観終わって『アメリカ人ってのはアタマの芯までワいてるんじゃないか!?』と思いました。
この場合の『ワいてる』てのは、例えば日当たりの強いところにお弁当なんかを置いておくと、熱をもってちょっとイタんだ感じになったとき『ワいてる』って形容する、あの状態のことです(方言かも?)。
こいつらときたら『仲間や家族が心をひとつに頑張れば出来ないことはない』って本当に信じてる奴ばかりなんです。実に始末が悪いとしか言いようがありません。
今回も『そんなの絶対ムリ!ムリ!』という状況を、さんざんひっくり返してくれます。
ディセプティコンとの闘いが一段落し、正義のオートボットのリーダーである『オプティマス・プライム』が地球を離れている間に、地球は人類の対オートボット機関『TRF』によって一応の秩序を取り戻しています。ただし『TRF』はオートボット全体を敵と見做しているので、善良なオートボット達も姿を潜め、隠れるように暮している、これが今回のバックグラウンドになってます。
①最初期のオートボットから『タリスマン』なる部品を託された主人公が『マーリンの杖』を探してイギリスへ、②故郷の星で創造主(?)を名乗る存在に洗脳されたオプティマス・プライムが故郷の星を復活させるため『マーリンの杖』を奪いに戻ってくる、③対オートボット機関『TRF』はあろうことか悪のオートボット軍団『ディセプティコン』と手を結んで『マーリンの杖』を手に入れようとする、という三つ巴の争いに突入しちゃう訳なんですが、今までのシリーズを観てない人は、とてもついて行けなかったんじゃないかと思います。
※『オプティマス・プライム』改め『ネメシス・プライム』
物語の鍵となる『マーリンの杖』とは、『アーサー王円卓の騎士はオートボットだった!?』という偽史が語られる中で『オートボットを指揮する杖であると同時に地球を破滅させる力を持つ』というその機能が説明されるのですが・・・。
後半『実に都合良くオプティマス・プライムの洗脳が解け、TRFと共闘して、創造主を騙(かた)っていたクインテッサと戦う・・・』って、ご都合主義の極みには(毎回のことですが)私にはちょっと耐えられなかったです。
※地球を破滅させようとするクインテッサ
ま、CGによる特撮が素晴らしいので、それを観に来たと思えばいいか。
映像的には、とてもイイ出来なので楽しめます。まったく後に何も残らない映画ですが・・・。
あと、気が付いたことをいくつか書きます。
①.原題を見るかぎり『最後の騎士王』ではなく、正しくは『最後の騎士』ですね。
②.洗脳された『オプティマス・プライム』が名乗る『ネメシス』とは『復讐の女神』の意味です。
※復讐の女神『ネメシス』(アルブレヒト・デューラーによる)
③.惑星同士があれだけ近づくと『ロシュの限界』を超えて破壊されてしまうのでは?
④.いくらオートボットとはいえ『ママ!』と慕ってくれる子供を戦場に行かせちゃイカンでしょ!
※健気に頑張る『スクィークス』ちゃん。
⑤.オスプレイはとっても危険です!映画の中でもバンバン墜落してました!即時飛行停止を求めるべきです!