女性は結婚する以前は純潔を言われ、
結婚して夫が死ぬと貞操を守れと言われる、(特に戦争未亡人には)
「生めよ増やせよ」(5人産む)を実現しよとしたら、再婚しないと不可能なのだが。
「神国日本のトンデモ決戦生活」 早川タダノリ 合同出版2010年発行
【靖国の妻】の貞操
遺された未亡人は、立派な【靖国の妻】でありつづけることが厳しく要求された。
昭和14年に帝国在郷軍人会本部が刊行した『軍国家庭読本』は、
靖国の妻たちの生活態度を思いっきり引き締めるために作成したパンフレットで、
「期待される軍国婦人像」をストレートにあらわしている。
その中でも、かなりの量が割かれているのが【靖国の妻】たちの「貞操問題」だった。

未亡人の貞操をどう守るか、
「婦人本然の美徳であります徹底的な愛は、とかく一面において盲目的であり、熱狂的であり、偏狭である恐れがあるのであります。
一時的の愛に溺れて、永遠の幸福を忘れたり,或いはあるものを偏愛するとかいうような事例がないではないのであります。
つまらぬ劣情や、一時的な感情に左右されてのことが多いのであります。
此の偏狭な熱狂的な愛は、婦人として最も慎まねばならぬ所であります。」
彼らは、女=詰まらぬ劣情に左右されるという徹底した女性蔑視観に基づいて、【靖国の妻】の大義名分をふりかざし、女性たちにタガをはめようとしたのである。
こうした道徳の強制は、
「理想としては、一生独身生活を送るのが至当」
「身の勝手や、情欲の為に、再婚するようなことは許すべからざる罪悪である」
などという人な結論をもたらした。
婦人の「劣情」や「情欲」に注目しこだわっているのところに、帝国在郷軍人会のやらしい目線を感じる。
戦争未亡人の多くは昭和19年、20年に発生している。
その年齢は24.25歳、子供1~2人で未亡人となったと推測される。
自分と子供が、どうやって食べていくか、毎日がぎりぎりの生活だったと思えるが,その心中に、ほんのいくらかはタガになったのかもしれない。
しかしまあ、無責任極まる「読本」である。
発行した在郷軍人会は、戦後地方の支部分会の役員に至るまで、公職追放になっている。
結婚して夫が死ぬと貞操を守れと言われる、(特に戦争未亡人には)
「生めよ増やせよ」(5人産む)を実現しよとしたら、再婚しないと不可能なのだが。
「神国日本のトンデモ決戦生活」 早川タダノリ 合同出版2010年発行
【靖国の妻】の貞操
遺された未亡人は、立派な【靖国の妻】でありつづけることが厳しく要求された。
昭和14年に帝国在郷軍人会本部が刊行した『軍国家庭読本』は、
靖国の妻たちの生活態度を思いっきり引き締めるために作成したパンフレットで、
「期待される軍国婦人像」をストレートにあらわしている。
その中でも、かなりの量が割かれているのが【靖国の妻】たちの「貞操問題」だった。

未亡人の貞操をどう守るか、
「婦人本然の美徳であります徹底的な愛は、とかく一面において盲目的であり、熱狂的であり、偏狭である恐れがあるのであります。
一時的の愛に溺れて、永遠の幸福を忘れたり,或いはあるものを偏愛するとかいうような事例がないではないのであります。
つまらぬ劣情や、一時的な感情に左右されてのことが多いのであります。
此の偏狭な熱狂的な愛は、婦人として最も慎まねばならぬ所であります。」
彼らは、女=詰まらぬ劣情に左右されるという徹底した女性蔑視観に基づいて、【靖国の妻】の大義名分をふりかざし、女性たちにタガをはめようとしたのである。
こうした道徳の強制は、
「理想としては、一生独身生活を送るのが至当」
「身の勝手や、情欲の為に、再婚するようなことは許すべからざる罪悪である」
などという人な結論をもたらした。
婦人の「劣情」や「情欲」に注目しこだわっているのところに、帝国在郷軍人会のやらしい目線を感じる。
戦争未亡人の多くは昭和19年、20年に発生している。
その年齢は24.25歳、子供1~2人で未亡人となったと推測される。
自分と子供が、どうやって食べていくか、毎日がぎりぎりの生活だったと思えるが,その心中に、ほんのいくらかはタガになったのかもしれない。
しかしまあ、無責任極まる「読本」である。
発行した在郷軍人会は、戦後地方の支部分会の役員に至るまで、公職追放になっている。