もう2017年の6月ですが、2016年のベストアルバム企画がやっと書き上がったので、今さらですが、お届けいたします!!
1位
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ALLEN TOUSSAINT / AMERICAN TUNES
1位はアラン・トゥーサンです!!スタジオ録音作としては、 前作「THE BRIGHT MISSISSIPPI」の続編となる、ジャズ指向のアルバム。プロデューサーはもちろんジョー・ヘンリー。すいません、もしこれがトゥーサンの遺作でなかったら、1位にはしなかったかもしれません。実際、完成度で言うなら前作「THE BRIGHT MISSISSIPPI」の方が上だと思いますし。でも、ここで聴けるトゥーサンのピアノの音色は、何度も見たライヴの息吹を濃厚に感じさせてくれて、すぐそこにトゥーサンの笑顔や指先が見えてくるような、そんな堪らない音色なのです。内容的にも、前作に比べ、よりトゥーサン寄りの作品ですしね。例えば、トゥーサンがジョー・ヘンリーに『確かに「THE BRIGHT MISSISSIPPI」は素晴らしい作品だったよ。でも私ならこう作るね』と言って作った作品のような。もちろんそんなことはありませんでしょうが、そんな想像をしてみたくなる程、トゥーサンの呼吸、鼓動、魂を感じられる、何とも愛おしく、そして涙無しには聴けない作品なのです。もちろん、選曲や、ジェイ・ベルローズ&デヴィッド・ピルチのリズム隊の使い方、ヴァン・ダイク・パークス、チャールズ・ロイド、リアノン・ギデンズ達の招聘など、ジョー・ヘンリーの手腕も流石ですよ!!
2位
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ALICIA KEYS / HERE
黒いアリシア・キーズが帰ってきた!! 1曲目を聴いた瞬間に「これは年間ベストだ!!」と確信したアルバム。実際はアラン・トゥーサンにその座を譲りましたけどね。とにかく、楽曲と言い、アリシアの歌唱と言い、サウンドももちろん、全てが文句無しに格好良い!! そして全体を覆う黒い雰囲気。これが堪らないんですよ〜。私はアリシアのアルバムの中では、いまだに「AS I AM」がベストだと思っている人間なのですが、この「HERE」は、その「AS I AM」でも良い仕事をしていたマーク・バトソンが久々に招集され、スウィス・ビーツと共にキーパーソンの一人となっているので、その辺りも私のツボを刺激した一因かもしれませんね。でもね、やっぱり個人的な思い入れで「AS I AM」には敵わないんですよね〜。いつか、文句無しに最高傑作!!って言う新作をリリースしてくれた曉には、堂々と年間ベスト1に挙げたいと思います。
3位
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AARON NEVILLE / APACHE
アーロン・ネヴィルの最新作。ソウライヴのエリック・クラズノーがプロデュースと聞いて、もの凄く意外に感じましたが、これが大正解!! ざらついた質感のファンキーなレトロソウルに乗るアーロンのゴールデンヴォイスが素晴らしい!! 時おり掠れるその声に、まったく弱々しくはなく、年季の入った迫力すら感じさせる。必殺のファルセットから入るスィートな曲も最高で、こういうアーロン・ネヴィルが聞きたかった!という会心作。全10曲中9曲でアーロンが作曲に携わっているその楽曲も粒ぞろい。「APACHE」というタイトルからして気合いが感じられますよね。クラズノーのレタス人脈によるバックの演奏もソウルフルで最高です。
4位
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STURGILL SIMPSON / A SAILOR'S GUIDE TO EARTH
恥ずかしながら、このスタージル・シンプソン、先のグラミー賞にノミネートされて初めて知りました。いや、このアルバム、最高ですよ! 流石はアデルやビヨンセと並んで「最優秀アルバム賞」にノミネートされただけのことはあります。残念ながら「最優秀アルバム賞」は逃しましたが、見事「最優秀カントリー・アルバム賞」を受賞しました。ですがこのアルバム、”カントリー”の一言では片付けられない芳醇さに溢れています。南部ソウルや南部ロックの息吹もたっぷりに、ザ・バンド的なグルーヴを感じさせる曲もあったり。何より、スタージル・シンプソンのソウルフルな歌声が良い!! フジロックにやってきますからね、楽しみです!!
5位
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RODDIE ROMERO AND THE HUB CITY ALL-STARS / GULFSTREAM
日本ではほとんど知られていないかと思われる、ルイジアナ・ルーツ・ロッカー、ロディ・ロメロの新譜。これが良いんですよ! 彼の地の香り豊かなケイジャン、スワンプ・ポップ、そしてニューオーリンズ・ファンクなど、何から何まで全て飲み込み、ロッキンなエッジで踊らせる、ギターも、アコーディオンも、ピアノも良い! まさに”ごきげん”なアルバム。これはよく聴きました。とにかく気分が上がる! そして超強力なローカル臭が堪らない! ルイジアナって素晴らしいな〜と思わずに入られませんよ! タイトル曲「Gulfstream」の哀愁がまた良いんですよ〜。プロデュースは名匠ジョン・ポーター。
6位
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BEYONCÉ / LEMONADE
2016年を代表する傑作中の傑作。グラミー賞で9部門にノミネートされるなど、この年の象徴的作品。やっぱりビヨンセの歌そのものが最高です。弾力抜群の切れ味鋭い歌唱をふんだんに楽しめます。スローナンバーでの感情を吐き出すような歌唱も見事。そしてゲストのジェイムス・ブレイクの歌声が醸す異物感がまた白眉。ですが、全体的にポップに過ぎ、前作「BEYONCÉ」にあったドロドロとした黒さが後退した分、ちょっと物足りなさを感じてしまうという印象も。でもそれだからこそ、ロック誌の年間ベストにまで選出される程のポピュラリティを獲得し得たのだとは思いますけどね。
7位
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BOBBY RUSH / PORCUPINE MEAT
チトリン・サーキットの帝王と呼ばれながら、コンスタントにリリースする作品がことごとく傑作という、名実共にブルースの帝王になりつつあるボビー・ラッシュ。今作はニューオーリンズ録音。デヴィッド・トウカノフスキー(kbd)、ジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダー(ds)、シェイン・テリオット(g)、カーク・ジョセフ(sousaphone)、ロジャー・ルイス(baritone sax )など、彼の地の猛者達をバックに向かえながらも、そのニューオーリンズ・グルーヴをボビー流のファンク・ブルースに引き込んでいく。そのボビーの灰汁の強さ、最高です!!
8位
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SARAH JAROSZ / UNDERCURRENT
アイム・ウィズ・ハーでもお馴染みのサラ・ジャローズ、通算4枚目のソロ・アルバム。ギター、マンドリン、バンジョーを持ち替えながら、情緒豊かな歌声を聴かせてくれるサラ・ジャローズ。芳醇なアメリカーナを綴る楽曲も見事。新世代ブルーグラスの歌姫としてはもちろん、シンガーソングライターとしても飛躍を遂げた快作。
9位
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KRIS KRISTOFFERSON / THE CEDAR CREEK SESSIONS
80歳になったクリス・クリストファーソンがテキサスで収録した回顧録的な2枚組作品。1stソロ作収録曲など70年代を中心に、これまでの数々の名曲を現在の彼の歌声で振り返るような作品で、その滋味深い歌声がとても滲みます。特にジャニス・ジョプリンで有名な「Me And Bobby McGee」のセルフ・カヴァーの味わいは格別です。
10位
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SOLANGE / A SEAT AT THE TABLE
ビヨンセの妹、ソランジュ。いよいよ本格的に才能開花です。耽美にバウンスするグルーヴ、アンビエントな揺らぎと音響、アートな感性と黒いフィーリング、それらがトロリと溶け込むような新感覚のブラック・ミュージック。キーパーソンはダーティー・プロジェクターズのデイヴ・ロングストレスか?
11位
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THE ROLLING STONES/BLUE & LONESOME
年末を揺るがした超話題作。ローリング・ストーンズのブルース・アルバム!! 原点回帰と云う名の野心作。まだまだ現役です!!
12位
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PRISCILLA AHN / LA LA LA
プリシラ・アーンが出産を経て子供達に捧げた作品。可愛らしくも暖かい、彼女らしい作品。癒されます〜。
13位
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BUDDY MILLER & FRIENDS / CAYAMO SESSIONS AT SEA
豪華客船に乗ってアメリカーナを楽しむ「CAYAMO」という音楽旅行があるらしい。そこに機材を持ち込んで録音されたというバディ・ミラーの新作がこちら。リー・アン・ウーマック、クリス・クリストファーソン、ルシンダ・ウィリアムス、リチャード・トンプソンなど豪華ゲストが参加。
14位
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YO-YO MA & THE SILK ROAD ENSEMBLE / SING ME HOME
チェロ奏者ヨーヨー・マが独自の世界観で、アメリカーナを横目に見つつアジアを巡るシルク・ロード・アンサンブル。ゲストにビル・フリゼール、グレゴリー・ポーター、リアノン・ギデンズ、サラ・ジャローズなども参加。
15位
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LEONARD COHEN / YOU WANT IT DARKER
詩人、レナード・コーエンの最新にして最後となってしまった作品。円やか且つ深遠な作風と歌声に胸を打たれます。
16位
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AARON ABERNATHY / MONOLOGUE
アブ・ザ・コンフィダント、ナット・ターナーといった名義で活動していたアーロン・アバナシーによる満を持しての初ソロ名偽作品。ニュー・ソウル的なスウィートなグルーヴとネオなブラック・フィーリングが秀逸なR&B作品。格好良いですよ!!
17位
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HIROMI / SPARK
ますます、進化、深化を遂げる上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト。でもそろそろ、もっとびっくりするぐらいの変化を期待しちゃいます…。
18位
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MICHAEL DAVES / ORCHIDS AND VIOLENCE
現行ブルーグラスシーンを牽引するギタリスト、マイケル・デイヴス。同じ曲を同じ曲順で、アコースティックなブルーグラス・アレンジとエレクトリックなロック・アレンジという別解釈で収録した2枚組。やはり今、ブルーグラス・シーンって刺激的ですよね!!
19位
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CHILDISH GAMBINO / AWAKEN, MY LOVE!
ラッパーのチャイルディッシュ・ガンビーノが放つ、脅威のサイケ・ソウル作。ファンカデリック的なドロドロとしたファンクネスに絡む妖気的なファルセット、プリンスを思わす激熱なシャウトなど、黒々としたエモーション充満の怪作。何やらブラック・ミュージックに新しい波が来る予感をそそられます。
20位
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TEDESCHI TRUCKS BAND / LET ME GET BY
説明不要のサザン夫婦の一座。間違いない作品!!
21位
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WILLIE NELSON / FOR THE GOOD TIMES: A TRIBUTE TO RAY PRICE
ウィリー・ネルソンが盟友レイ・プライスをトリビュート。
22位
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CORINNE BAILEY RAE / HEART SPEAKS IN WHISPERS
コリーヌ・ベイリー・レイの、およそ6年ぶりとなるニュー・アルバム。
23位
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ROYAL SOUTHERN BROTHRHOOD / THE ROYAL GOSPEL
我らがシリル・ネヴィル!! メンバー・チェンジを経たグループの最新作。
24位
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HONEY ISLAND SWAMP BAND / DEMOLITION DAY
ニューオーリンズが誇るスワンプ・ロック・バンドの新作。もう少し泥臭ければなお良しなのですが、ライヴを見たくなる快作。
25位
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KING / WE ARE KING
レトロをネオに聴かせる不思議なフィーリングを持った女性3人グループ。次代を担うR&B。
26位
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BACAO RHYTHM & STEEL BAND / 55
スティールパン・ファンク・バンドという変わり種ながら、これが超格好良い!! 現行ファンク・バンドのザ・マイティ・モカンボスのメンバーが結成したバンド。トロピカルと言う以上に、ダビー&ファンキーなグルーヴが強力。
27位
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SARA WATKINS / YOUNG IN ALL THE WRONG WAYS
やっぱりサラ・ワトキンスの歌声は素敵ですね。
28位
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GALLANT / OLOGY
脅威のファルセットシンガー。現行らしい耽美な魅力もたっぷりなR&B。
29位
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COREY HENRY / LAPEITAH
ギャラクティックでの活動も知られるニューオーリンズのトロンボーン奏者のソロ作。想像通りのニューオーリンズ・ファンキー!
30位
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JIM KWESKIN AND GEOFF MULDAUR / PENNY'S FARM
ジム・クエスキンとジェフ・マルダーによる、古き良き、心温まるカントリー・フィーリングなデュオ作。
1位
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ALLEN TOUSSAINT / AMERICAN TUNES
1位はアラン・トゥーサンです!!スタジオ録音作としては、 前作「THE BRIGHT MISSISSIPPI」の続編となる、ジャズ指向のアルバム。プロデューサーはもちろんジョー・ヘンリー。すいません、もしこれがトゥーサンの遺作でなかったら、1位にはしなかったかもしれません。実際、完成度で言うなら前作「THE BRIGHT MISSISSIPPI」の方が上だと思いますし。でも、ここで聴けるトゥーサンのピアノの音色は、何度も見たライヴの息吹を濃厚に感じさせてくれて、すぐそこにトゥーサンの笑顔や指先が見えてくるような、そんな堪らない音色なのです。内容的にも、前作に比べ、よりトゥーサン寄りの作品ですしね。例えば、トゥーサンがジョー・ヘンリーに『確かに「THE BRIGHT MISSISSIPPI」は素晴らしい作品だったよ。でも私ならこう作るね』と言って作った作品のような。もちろんそんなことはありませんでしょうが、そんな想像をしてみたくなる程、トゥーサンの呼吸、鼓動、魂を感じられる、何とも愛おしく、そして涙無しには聴けない作品なのです。もちろん、選曲や、ジェイ・ベルローズ&デヴィッド・ピルチのリズム隊の使い方、ヴァン・ダイク・パークス、チャールズ・ロイド、リアノン・ギデンズ達の招聘など、ジョー・ヘンリーの手腕も流石ですよ!!
2位
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ALICIA KEYS / HERE
黒いアリシア・キーズが帰ってきた!! 1曲目を聴いた瞬間に「これは年間ベストだ!!」と確信したアルバム。実際はアラン・トゥーサンにその座を譲りましたけどね。とにかく、楽曲と言い、アリシアの歌唱と言い、サウンドももちろん、全てが文句無しに格好良い!! そして全体を覆う黒い雰囲気。これが堪らないんですよ〜。私はアリシアのアルバムの中では、いまだに「AS I AM」がベストだと思っている人間なのですが、この「HERE」は、その「AS I AM」でも良い仕事をしていたマーク・バトソンが久々に招集され、スウィス・ビーツと共にキーパーソンの一人となっているので、その辺りも私のツボを刺激した一因かもしれませんね。でもね、やっぱり個人的な思い入れで「AS I AM」には敵わないんですよね〜。いつか、文句無しに最高傑作!!って言う新作をリリースしてくれた曉には、堂々と年間ベスト1に挙げたいと思います。
3位
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AARON NEVILLE / APACHE
アーロン・ネヴィルの最新作。ソウライヴのエリック・クラズノーがプロデュースと聞いて、もの凄く意外に感じましたが、これが大正解!! ざらついた質感のファンキーなレトロソウルに乗るアーロンのゴールデンヴォイスが素晴らしい!! 時おり掠れるその声に、まったく弱々しくはなく、年季の入った迫力すら感じさせる。必殺のファルセットから入るスィートな曲も最高で、こういうアーロン・ネヴィルが聞きたかった!という会心作。全10曲中9曲でアーロンが作曲に携わっているその楽曲も粒ぞろい。「APACHE」というタイトルからして気合いが感じられますよね。クラズノーのレタス人脈によるバックの演奏もソウルフルで最高です。
4位
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STURGILL SIMPSON / A SAILOR'S GUIDE TO EARTH
恥ずかしながら、このスタージル・シンプソン、先のグラミー賞にノミネートされて初めて知りました。いや、このアルバム、最高ですよ! 流石はアデルやビヨンセと並んで「最優秀アルバム賞」にノミネートされただけのことはあります。残念ながら「最優秀アルバム賞」は逃しましたが、見事「最優秀カントリー・アルバム賞」を受賞しました。ですがこのアルバム、”カントリー”の一言では片付けられない芳醇さに溢れています。南部ソウルや南部ロックの息吹もたっぷりに、ザ・バンド的なグルーヴを感じさせる曲もあったり。何より、スタージル・シンプソンのソウルフルな歌声が良い!! フジロックにやってきますからね、楽しみです!!
5位
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RODDIE ROMERO AND THE HUB CITY ALL-STARS / GULFSTREAM
日本ではほとんど知られていないかと思われる、ルイジアナ・ルーツ・ロッカー、ロディ・ロメロの新譜。これが良いんですよ! 彼の地の香り豊かなケイジャン、スワンプ・ポップ、そしてニューオーリンズ・ファンクなど、何から何まで全て飲み込み、ロッキンなエッジで踊らせる、ギターも、アコーディオンも、ピアノも良い! まさに”ごきげん”なアルバム。これはよく聴きました。とにかく気分が上がる! そして超強力なローカル臭が堪らない! ルイジアナって素晴らしいな〜と思わずに入られませんよ! タイトル曲「Gulfstream」の哀愁がまた良いんですよ〜。プロデュースは名匠ジョン・ポーター。
6位
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BEYONCÉ / LEMONADE
2016年を代表する傑作中の傑作。グラミー賞で9部門にノミネートされるなど、この年の象徴的作品。やっぱりビヨンセの歌そのものが最高です。弾力抜群の切れ味鋭い歌唱をふんだんに楽しめます。スローナンバーでの感情を吐き出すような歌唱も見事。そしてゲストのジェイムス・ブレイクの歌声が醸す異物感がまた白眉。ですが、全体的にポップに過ぎ、前作「BEYONCÉ」にあったドロドロとした黒さが後退した分、ちょっと物足りなさを感じてしまうという印象も。でもそれだからこそ、ロック誌の年間ベストにまで選出される程のポピュラリティを獲得し得たのだとは思いますけどね。
7位
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BOBBY RUSH / PORCUPINE MEAT
チトリン・サーキットの帝王と呼ばれながら、コンスタントにリリースする作品がことごとく傑作という、名実共にブルースの帝王になりつつあるボビー・ラッシュ。今作はニューオーリンズ録音。デヴィッド・トウカノフスキー(kbd)、ジェフリー“ジェリービーン”アレクサンダー(ds)、シェイン・テリオット(g)、カーク・ジョセフ(sousaphone)、ロジャー・ルイス(baritone sax )など、彼の地の猛者達をバックに向かえながらも、そのニューオーリンズ・グルーヴをボビー流のファンク・ブルースに引き込んでいく。そのボビーの灰汁の強さ、最高です!!
8位
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SARAH JAROSZ / UNDERCURRENT
アイム・ウィズ・ハーでもお馴染みのサラ・ジャローズ、通算4枚目のソロ・アルバム。ギター、マンドリン、バンジョーを持ち替えながら、情緒豊かな歌声を聴かせてくれるサラ・ジャローズ。芳醇なアメリカーナを綴る楽曲も見事。新世代ブルーグラスの歌姫としてはもちろん、シンガーソングライターとしても飛躍を遂げた快作。
9位
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KRIS KRISTOFFERSON / THE CEDAR CREEK SESSIONS
80歳になったクリス・クリストファーソンがテキサスで収録した回顧録的な2枚組作品。1stソロ作収録曲など70年代を中心に、これまでの数々の名曲を現在の彼の歌声で振り返るような作品で、その滋味深い歌声がとても滲みます。特にジャニス・ジョプリンで有名な「Me And Bobby McGee」のセルフ・カヴァーの味わいは格別です。
10位
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SOLANGE / A SEAT AT THE TABLE
ビヨンセの妹、ソランジュ。いよいよ本格的に才能開花です。耽美にバウンスするグルーヴ、アンビエントな揺らぎと音響、アートな感性と黒いフィーリング、それらがトロリと溶け込むような新感覚のブラック・ミュージック。キーパーソンはダーティー・プロジェクターズのデイヴ・ロングストレスか?
11位
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THE ROLLING STONES/BLUE & LONESOME
年末を揺るがした超話題作。ローリング・ストーンズのブルース・アルバム!! 原点回帰と云う名の野心作。まだまだ現役です!!
12位
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PRISCILLA AHN / LA LA LA
プリシラ・アーンが出産を経て子供達に捧げた作品。可愛らしくも暖かい、彼女らしい作品。癒されます〜。
13位
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BUDDY MILLER & FRIENDS / CAYAMO SESSIONS AT SEA
豪華客船に乗ってアメリカーナを楽しむ「CAYAMO」という音楽旅行があるらしい。そこに機材を持ち込んで録音されたというバディ・ミラーの新作がこちら。リー・アン・ウーマック、クリス・クリストファーソン、ルシンダ・ウィリアムス、リチャード・トンプソンなど豪華ゲストが参加。
14位
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YO-YO MA & THE SILK ROAD ENSEMBLE / SING ME HOME
チェロ奏者ヨーヨー・マが独自の世界観で、アメリカーナを横目に見つつアジアを巡るシルク・ロード・アンサンブル。ゲストにビル・フリゼール、グレゴリー・ポーター、リアノン・ギデンズ、サラ・ジャローズなども参加。
15位
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LEONARD COHEN / YOU WANT IT DARKER
詩人、レナード・コーエンの最新にして最後となってしまった作品。円やか且つ深遠な作風と歌声に胸を打たれます。
16位
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AARON ABERNATHY / MONOLOGUE
アブ・ザ・コンフィダント、ナット・ターナーといった名義で活動していたアーロン・アバナシーによる満を持しての初ソロ名偽作品。ニュー・ソウル的なスウィートなグルーヴとネオなブラック・フィーリングが秀逸なR&B作品。格好良いですよ!!
17位
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HIROMI / SPARK
ますます、進化、深化を遂げる上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト。でもそろそろ、もっとびっくりするぐらいの変化を期待しちゃいます…。
18位
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MICHAEL DAVES / ORCHIDS AND VIOLENCE
現行ブルーグラスシーンを牽引するギタリスト、マイケル・デイヴス。同じ曲を同じ曲順で、アコースティックなブルーグラス・アレンジとエレクトリックなロック・アレンジという別解釈で収録した2枚組。やはり今、ブルーグラス・シーンって刺激的ですよね!!
19位
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CHILDISH GAMBINO / AWAKEN, MY LOVE!
ラッパーのチャイルディッシュ・ガンビーノが放つ、脅威のサイケ・ソウル作。ファンカデリック的なドロドロとしたファンクネスに絡む妖気的なファルセット、プリンスを思わす激熱なシャウトなど、黒々としたエモーション充満の怪作。何やらブラック・ミュージックに新しい波が来る予感をそそられます。
20位
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TEDESCHI TRUCKS BAND / LET ME GET BY
説明不要のサザン夫婦の一座。間違いない作品!!
21位
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WILLIE NELSON / FOR THE GOOD TIMES: A TRIBUTE TO RAY PRICE
ウィリー・ネルソンが盟友レイ・プライスをトリビュート。
22位
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CORINNE BAILEY RAE / HEART SPEAKS IN WHISPERS
コリーヌ・ベイリー・レイの、およそ6年ぶりとなるニュー・アルバム。
23位
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ROYAL SOUTHERN BROTHRHOOD / THE ROYAL GOSPEL
我らがシリル・ネヴィル!! メンバー・チェンジを経たグループの最新作。
24位
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HONEY ISLAND SWAMP BAND / DEMOLITION DAY
ニューオーリンズが誇るスワンプ・ロック・バンドの新作。もう少し泥臭ければなお良しなのですが、ライヴを見たくなる快作。
25位
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KING / WE ARE KING
レトロをネオに聴かせる不思議なフィーリングを持った女性3人グループ。次代を担うR&B。
26位
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BACAO RHYTHM & STEEL BAND / 55
スティールパン・ファンク・バンドという変わり種ながら、これが超格好良い!! 現行ファンク・バンドのザ・マイティ・モカンボスのメンバーが結成したバンド。トロピカルと言う以上に、ダビー&ファンキーなグルーヴが強力。
27位
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SARA WATKINS / YOUNG IN ALL THE WRONG WAYS
やっぱりサラ・ワトキンスの歌声は素敵ですね。
28位
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GALLANT / OLOGY
脅威のファルセットシンガー。現行らしい耽美な魅力もたっぷりなR&B。
29位
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COREY HENRY / LAPEITAH
ギャラクティックでの活動も知られるニューオーリンズのトロンボーン奏者のソロ作。想像通りのニューオーリンズ・ファンキー!
30位
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JIM KWESKIN AND GEOFF MULDAUR / PENNY'S FARM
ジム・クエスキンとジェフ・マルダーによる、古き良き、心温まるカントリー・フィーリングなデュオ作。