徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

最高のクライマックス、へ/天皇杯準決勝・ガンバ戦

2010-12-30 14:32:27 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
昨日はエコパで天皇杯準決勝・ガンバ戦
寝過ごしてしまい予定よりは出発が遅くなってしまったけれどもキックオフの約1時間前には愛野に到着。ゴール裏に適当な場所をキープ。どうせ座りゃしないんだから席などはどうでもよろしい。
ゲームは今季前半のエスパルスを思い出させるような圧倒的な展開になった。
やはり準々決勝の苦しい内容はこのゲームに生かされていたと思うし、12月4日のガンバ戦の「完敗」をそのままお返ししたような内容にサポの溜飲も下がったことだろう。

兵働「今日に関しては、早い段階で点が取れて、リードした状況で試合を運べたので、そうなるとこっちもしっかりバランスをとりながらダブルボランチ気味にするということもできたと思います」

タク「みんなシンプルに出して動いて、出して動いての繰り返しをすごくやっていたので、それがシンプルにゴールに直結していたと思います。あとは、相手のサイドバックの背後を狙っていこうという狙いがあって、そこは今日はよくできていたと思います」

フローデ「今日は本当に選手たちがシャープによく動いていたと思うし、自分自身もそんなに疲れたという感覚はないです」

(以上、J'sGOAL 12月29日付

叩き2戦目の内容は上々で、時間をおかずわずか中2日での元日決勝も勢いを考えれば悪くはない。
そして決勝の相手は鹿島。健太エスパルスが「トップを目指す」ために乗り越えるべき仮想的としてきたのは、浦和、ガンバ、そして鹿島だった。
ガンバ、浦和には割合早い時期から五分以上の戦績を収めるようになったように思うけれども、一年目、二年目の鹿島戦は惨憺たるものだった。目の前で大逆転優勝を見せ付けられたこともあった。
そして6年前と同じように鹿島は変わらずリーグの強豪でい続ける。また決勝戦はACL出場権を争う戦いになる。

口の悪い連中は「健太の思い出作り」なんて書いているが、とんでもない。ひとつのチームが長いサイクルの中で到達したのが、元日の決勝戦なのだ。一体清水以外のどこのクラブが、6年間という時間の中でひとつの方向性でチーム作りを進めることができただろうか。
健太が去る来季以降清水がどんなチームに変貌していくのかはまだわからないけれども、清水が優勝してACLに出場するということは、このチームが「継続」していくということを意味する。
それは来季、大幅な「リセット」が行われ、このチームがどんなチームになろうとも、だ。

また口の悪い連中は、健太のチーム作りを指して毎年「リセット、リセット」と揶揄していたが、「リセット」も毎年続けていれば、それは「勝つ(タイトルの)ためのトライ」に他ならず、それは批判のための批判としか読めなかった。
作り続けるということは常に変わり続けていくっていくことになんだよ。浦和に、ガンバに、そして鹿島に勝つために。フットボールを勝つためには変わり続けなくっちゃいけない。

思えば清水の絶対的象徴だったノボリを送り出したのは健太だった。そしてその年のリーグ最終戦の相手も鹿島だった。結果はドローだったが終了のホイッスルが吹かれた瞬間に和道を始め何人ものプレーヤーがピッチに倒れこんだ姿を今でも思い出すことができる(あの時、「ノボリのために」チームは死力を尽くして戦った)。
それは確実に変化で、チームの変革だった。健太の終わりの年に、ノボリほどではないとはいえ、またしても象徴的な存在であるテルとイチが去っていくのも皮肉なものだ。また暗黒期の“静岡・清水”の悪弊を破壊した健太が去って再び“静岡・清水”が集結するのも…それは、それがサイクルと言うしかない。
そしてまた最後の相手が鹿島だということも。

テウクもマルキもJJも西澤も山西もヤジも和道も純平も、6年の間に去っていった数多くのプレーヤーやスタッフも観ていて欲しい。これが君たちが関わってくれた、健太の作ったチーム(君たちのチームであり、オレたちのチーム)が最後に迎えた最高のクライマックスの舞台なのだ。
ただ、絶対勝って欲しい…とは思いつつも、正直勝っても負けても構わないとも思っている。それが現実なのだし、どちらに転ぼうが、その瞬間にオレたちのチームには終わりと始まりが交錯するんだから。
前を向いて笑っていられるようなゲームになって欲しいと願う。

どんな結果になろうとも、もう何にも怖くない。
『勝利の時も、敗北の時も』の中でオジーが言ってたじゃないか。
目先の事柄に振り回されるのは確かに楽しい場合もある。
しかし、オレたちもそろそろ<一人前>になるべきだぜ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿