アイスペース(ispace、袴田武史社長)は、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション1のランダー(月着陸船)の月面着陸予定日時を、最短で2023年4月26日(日本時間)午前1時40分に設定した。
成功すれば、民間として世界初の月面到達となり、官民含めて日本の船が着陸した例はなく日本としても初。
2023年4月12日時点でミッション1のランダーは、近月点(月に最も近い地点)高度が約100km、遠月点(月に最も遠い地点)高度が約2,300kmの楕円軌道で月を周回し、月周回軌道投入後、ランダーに搭載したカメラによる撮影、画像の取得にも成功している。
今後複数回の軌道制御マヌーバ(宇宙船の軌道を変えるために推進システムを使用すること)を行い、高度100kmの円軌道で月を周回する軌道に到達し、ミッション1マイルストーンのSuccess8を完了する予定。
その後、2023年4月26日午前0時40分頃(日本時間)に高度100kmの円軌道から降下を開始し、着陸態勢に入る予定。
降下段階において、ランダーは自動制御状態で主推進系を逆噴射で燃焼して軌道速度から効率的に減速し、姿勢を調整しながら約1時間で月へ軟着陸する計画。
現時点で着陸地点のバックアップは3か所想定しており、地点によって着陸日が変わるため、運用の状況に応じて着陸予定日は4月26日夜、5月1日、5月3日に変更される可能性がある。