箕面市では、子どもの読書意欲を高め、読書活動をさらに推進することをめざし「箕面・世界子どもの本アカデミー賞」を平成22年に創設しました。世界中には「大人が選ぶ」子どもの本の賞はたくさんありますが、それらの賞とは違い「子どもが本当に支持している本を、子ども自身が選ぶ」という全国でも珍しい取り組みです。
例年、学校図書館や市立図書館で、4月からノミネート作品(約20作品)を紹介し、7月頃に各部門の受賞作を子どもたちの投票により決定します。その後11月には、子どもたち自身の運営による授賞式を行い、受賞作家によるスピーチや中学生手作りのオスカー像が生徒たちから授与されます。授賞式後には、受賞作家やノミネート本の作者が市内小・中学校を訪問する「オーサービジット」を開催しています。
11回目となる今回は、新型コロナウイルス感染症の影響により3年ぶりの開催となりました。約13,500人の市立・私立小中学校の子どもたちが投票した結果をもとに、ノミネートされた本の中から、下記のとおり「絵本賞」「作品賞」「主演賞」「ヤングアダルト賞」の受賞4作品を、昨年7月に決定しました。
■受賞作品
【絵本賞】 『ほげちゃん』:やぎ たみこ/作
【作品賞】 『先生、しゅくだいわすれました』:山本 悦子/作 佐藤 真紀子/絵
【主演賞】 『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』のゾロリ:原 ゆたか/作・絵
【ヤングアダルト賞】 『54字の物語 意味がわかるとゾクゾクする超短編小説』:
氏田 雄介/作 佐藤 おどり/絵
2月14日(火曜日)・15日(水曜日)には、主演賞を受賞した「かいけつゾロリ」シリーズの作家 原ゆたかさんが、箕面市立第三中学校(荒井直人校長・瀬川3丁目2-2)をはじめとする市内4校を訪問し、本の楽しさを作家から直接伝える「オーサービジット」を開催、14日(火曜日)に同中学校の1・2年生が体育館で特別授業を受けました。
(大人気「かいけつゾロリ」シリーズの作家 原ゆたかさん(第三中学校学校図書館にて))
「かいけつゾロリ」シリーズは昭和62年に創刊され、累計3,500万部以上を発行された子どもたちに大変人気のある児童書で、令和4年10月には「同一作者によって物語とイラストが執筆された単一児童書シリーズの最多巻数」でギネス世界記録に認定されました。
第三中学校では、原ゆたかさんが登場すると体育館中大きな拍手に包まれました。原さんは子どもの時に、大人から難しい本を勧められて、本を読むのが苦手になった時期があったそうで、かいけつゾロリを書く中で、本が読むのが苦手な子でも、読んでもらえるよう意識して書かれているそうです。
(特別授業の様子)
(生徒手作りのウェルカムボード)
講演会の中では「ワクワクドキドキしながら、次のページをめくりたくなるような本づくりを心がけています」「映画が好きなので、映画のように、トラブルが次々起きて、ハラハラしながら気がつけば最後まで読んでしまうような本を作ろうと考えています」など作品作りにまつわるお話をされました。
生徒たちへは、「勉強は何のためにしているのか分からないという子もいるかもしれないが、みんな得意なものを見つけるために勉強をしていると思います。将来何かの仕事をすると思うけれど、どうせなら好きな仕事を楽しんでして欲しい。きょろきょろしながら好きなことを見つけて欲しい」と熱いメッセージを送りました。
同中学校ではゾロリファンの1年生11名で結成された「ゾロリ実行委員会」から原さんへ質問する時間がありました。生徒からは「原先生にとってゾロリとは?」という質問があり、原さんからは「ゾロリに励まされていることが多くある。ゾロリは上手くいかなかった時でもあきらめずいつも前向きな姿を見せてくれる。ゾロリみたいに生きたいなと思う」とゾロリへの思いを語ってくれました。
(生徒からの質問に答える原さん)
今回のアカデミー賞主演賞受賞について原さんからは「この賞をもらって、子ども達の心 に作品が残ってくれたとわかり、嬉しかった。読者の子ども達が選んでくれたということも嬉しいです」と笑顔で答えてくれました。
(授業終了後も「ゾロリ実行委員会」メンバーの質問に答えてくれていました)
<お問い合わせ先>
箕面市教育委員会 子ども未来創造局 中央図書館
TEL:072-722-4580 FAX:072-724-9697
<ゾロリといつか共演したいモミ~
箕面市では、2月1日から3月31日まで、統一キャンペーン「今すぐ自治会に加入してください!自治会を結成してください!」を行っています