※『兵士の物語』パンフレット
ストラヴィンスキー作『兵士の物語』は様々な演出が行われてきましたが、今回は『世界的なバレエ・ダンサー首藤康之が兵士の役で踊る』というので、行って見ました。おお、開演前からホール前は人で溢れているではありませんか!・・・んん?何だか様子が変、花が届いているのが石丸幹二宛になっているゾ!?・・・えー!兵士役の首藤康之が主演じゃないのぉ?語り部役の石丸幹二が主演!?
※キャストのトップは石丸幹二(あれ?)
これはしくじったか?と思いながら会場へ。
※おお!ストラディバリウスだ!
『兵士の物語をストラディバリウスで弾いて、それを首藤康之が踊る』というので来たワケなんだが・・・演出者の趣味なのか小劇場風の芝居が延々と続く
ストラディバリウスの音は素晴らしいのだろうが(すんません⤵私は『格付けチェック』に出たら『映す価値ナシ』になる方です、きっと)、この奇ッ怪なストラヴィンスキーの音楽に使う値打ちあるンだろうか?などと考えながら聞いてました。
演奏者の方たちはアフタートークで『精密な設計図を思わせる楽譜』などと喋っていましたが、拍子が次々に変わり転調もあり、聞いている方はメロディーラインを感じることができずに終わってしまった、そんな感がありました。
ああ、もっとクラシック詳しい方の評価を聞いてみたいもんです(ストラヴィンスキーは音楽にロシア的なものを取り入れたのでしょうが、これって伊福部昭の『土俗的』と同じ感覚なのか?とか)。
※ダンスシーン、首藤康之の踊りは圧巻!
さて、3つの舞曲では遂に首藤康之と渡辺理恵のダンスが・・・四肢の使い方が柔らかい!流石です!
テレビドラマでは松潤の父親役で食堂の親父なんかやってますが、世界的バレエダンサー(ベジャールがボレロのダンサーに選んだ唯一の日本人)なんですよ!これは見応えがありました。
もう、小劇場風の芝居はイイから音楽とダンスだけで進行してください!
物語は要約すれば『悪魔との約束で富や栄華を手に入れた兵士が一度は悪魔を出し抜くが、結局悪魔からは逃れられない』という粗筋です。
舞台の切替にやや手間取った感はありましたが1時間半、楽しめました。