ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

サマソニを終えて part 2

2009-08-12 13:15:02 | フェス、イベント
ビヨンセ最強!! 素晴らし過ぎる夏の夜の夢!

という訳でサマソニ最終日です。

昼ぐらいにのんびり着けば良かったのですが、ビヨンセへの逸る気持ちか10時過ぎに現地入りしてしまいました。せっかくなので今年初のマリン・スタジアムへと向かい、スタンド席からステージを眺め、今夜ここで繰り広げられるビヨンセのステージへ思いを馳せ、またメッセへと向かいました。

体力温存のためシャトル・バスを利用。たまたまシーサイド・ヴィレッジ行きが来たので、ちょっと寄り道。初めて入るシーサイド・ヴィレッジは異様にまった~りとしていて、ちょっとサマソニ離れしたユル空間でした。ちょうどステージでPoPoyansがリハーサル中で、それをのんびり聴きながら、歩くたびにバッタが飛び交う芝生を散策、ハンモックに揺られたり、なかなかいい雰囲気でした。ただ直射日光がかなりきつくて、短い時間ながら結構日焼けしました。再びシャトル・バスに乗ってメッセへ。

この日の前半はダンス・ステージが熱い。まずはかぶりつきでVVブラウン。UKで話題の女性ソウル・シンガーで、個人的にかなり楽しみにしていたアクト。黒いタイトなミニスカートで登場するやいなやスネアをガンガン叩く弾けっぷりが最高。そして何と言っても「Crying Blood」ですよね~!やっぱこの曲は楽しい!そしてあのレトロ感が堪らない。しかもこの曲はレゲエ・ヴァージョンまで披露するという粋な計らい。弾力のあるリズムとグルーヴで後方から盛り上げたバック・バンドも良かったですね。でもやっぱり私の目はVVブラウンのパフォーマンスに釘付けなのでした。歌唱云々より醸し出す雰囲気がディープ。黒人シンガーとしてはかなりユニークな存在なので、今後どう展開していくのか楽しみです。個人的にはレトロ・ポップ路線で行って欲しいな~。

そのままかぶりつきでソランジュ。ビヨンセの妹ですね。この人もレトロ・ポップ路線を押し出してる雰囲気があるのでVVブラウンとの並びは良い感じですね。恐ろしくタイトなバック・バンドに二人の女性コーラス、オープニングがアイザック・ヘイズの「Shaft」だったりして、この時点でショーとしての完成度が伺われます。肝心のソランジュ自身はやっぱりビヨンセに似ていますね~、特に目の辺りが。歌唱自体はビヨンセに比べるとややソフトではありますが、流石に良い声しています。そしてそのしなやかな肉体から繰り出される野性的なパフォーマンスは迫力満点。そしてその野生と溶け合うようなレトロチックなポップ感がまた秀逸。そういう意味でカーディガンズのカヴァー「Love Fool」なんかも良かったですね。最後はモータウンな「I Decided」で締めましたが、中間にヴァンデラスの「Heat Wave」を挟む憎い演出。終了間際、一旦ステージを後にしながら、再び水をバラまきながら登場し、何故かマイクスタンドをぶん投げて終了という弾けぶりに惚れました。

昨日美味しかったマグロ屋で、尾肉の唐揚げなどを食べながらしばし休憩しつつ、ソニックのグリズリー・ベアをつまみ食い。そしてまたダンス・ステージに戻りN.A.S.A.のステージ。ジャクソン5からホワイト・ストライプス、ニルヴァーナ、宇宙戦艦ヤマトまでをぶち込み、次から次へと一昔前のB級特撮映画に出てきそうな被り物がステージ上で踊る、そんな得体の知れない胡散臭さにグイグイ引き込まれる意味不明ライヴでした。ま、正直楽しかったです!

そのままダンス・ステージでキッド・シスター。結構楽しみにしていたのですが、私はやっぱり女性ラッパーは苦手かもしれません…。なんとなくマリンの入場規制が怖いので、早々にメッセを切り上げマリンへ向かうことに。しかし外に出てみたら大雨…。しばし足止め。降りが弱まったところでシャトル・バスに乗ってマリンへ。雨のせいもあってか、客席の入りはさほど良くない様子。スタンド席からユニコーンを観ていると、また雨が酷くなってくる。ここでゴアテックスを上だけ装着。なんかサマソニでゴアテックスて妙に恥ずかしいんですよね…。そしてユニコーンが終わる間際にグラウンド入り。

いよいよニーヨ~ビョンセ。ここからはなんだかサマソニとは別イベントのような雰囲気。まずはニーヨ。正直、それほど好きなシンガーではありません。でも格好良かったです! こんなに踊れるシンガーだとは思っていなかったのでびっくりしました。スウィート&セクシーな歌声も私には過ぎる印象があったものの、これだけ生で聴かせられては男性の私も痺れずには居られませんでしたね。また常に見せ場を考えた完成されたステージングでした。曲的にはワンコーラスだけ演ったジェニファ・ハドソンへの提供曲「Spotlight」が個人的には一番グッと来ましたね。

さあ、ビヨンセです!!!。これはもう圧巻でした!! まるで今回のサマソニで観て来たアーティスト全てを一瞬で薙ぎ倒す程の圧倒的なスケール感でした! ライトが落ち、ビヨンセが出て来た瞬間、そしてあの曲が始まりライトがついた瞬間、あまりの格好良さに気を失いかけました。そしてあの曲をあそこで歌っちゃうの~!!みたいな。本来なら長~い文章で熱く語りたいところですが、10月単独公演のネタバレになってしまうので今は多くを語りません。ただ、ビヨンセ絶好調です! 声のハリが半端無い! 歌声一つで完全に場内を掌握します。そして怖さすら感じさせる気合いの入った表情、堪りません。ここ数年はビヨンセも流石に“人の子”と感じさせられことが多かったりしたのですが、今回、まざまざと思い知らされました。ビヨンセは“化け物”です!!こんな凄いシンガーの全盛期を生で体験できるって、ホント素晴らしいことですよね!

スタンド後方から観た前回の東京ドームと、グラウンド前方から観た今回のマリンでのビヨンセを比較するのもどうかと思いますが、間違いなく、別次元へ飛躍しているでしょう! フェスとしての短めのステージではありましたが、もう非の打ち所がない素晴らしさでした! スローナンバーは少なめで、夏の野外フェスを意識したような踊れる曲が中心だったように思います。とにかく夜の野外スタジアムという特異な空間で観るビヨンセはメチャクチャ輝いてました。これは10月の単独公演が楽しみでなりません。もちろんインドアでも凄いものを観せてくれるでしょう! おそらく曲目も2倍近く増えるのではないでしょうか。何せ今回は「Deja Vu」も「Ring the Alarm」も「Listen」も「At Last」も演って無いのですから。そのかわり意外なカヴァーがありました。あのスロー・ナンバーのオリジナル曲を歌ってくれたのは嬉しかったですね~。もう感動でした! そしてワンコーラスだけですが、ある曲中にA.M.のヒット曲「Y××× O××××× K×××」を挟んでましたね。これも格好良かった~!! あ、この辺にしておきますね。

終演とほぼ同時に、アンコールはありませんと言わんばかりに花火が上がりました。私の位置からはステージが邪魔してほとんど見えませんでした。夢のような夏が終わった感じです。