箕面市では、子どもの読書意欲を高め、読書活動をさらに推進することをめざし「箕面・世界子どもの本アカデミー賞」を平成22年に創設しました。これは「子どもが本当に支持している本を、子ども自身が選ぶ」という趣旨の賞で、よくある「大人が選ぶ」子どもの本の賞とは異なり、全国でも珍しい取り組みです。
例年、学校図書館や市立図書館で、4月からノミネート作品(約20作品)を紹介し、7月頃に各部門の受賞作を子どもたちの投票により決定します。その後11月には、子どもたち自身の運営による授賞式を行い、受賞作家によるスピーチや中学生手作りのオスカー像が生徒たちから授与されます。授賞式後には、受賞作家やノミネート本の作者が市内小・中学校を訪問する「オーサービジット」を開催しています。
12回目となる今回は、約13,500人の市立・私立小中学校の子どもたちが投票した結果をもとに、ノミネートされた本の中から、下記のとおり「絵本賞」「作品賞」「主演賞」「ヤングアダルト賞」の受賞4作品を、今年度7月に決定しました。
■受賞作品
【絵本賞】 『こんとごん てんてんありなしのまき』:織田道代/作者
【作品賞】 『ざんねんないきもの事典 おもしろい!進化のふしぎ』:今泉忠明/監修
【主演賞】 『世界一クラブ 最強の小学生、あつまる!』:大空なつき/作者
【ヤングアダルト賞】 『15歳のテロリスト』:松村涼哉/著者
2月27日(火曜日)・28日(水曜日)に、今年度の作品賞を受賞した「ざんねんないきもの事典」シリーズの監修・今泉忠明さんが、箕面市立中小学校(高岡真仁校長・稲1丁目15-8)をはじめとする市内4校を訪問し、本の楽しさを作家から直接伝える「オーサービジット」が開催され、28日には同小学校の児童が体育館で講演会を受けました。
「ざんねんないきもの事典」シリーズは平成28年5月に第1弾が発売されて以来、累計発行部数500万部を突破した子どもたちに大人気の書籍で、「小学生がえらぶ!“こどもの”本総選挙」(NPO法人こどもの本総選挙事務局主催)では、第1回、第2回ともに第1位に選ばれました。
中小学校では、始めに図書委員の児童が児童代表として今泉忠明さんへの挨拶の言葉を送った後、今泉忠明さんが登場すると体育館中が大きな拍手に包まれました。
講演会では、今泉忠明さんが「ざんねんないきもの事典を知っている人はいますか?」と子どもたちに聞くと、ほどんど全員の手が上がりました。その後もご自身が大好きな動物の話や、野生の動物の話など、時々子どもたちにも問いかけながら面白おかしく話をしてくださり、体育館は賑やかな雰囲気に包まれていました。
講演会の後は、今泉忠明さんが講師となり小学1年生の子どもたちに向けて、1年1組の教室で特別授業が行われました。特別授業では、1年生の子どもたちが事前に準備した数多くの質問を今泉さんが答えてくれました。子どもたちは「一番好きな動物は何ですか?」や「馬はこれからどのように進化すると思いますか?」など動物に関する質問が多く、今泉さんは子どもたちの質問に対し、動物の派生や動物たちの豆知識などを挟みながらも楽しそうに質問に答えていました。
特別授業を終えた後、今泉さんは子どもたちと一緒に給食を食べました。給食準備中も他クラスや他学年から子どもたちが集まり、今泉さんに動物に関する質問をしており、「ざんねんないきもの事典」シリーズの人気ぶりがうかがえました。
今泉さんの講演会を受けた児童は「今泉さんはとても動物好きという印象があり、実際に講演会を聞いてみても、動物好きなのが伝わった。好きな事に対して熱心な姿はとてもすごいと思ったし、自分自身も好きなことを見つけたら熱心に続けていきたい。」と話しました。
今回のオーサービジットについて今泉忠明さんは「子どもたちには好きなことを見つけてほしいです。動物のことだけではなく、科学や宇宙など自分が興味をもつものを小学生のうちに見つけられると良いと思います。それが続かなくても、また他のことに興味をもった時には、自分がやりたいことに取り組むことが大切です。そうやって、人生を充実させてほしいです。」と笑って話してくれました。
<お問い合わせ先>
箕面市教育委員会 子ども未来創造局 中央図書館
TEL:072-722-4580 FAX:072-724-9697
<今泉忠明さん貴重な講演会ありがとうモミ~!