日曜日の午前、大抵決まった時間にチャイムが鳴る。 「○○さんや」と夫は言いながらインターフォンで返事せず下へ降りる。
つけっぱなしなので、玄関先の話声が聞こえてしまうのに。 いつもそう。
老夫婦(私らより多分)が、和歌山から海遊館のそばのお家の場所を借りて、日曜日に出店をしているのである。
新鮮なそして田舎のお野菜やお花、果物など色々と・。
夫の友人は毎週、仏さんのお花を買いに行かれ、「安いので」と帰りに届けて下さるのだ。 孫達へのものも。
「スーパーやったらこれだけ買うたらこれこれするで」と必ず言い、「花の持ちが違う」を付け足して。
小さい花束を三つ四つ下さるのだ。 まぁ嬉しい・・生花。 だけど毎週は恐縮、申し訳ないと思っている。
夫の友人はゴルフ仲間であり、麻雀仲間、長いおつきあいだが、どういうことことか、引っ越した今は目と鼻の先。
お料理一品のお届けができる~すごい。
娘時代かじっただけで、華道に心得のない私は、適当に花瓶に入れるが、ブリザードや造花が華やかでも生花には勝てない。
部屋のグレードがあがる。 私のテンションも。
申し訳ないけれど、嬉しいお届けものである。 感謝している、友人にも、そして夫にも。
夫には色んな友人がいる。 卓球仲間、ゴルフ仲間、麻雀仲間、釣り仲間、昔からの仕事仲間、飲み屋の・・とか。
若い時から、多趣味で良く遊ぶ・・と、時には不足に思ったりした事もあったが、年を重ねるほどにそんな友達とのおつきあいは
日々の活力でもあり、人生を潤している訳で、それは楽しい仲間たちで多趣味で良かったと思っている。
人を大切にしてきた夫の生きた答えの気がしている。 間違いない。
人を大切にするから。 そしてそれは都合よく付き合っている訳ではなくて、結構言ってあげた方が、と思うことは言う夫である。
それは相手を思えばこそであり、そこには信頼関係が成り立っているからだと思う。
そばにいてはらはらするときもあったが、瞬間嫌な思いをさせるかもしれないが、相手の為を思う夫なので・・むしろ感心している、今は。
下手に上手ばかりを言いその場を取り繕う人よりも、私は尊敬する。
相手が気を悪くしたらとか自分も嫌な思いをしたくなくて、言えないでいるわたしよりずっとすごい。
我が家のリビングは、その友人のお陰でとても潤っている。 いかに花を長持ちさせるかが、私の腕。
ガーベラの花はきれいで勢いはいいが、すぐに茎がしなる。 そんな時は短くしてコップに挿したり、時にはガラスの鉢に移し替えて
長く花の命を楽しんでいる。
本来、花より団子・・な私であるが、こればかりは・・団子より花なり。
日曜のチャイムを心待ちするわたしである。
今回、珍しい小さな花束がひとつあった。
わ・・ネコヤナギ!
嬉しい・・! 春、到来!
たのしみは 日曜の朝の ピンポーン 花と友の 笑顔見るとき