ポンチェにサトウキビを加えます。
(提供:vidabonita.net)
¿Vamos por un café?(「バモス ポルン カフェー?」日本語:コーヒー飲みに行かない?)
ここ数日、気温が徐々に下がり、冬が近づいていることを実感しています。冬は私が最も好きな季節なので、とても嬉しいです。私の場合、あまりに寒いときは、温かいもの、ちょっと甘いもの、とろっとした飲み物が欲しくなります。今回このブログでは、メキシコで、特に冬によく飲まれ、クリスマスや新年には欠かせないポンチェのレシピを紹介するのがいいと思いました。
¡Hola! (スペイン語の挨拶)
国籍:メキシコ(México)
氏名:オーランド(Orlando Zamora)
職業:国際交流員
趣味:水泳、習字、登山、ファッション
メキシコでは寒くなり、クリスマスや新年が近づくと、誰もがポンチェのことを考え始めます。ポンチェとは簡単に説明すると、様々な香りの果物やスパイスを2、3時間煮込んだ後ねかせて作られたノンアルコールの甘い飲み物です。
とても香り高い飲み物です。
(提供:milenio.com)
ポンチェは果物や果汁を含む飲み物という点で、パンチやサングリアと似ており、パーティーや卒業式などでパンチボウルに入れて大量に出されます。違いは、メキシコのポンチェはアルコールを含まず、メキシコの典型的なフルーツを使い、冬にのみ飲まれることです。ポンチェの舌触りは甘酒によく似ており、非常に軽いシロップのようなものです。この感触は、「テホコテ」と呼ばれる果実のおかげだと言われています。
テホコテは、小さな黄色いリンゴに似た甘酸っぱい果物です。
(提供:directoalpaladar.com.mx)
ポンチェはメキシコで親しまれている飲み物ですが、商品化はあまりされていないです。近年、加工されたポンチェを販売するブランドも現れましたが、店頭で見かけることはまだ稀だと思います。おそらく、ポンチェは、作りたての熱い状態で飲むことが醍醐味とされているため、店頭で売ることが難しいのだと思われます。家族や友達、近所の人々と作るために、みんなで集まって時間を共有することが出来るという点も、ポンチェが人気である理由の一つです。
ポンチェは大きな鍋で作ります。
(提供:elsoldehermosillo.com.mx)
メキシコの伝統的なクリスマス行事であるポサダスでは、ピニャータ(くす玉みたいなもの)を割ったりしますが、その際、出席者には必ず1杯ずつポンチェが振る舞われます。最初の1杯は無料ですが、2杯目以降は状況に応じて有料(約70円相当)となります。ポンチェはとても熱い状態で出されるのですが、常温になる前に飲み干した方がよりポンチェの美味しさを味わえます。1つの興味深い特徴は、提供されるポンチェには液体だけでなく、調理された果物の一部も含まれていることです。液体がなくなったら、フルーツをもう一度煮て、またポンチェを作ることもできます。作ってみてはいかがでしょうか。レシピはこちら:
ポンチェ
(量はお好みで、果物はすべて小さく切って全てを水で煮る)。
グアバ
テホコテ (甘酸っぱい果物)
プルーン
レーズン
リンゴ
タマリンド
サトウキビ
ドライ ハイビスカスの花
ピロンシージョ(沖縄の黒糖みたいなもの)
シナモン
日本で簡単に手に入らない材料(テホコテ、タマリンド、サトウキビなど)のかわりになれるものを入れたらいいと思います。
ポンチェの材料は多種多様
(提供:masienda.com)
ポンチェ以外にもメキシコには、独自の伝統的な飲み物やメキシコ人の味覚に合わせた飲み物がいくつかあります。例えば、テキーラ、プルケは、同じ植物であるリュウゼツランから作られる2つのアルコール飲料です。また、カカオやチョコレートを原料とする飲み物も多く、チャンプラード、チラーテなどがあります。トウモロコシから作られる飲み物には、アトレ、ポゾール、などがあります。皆さんもメキシコに行く際に、ぜひ飲んでみてください。
ポンチェを飲みながら ¡Feliz Navidad! (「フェリス ナビダー!」日本語:メリークリスマス)。
< ポンチェを作って飲みたいモミ~