学校の雨傘(唐笠)
教室にはクラス全員の唐笠が備えてあった。
雨が降ると、その笠を差して学校から帰ることになっていた。
雨の時、その唐笠を開くと
ぱりぱりぱり・・・と大きな音がした。
油紙の上に落ちるので、雨音がはんぱでなかった。
雨が止むとたたむが、こんどは笠の重さがはんぱでなかった。
それに次の日に学校へ持ってゆくが、笠をもっていると邪魔になり途中遊べない。
それで生徒に人気がなかった。
しまいには、雨が降っていても濡れながら走って家に帰っていた。びしゃぬれだった。
・・・・・
ガリ版(謄写版)
職員室の一角にガリ版印刷の部屋というか場所があった。
先生がヤスリを使ってテスト用紙などを作っていた。
ときどき先生に補助を頼まれることがあった。
そこへ行くと、先生がロウ加工した原紙を謄写版にはさげ、次にローラーにインクをつけて原紙の上を滑らかに均等に滑らせた。
補助の生徒は、印刷が終わった紙(わら半紙)を抜く。その繰り返し。
ガリ版には独特のインクの匂いがしていた。
・・・・・
M先生のつけペン
M先生の机に、つけペンとインク瓶などがセットになった置物があった。
それは子供も似たようなものを持っていた。なぜなら、安から。
M先生は時折、そのつけペンを使った。
ペンを手にして、
まずインク瓶に浸ける。
その後、ゆっくりと瓶から抜いて紙に書いた。
ところが、つけペンは安物だけにペンからインクがどぼっと紙に落ちることがあった。
役場にも農協にも、机にはつけペンの立てが置いてあったが、
なぜ、あんな子供だましのようなものが重宝していたのだろう?
教室にはクラス全員の唐笠が備えてあった。
雨が降ると、その笠を差して学校から帰ることになっていた。
雨の時、その唐笠を開くと
ぱりぱりぱり・・・と大きな音がした。
油紙の上に落ちるので、雨音がはんぱでなかった。
雨が止むとたたむが、こんどは笠の重さがはんぱでなかった。
それに次の日に学校へ持ってゆくが、笠をもっていると邪魔になり途中遊べない。
それで生徒に人気がなかった。
しまいには、雨が降っていても濡れながら走って家に帰っていた。びしゃぬれだった。
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ガリ版(謄写版)
職員室の一角にガリ版印刷の部屋というか場所があった。
先生がヤスリを使ってテスト用紙などを作っていた。
ときどき先生に補助を頼まれることがあった。
そこへ行くと、先生がロウ加工した原紙を謄写版にはさげ、次にローラーにインクをつけて原紙の上を滑らかに均等に滑らせた。
補助の生徒は、印刷が終わった紙(わら半紙)を抜く。その繰り返し。
ガリ版には独特のインクの匂いがしていた。
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M先生のつけペン
M先生の机に、つけペンとインク瓶などがセットになった置物があった。
それは子供も似たようなものを持っていた。なぜなら、安から。
M先生は時折、そのつけペンを使った。
ペンを手にして、
まずインク瓶に浸ける。
その後、ゆっくりと瓶から抜いて紙に書いた。
ところが、つけペンは安物だけにペンからインクがどぼっと紙に落ちることがあった。
役場にも農協にも、机にはつけペンの立てが置いてあったが、
なぜ、あんな子供だましのようなものが重宝していたのだろう?