かう姿勢に敬服しつつ簡単には言えない。
「おう、みかんか」 むいてあげたらぱくっと食べた。
ふるさとの香りがいっぱいにひろがった、甘いみかん。 一号便兄夫婦に、感謝。
一日一回、幸せめくり (十日)
西野未来さん
辛さを堪えて 我慢して 胸いっぱいに 膨らんだ蕾
そろそろいい頃じゃないかな さぁ 一花 咲かせましょ!