GRACE POTTER AND THE NOCTURNALS / THIS IS SOMEWHRE
今年のフジロックに出演したグレイス・ポッター&ザ・ノクターナルズ。実は私、フジロック初日に現地に着いて、真っ先に向かったのは入場ゲート手前の岩盤ブースでした。それはグレイス・ポッター&ザ・ノクターナルズの最新作「THIS IS SOMEWHRE」(写真)を買うため。なぜならサイン会参加券が欲しかったから。そのためにこのアルバムをフジ当日まで買わずに我慢していたのです。単なるミーハーです…。
なので本作を聴かずに体験することになった彼女等のステージ。それは自分が勝手に描いていた予想とあまりに違うため「え!そうなの?」と驚かされるものでした。ちなみに私の予想としましては、サウンド的にはブルージーでアーシーなフィーリングがジワ~っと香る感じ。そしてそんなオールド・スタイルの奥に現代的で洗練されたセンスがキラリと光るような。この“洗練されたセンス”が肝でして、ある意味ノラ・ジョーンズにも通じる落ち着いた中に宿る濃密な空気。彼女達の過去2枚のアルバムからはそんな魅力を感じていたのです。
しかしですね、実際のライブは“洗練”とか“現代的”とか“落ち着き”とかとはまったく無縁な、まるで70年代に紛れ込んだかのような豪快この上ないロックでした。それは“ジワ~”っと来ると言うより、直接的にロック魂をぶつけてくる感じ。
まずグレイス・ポッターの思いの他ワイルドな歌いっぷりに驚かされました。もっと繊細に歌い込むスタイルかと思っていたのですが、もうガンガンに攻めてきます。ハモンドだけでなくギターを弾きながら歌う姿もまさにロック・シンガー! そしてリード・ギタリストのスコット・ターネット。まずその服装に目が行きます。白いシャツに白のパンツ、そして白い帽子まで被ったその姿はグラム・ロックをすら感じさせます。そんな彼も思いの他弾きまくっていましたが、そのフレーズはブルース色やルーツ色は意外と薄く、やはりいわゆるロック的。
そしてこの二人がギターを弾きながら両膝付いて向かい合わせに詰め寄ったり、さらにはそのままグレイス・ポッターが後ろに仰け反ったり、そんなベタなアクションを決めてしまうわけです。
ある意味イナタさすら感じさせるそのロック振りに私もはじめは戸惑いを感じましたが、結局は寄り切られ、ただただ拍手喝采を送るばかりでした。おそらくノラ・ジョーンズ的な穏やかさを感じさせた1st「ORIGINAL SOUL」から、そこへ南部産ロック・テイストをバランス良く加えたルーツ色豊かな2nd「NOTHING BUT THE WATER」への発展は、まだまだ彼女達の変化の過程に過ぎなかったということなのでしょう。それを確かめるためにも早く新作が聴きたいという思いが募りました。
そしてその日の深夜、岩盤ブースで行われたサイン会とアコースティック・ライブ。このライブはホント目の前でグレイス・ポッターの歌が聴けるという幸福な時間を過ごすことが出来ました。40~50分ぐらいだったでしょうか? アコースティックに染み込むような彼女のソウルフルな歌声を堪能し、シンプルなセットならではの繊細な表現力にただただ酔いしれました。グレイス・ポッター自身もどこか楽しげで、ドラマーがタイコばかりかギターケースやそこらの鉄柱なんかを叩いたりと、バンド・セットとはまた違う魅力を魅せてくれました。どちらかといえば当初私が期待したグレイス・ポッターはこっちに近かったかもしれません。ま、そんな私の期待はともかくとして、このグレイス・ポッターという人がシンガーとして相当深い物を持っているということを実感させられるライブでした。
そしてサイン会のとき、深夜なのに「こんにちは!」と元気に握手してくれたグレイス・ポッターはメチャクチャ可愛かったです。
で、いよいよ本題。フジ帰宅後に聴いて以来、我が家でヘヴィー・ローテーション中のこのアルバム「THIS IS SOMEWHRE」。と行きたいところですが長くなったのでまた次回。
今年のフジロックに出演したグレイス・ポッター&ザ・ノクターナルズ。実は私、フジロック初日に現地に着いて、真っ先に向かったのは入場ゲート手前の岩盤ブースでした。それはグレイス・ポッター&ザ・ノクターナルズの最新作「THIS IS SOMEWHRE」(写真)を買うため。なぜならサイン会参加券が欲しかったから。そのためにこのアルバムをフジ当日まで買わずに我慢していたのです。単なるミーハーです…。
なので本作を聴かずに体験することになった彼女等のステージ。それは自分が勝手に描いていた予想とあまりに違うため「え!そうなの?」と驚かされるものでした。ちなみに私の予想としましては、サウンド的にはブルージーでアーシーなフィーリングがジワ~っと香る感じ。そしてそんなオールド・スタイルの奥に現代的で洗練されたセンスがキラリと光るような。この“洗練されたセンス”が肝でして、ある意味ノラ・ジョーンズにも通じる落ち着いた中に宿る濃密な空気。彼女達の過去2枚のアルバムからはそんな魅力を感じていたのです。
しかしですね、実際のライブは“洗練”とか“現代的”とか“落ち着き”とかとはまったく無縁な、まるで70年代に紛れ込んだかのような豪快この上ないロックでした。それは“ジワ~”っと来ると言うより、直接的にロック魂をぶつけてくる感じ。
まずグレイス・ポッターの思いの他ワイルドな歌いっぷりに驚かされました。もっと繊細に歌い込むスタイルかと思っていたのですが、もうガンガンに攻めてきます。ハモンドだけでなくギターを弾きながら歌う姿もまさにロック・シンガー! そしてリード・ギタリストのスコット・ターネット。まずその服装に目が行きます。白いシャツに白のパンツ、そして白い帽子まで被ったその姿はグラム・ロックをすら感じさせます。そんな彼も思いの他弾きまくっていましたが、そのフレーズはブルース色やルーツ色は意外と薄く、やはりいわゆるロック的。
そしてこの二人がギターを弾きながら両膝付いて向かい合わせに詰め寄ったり、さらにはそのままグレイス・ポッターが後ろに仰け反ったり、そんなベタなアクションを決めてしまうわけです。
ある意味イナタさすら感じさせるそのロック振りに私もはじめは戸惑いを感じましたが、結局は寄り切られ、ただただ拍手喝采を送るばかりでした。おそらくノラ・ジョーンズ的な穏やかさを感じさせた1st「ORIGINAL SOUL」から、そこへ南部産ロック・テイストをバランス良く加えたルーツ色豊かな2nd「NOTHING BUT THE WATER」への発展は、まだまだ彼女達の変化の過程に過ぎなかったということなのでしょう。それを確かめるためにも早く新作が聴きたいという思いが募りました。
そしてその日の深夜、岩盤ブースで行われたサイン会とアコースティック・ライブ。このライブはホント目の前でグレイス・ポッターの歌が聴けるという幸福な時間を過ごすことが出来ました。40~50分ぐらいだったでしょうか? アコースティックに染み込むような彼女のソウルフルな歌声を堪能し、シンプルなセットならではの繊細な表現力にただただ酔いしれました。グレイス・ポッター自身もどこか楽しげで、ドラマーがタイコばかりかギターケースやそこらの鉄柱なんかを叩いたりと、バンド・セットとはまた違う魅力を魅せてくれました。どちらかといえば当初私が期待したグレイス・ポッターはこっちに近かったかもしれません。ま、そんな私の期待はともかくとして、このグレイス・ポッターという人がシンガーとして相当深い物を持っているということを実感させられるライブでした。
そしてサイン会のとき、深夜なのに「こんにちは!」と元気に握手してくれたグレイス・ポッターはメチャクチャ可愛かったです。
で、いよいよ本題。フジ帰宅後に聴いて以来、我が家でヘヴィー・ローテーション中のこのアルバム「THIS IS SOMEWHRE」。と行きたいところですが長くなったのでまた次回。