徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

「広告批評」を久しぶりに買った/2009年2月号

2009-03-04 01:43:15 | Osamu Hashimoto
久しぶりに『広告批評』を買った。どれぐらい久しぶりかというと、以前買ったのはいつなのか、どれくらい久しぶりなのか、まったく思い出せないぐらい久しぶりである。
橋本治の連載は昨年8月号までで一旦単行本にまとめられた。しかし昨年9月号から本誌の休刊になる今年4月号までの掲載分は単行本化未定なので、これは本誌を買うしかないわけである。これについて橋本氏は、版元のマドラ出版があるうちに一旦単行本化して、マドラに利益を入れるという意図があるらしいのだが、実はオレみたいに、かつては『広告批評』も読んでいて、今は単行本でしか連載を読んでいなかった読者に改めて本誌に買わせつつ休刊を迎えるという、橋本氏の意図もあったんじゃないかな、と思う。やっぱり雑誌の休刊ってお祭りだからギャラリーが沢山いた方が盛り上がるし。
ということで、あの、『広告批評』もあと2号。

今回の「ああでもこうでも」は<派遣切り>。

<「会社は“家”じゃない。だから、経営者は“親”ではないし、社員、従業員は“子”ではない」という考え方だってあるだろう。しかし、「家」というものがかつての機能を失ってしまった時、会社がその機能を代行しなかったら、社会というものはバラバラになる--私は、こういう考え方をすることが「企業の社会責任」なんだと思う。(改行)「派遣切り」というのは、「お前はウチの子じゃない。認知してない“摘出外の子”だ。どこへでも行って勝手に生きろ!」と言っているようなもんで、それでいいのか? とも思う。「家」が備えていた「職業」という特性を、会社はみんな奪ってしまった。>(橋本治「ああでもなくこうでもなく」No.134 『広告批評』2009年2月号より)

相変わらず橋本節は響く。
トータルで10年も会社に所属したことのないフリーランスのオレは、清水エスパルスというプロサッカークラブにも、そういう「家」的な機能があるべきだと思っているんだけどね。要するに、やっぱり、あれも、そういう可能性を持ったコミュニティーですよ。あと何(十)年かかるのかわからんけれども。

<広告夫(中略)…本当にお疲れのようですね。
 橋本  ええっと、ずっと疲れてんですよ。
 広告夫 はい。
 橋本  それを言うと、昭和が終わって、『'89』を書き上げてから、ずーっと疲れてるんですけど。
 広告夫 なるほど。
 橋本  まともに答えたほうがいいですか?>(お別れ広告批評大会誌上再録「広告夫婦がゆく!!」スペシャル 『広告批評』2009年2月号より)

このやりとりは笑えた。
ラスト2号も買いますよ。

4月号到着

2009-03-04 00:06:17 | LB中洲通信2004~2010
LB4月号到着。今回の特集はサザナミ本の取材でもご協力頂いた田辺靖雄さんと九重佑三子さんの芸能人夫婦デュエット道。テレビの青春時代である60年代のアイドルのデビューから馴れ初め、そして現在。
関係者の皆様、ご協力ありがとうございました。只今発送中。