徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

#53 首都大学東京 ドブスを守る会

2010-06-21 21:12:42 | 暴言・失言・珍言備忘録
「不道徳なものから生じるおかしみを追求することで、何らかの表現ができると思った」(首都大学東京システムデザイン学部 ドブスを守る会)

<東京都立の首都大学東京(本部・東京都八王子市)システムデザイン学部の男子学生2人が、「ドブスを守る会」と称して街頭で女性に声をかけてやりとりを撮影し、動画投稿サイト「ユーチューブ」に無断で投稿していたことがわかった。同大は18日付でホームページに学長名のおわびを掲載。学生を自宅謹慎とし、詳しい調査の後、処分を検討するとしている。
 同大などによると、学生2人は、女性6人に「写真を撮らせてもらえますか」などと声をかけ、断る女性に「髪形や化粧や服装でかわいい人が増え、ドブスが絶滅しかかっている」「残すために写真集を作りたい」などと言ってつきまとい、様子を撮影して14日に投稿した。女性6人中、2人は顔がわかる状態だったという。
 友人に注意されて当日一度削除したが、15日になってまた投稿。批判の書き込みが殺到したため、16日に改めて削除したという。(略)>
(asahi.com 6月21日付)

<学生による動画サイトへの不適切な掲載について(お詫び)>(首都大学東京)

つまり「写真を撮らせてもらえますか?」と声をかけられた女性は絶滅しかかっているという<ドブス>(学生主観で)ということか。
不道徳を承知で表現したいんだったら削除なんてしなきゃいいのに。大学も辞めちゃえばいいのに。名前も堂々と公表すればいいのに。
本気で自分の「表現」を追求して、世に問うというのはそういうことだろう。

まあこういうのが沸いて来るってのは、絶滅したはずのサブカル周辺に群がる面白がり屋の悪影響だと思うぜ。

(追記)
最近2ちゃんの方はあまり見ていなかったのだけれども、今回の件もやはり相当な勢いで「炎上」していたらしい。悪ふざけと正義漢の巣窟である2ちゃんであるからして、素朴な正義感、嫌悪感、ストレス解消から炎上するのもまあ当然だろう。2ちゃんでなくとも、この手の、アートと言う名の“悪ふざけ”に眉を顰めるフツーの人も多いはずだ。
写真も実名も晒されていた。まだ簡単にDLできる。
といっても彼らもネットの炎上史には残るだろうが、時が経てば忘れられる。
「ああ、そんなバカな連中もいたな」なんつって。

この件で検索してみたらとても参考になる興味深い記事があったのでリンクさせていただく。

「ドブスを守る会」と現代アート(にじブログ)

(日本の)現代アートってこういうことになってるのねっていうか。
末期的というか。
「自虐」が相対化した自分に向かわずに、絶対的な立場から他者に「自虐」を強要して傷つける方向へ向かってしまうってのは、これが教育の現場で起こってるってのは、ある意味病的だよね。

ドブスの件ではないのだけれども、彼らの一連の活動を“指導(ツイート)”していた元BT編集長の楠見清准教授もちょっとどうかと思う。結果的に彼らの手前勝手な理屈を補強していたってことなんだから責任問題になっても仕方がない。しかも「反感(上等!)」だとよ。
そもそも反感上等する相手がセコいんだよ。
自分はノーリスクで法に触れない範囲で、大した反感も表明できない弱い小市民相手に上等もない。

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