趣味多忙日記

リアルに作るだけが模型じゃない、思うまま気ままに模型製作。
鉄道模型/鉄道ゲーム/鉄道実写に関する話題等

noteは毎日更新中!

https://note.mu/karanda_videos
本ブログは毎週水曜更新中!

ベネルクス国境の旅(6)オランダは自由の国(いろんな意味で)

2018-09-24 20:47:38 | ★2018ベネルクス国境の旅
>>2018ベネルクス旅行の目次はこちら


■オランダの車窓から

ブレダーでオランダに入り、再びインターシティで

最初の目的地デルフトを目指します。


デルフトといえば、陶器とフェルメールの街、といったところでしょうか

こじんまりとしたかわいらしい街とのことで、途中に寄って行くことにしたのです。

【Breda】14:23 →【Delft】14:58(IC 1146列車 Den Haag Centraal行)


オランダに入ると車窓も変化。



こんな近代的な街中を走ります。ロッテルダム付近

アントウェルペンもブリュッセルもでかい街でしたが、ロッテルダムは圧倒的




おー、スカイスクレイパー




天気がイマイチなので写真もイマイチなのですが…(←天気のせいにする)

車窓風景(ロッテルダム→ハーグ)


動画後半で、ハーグの高層ビル群が見えてきます。

オランダ国鉄は『NS』といいます。黄色と青が標準色ですね。

さっき国境を越えたばかりなのに、走っている列車が全然違ってくるのが面白いです。

※私が鉄道好きなのは、まさにここなんです。

トヨタ車は、世界中どこで走っていてもトヨタ車ですが

鉄道は、その国、地域によって、会社も違えばルールも違う、色や形も全然違ってくるのですね。

日本国内でも、広島に行けば黄いない電車が走っている、とか。

その土地の風景の中を、その土地にしかいない鉄道が走っている。そこに行かないと会えない風景がある。

これは、旅の醍醐味でもあり、鉄道の醍醐味でもある、と私は思っています。

もちろん車にも、自分で運転できて、好きな時に好きなところへいける、という魅力があり

車の運転も、私は好きですが(^^)



小一時間走って、デルフト駅に到着。



いやー、オランダにきちゃいましたよ。

オランダの鉄道は、ベルギーに比べると清潔で、近代的。

さっきからちらちら見えてた高層ビル群といい、経済力の差を感じます。

※ちなみに、ベルギー人とオランダ人は、仲悪いそうです。これはこの後出会う車掌さんから聞きましたw




オランダの鉄道は、他のヨーロッパ諸国と違い、改札口があります。

したがって、改札口の中の治安は良い。

ベルギーの駅とは、全然雰囲気が違いました。


デルフト駅の外にでます。



駅前は、すぐ自転車道と運河、市電!

とくにこの、自転車道というやつは、慣れないとどうやってわたっていいかわからないですし

歩道とよく似ているので、間違えて入ると、ものすごい勢いでベルを鳴らされてしまいますw

オランダでは自転車・原付>歩行者>車が優先順位のようです。

※自転車専用道を渡るときは、信号があるときは信号に従って渡り、信号がないときは自転車の合間で渡ります。

車は歩行者がいると止まってくれます(これも驚きなのですが、ヨーロッパの自動車は歩行者がいると、ほぼ100%止まってくれます)が

自転車・原付は、絶対に止まりません。タイミングを見て渡る必要があります。

※そしてその自転車は結構なスピードで走っていますから、ちゃんと左見て、右見て、もう一度左見てから渡ってください。





向こうのほうには風車がお目見え。山がないのもオランダですね。

ここのトラムは、隣のハーグ市から直通なのだそうです。

今回は乗りませんでしたが、ハーグ駅からトラムでのんびりやってくるのも、風情があっていいものですね。




さて、街にくりだしましょう。


…だめでしたw

目の前の自転車道が渡れず、しばらく右往左往

現地人はよく渡っていきますなぁ




市電を見届けて、こんどこそ街に繰り出します。


デルフト市街に入っても、チャリンコはばんばん走るわ、歩道にトラック乗り上げて走るわで

お前ら自由かw

やっとの思いで、旧市街に入れましたよ~。と、見えてくるのがこちら




観光名所、デルフト旧教会です。

綺麗な景色ですよね~




気になりますか?

…触れませんよ~触れませんよ~




ごめん、無理w

おたく、傾いてませんか????w


そうなんです、デルフト旧教会、傾いてるんですw


むかーしむかし、教会を作ろう!ってなったときに

教会の隣の運河を埋め立てて、鐘楼を立てたんだそうです。

ところが、つくっている途中で地盤が緩かったことが発覚し、だんだん傾いてきて…

やば~となったので、途中からちょっとずつ傾きを修正してそのまま積み上げて

でも、傾きは止まらず、最終的にてっぺんの屋根を作ったときに、垂直になおして安定したから

ま、それでいいや!と丸く収めてしまうのが、オランダ人w

(パンフレットをかなりの悪意で意訳してますwちゃんとした説明が見たい方は、オランダ観光局へ~)




こういことです。徐々に修正w

ただ、傾いた塔、というのは精神衛生上よろしくなく…

実際に、転居しちゃった人も、いたのだとか

(その女性の銅像が建てられているそうなのですが、見に行ったときはわかりませんでした)


そんなことが起こっても、そのまま残してしまうのが、オランダ人らしいですね。自由ですなw




つっこんじゃいましたが、運河の景色はとても綺麗です。




秋なのに花が咲くのはオランダならでは、ですね。




中心市街地、マルクト広場を目指します。

小さい街なので、ほんの5~6分歩けば、もうマルクト広場。

この広場のまわりには、フェルメールの生家、フェルメールの家、フェルメールの結婚後の家、とフェルメールだらけ


旧教会の鐘楼が傾いてしまい

このままじゃ、街全体が傾くぞ、と思ったか否かは不明ですが

『傾いてない』鐘楼をもつ、新教会が建築されたのは、意外にも、旧教会建設中の13世紀とのこと。

その新教会が、こちら




え、でかくないですか?笑

周囲の街並みに比べると、明らかに大きいのです。

高さ108メートルとのことで、あのブリュージュの大鐘楼よりも、20メーターぐらいでかい




写真の撮り方が悪いからか

傾いてるような気が

するような、しないような…笑




かわいらしい街並み、明るく陽気な人々

オランダは、ベルギーと全然違います。




明るく陽気な人々、といえば…

オランダ人って、口笛好きですよね

車掌さんも、警察官も、工事関係の人も

みんな口笛で、なんかのリズムを刻んでいましたよ。




おもちゃのような街並みですね。




新教会と対になって、市役所がどかん

市役所の建築様式は、マーストリヒトのものともよく似ています。


ほか、フェルメール関係のあれこれを見物したりして、デルフト見学おわり

次へ移動。

実は今夜はアムステルダムに泊まるのですが、陽が落ちるまでに

もうひとつ、観光地を巡りたいのです。






移動はまだまだ続くのです~




次回へつづく

★2018ベネルクスの旅 各記事へのリンク★
(序)準備編~ドイツまで
(1)ドイツからベネルクス入国まで
(2)リエージュの吊り掛け電車達と、オランダ国境の街
(3)ベルギーを大移動、屋根のない博物館へ
(4)芸術の駅へ
(5)芸術の街からオランダへ
(6)オランダは自由の国(いろんな意味で)<本記事>
(7)風車の村
(8)フリッツァー事件
(9)アムステルダムで鉄道を見る
(10)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(散策編)
(11)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(鉄道博物館編)
(12)ドイツへ戻る。。。。
(13)コブレンツと、ルクセンブルク(前編:鉄道編)
(14)ルクセンブルク(後編:観光編)
(15)帰国日に、事件発生
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベネルクス国境の旅(5)芸術の街からオランダへ

2018-09-24 16:05:52 | ★2018ベネルクス国境の旅
>>2018ベネルクス旅行の目次はこちら


■アントウェルペンの街を歩く



さて、壮大な中央駅を背にして、街中へ出ていきましょう。

駅前広場はなんとなく荒んだ雰囲気。事前に見ていた写真とかだと、駅前は公園になっているはずだったのですが…

まちがえたかな?(と、このときは気づかなかったのですが、降り立った場所は駅『横』広場だったのでした)




中華門をくぐって出てくるトラム

駅周辺はトラムの線路がぐるりと囲んでおりました。




実際、地図で確認すると、縦横無尽に線路が敷かれているのがわかります。


ところでアントウェルペンは、ブルージュとも違う、さすがの大都会。

駅周辺は、先ほどの中華街のほか、高級ショッピング街やビジネス街もあり

当然、ちょっと貧民街のようなエリアも広がっているんですね(という、前フリ…)。

で、何かと申しますと、私はここで「ノートルダム大聖堂」に行きたかったのですが

本来観光客が通る、ショッピング・ストリートではない、裏道を歩いてしまったのでした。

(地球の歩き方には「トラム沿いの道を歩けば~」とあったのですが、違うトラムだったようでした)



© OpenStreetMap contributors


駅からトラム沿いに歩きだすと、なんか歩道工事してるし、埃まってますし…




しばらくは人通りも多い大通りでした。沿線にも重厚な建物が見られましたが

すこし行くとトラムの線路は二手に分かれて、狭い路地へと入っていきます。

当然、ここを行くものだと信じて、トラム沿いの細い道を歩きますが、


そこは、こんな雰囲気に



えっと…観光客の方は歩かないほうがいいです…

めっちゃしょんべんくさいし、窓から怖い目でにらんでくる人いるし…笑

でも、狭い道をトラムが抜けていく雰囲気は、ちょっと面白いかな

ちょっと歩くとすぐ黒人の方々が道をふさいでらっしゃるので、右に左に歩道を渡り歩きながら、なんとか通り抜けまして

広めの交差点に



ここでようやく間違いに気づきました。今歩いてきた道は、この写真だと左手前から伸びる路地なのですが

向こうのBOSEの道にも複線のトラムが通っていて、

地球の歩き方に書かれていた、観光客の歩くべき「トラム沿いの道」は、あちらだったのでした。

なるほど…笑


と、ちょっと怖い思いもしましたが

この狭い道も、それなりに(トラムの)メインストリートではあるようで




このような、古風の観光トラムも抜けていきました。

もっとも、危なそうなエリアに電停は無いようでしたが。


表の道にでると、圧倒的に人通りが多くて、明るい!笑

少し歩くと、中心地の広場にたどり着きました。



フルン広場というのだそうです。

中央、少し暗くなってしまいましたが、銅像は画家・ルーベンスのもの

そうなのです、この街アントウェルペンは、画家ルーベンスの出身地になるのです。

と、書いたところで、私にはそういった素養がないですから、興味のある方は調べてみてください(^^;

※ヨーロッパを旅行して一番痛感したのが、絵画や音楽、歴史に対する、自分の知識のなさでした。

ここがすごい、あそこがすごい、と言われても、わからないのです。

ただただ綺麗だな、とか、すごいな、とか、そういった感想に終始してしまいがちで。

国内旅行であれば、なんとなくバックグラウンドが分かったうえで行動できますからね、

そこらへんがまだまだ準備不足だなぁというところです。





フルン広場はぐるっとトラムが回っていますが、これがかなりいい雰囲気で




オープンカフェのようなところを電車が抜けていきます。

線路と歩道に明確な区別はなく、わりと電車ぎりぎりのところまでオープン席です、日本ではありえませんねぇ。

酔っぱらって跳ねられたりしないか、心配ですw


フルン広場から斜めに伸びる道を抜けると、お目当ての場所に到着です。



こちらです。鐘の音が響き渡っています。




でかすぎて入りきっていないですねw

ノートルダム大聖堂です。


この場所は、日本人にとっても馴染みの深い場所、というのも

名作アニメ『フランダースの犬』の、最終回の舞台だから、なのだそうです。

残念ながら私は観たことありませんが、なんとなく最後のシーンは知っています。




フランダースの犬を説明する石碑と




ネロとパトラッシュ(を、モチーフにした芸術作品)

大胆にデフォルメされていますが、雰囲気はなんとなくわかりますね。

ここはさすがに、日本人も多かったです。


さて、アントウェルペン、ネロとパトラッシュ、ルーベンスときたら

やっぱり、有名な『絵』を見なければならないでしょう。

ノートルダム大聖堂は8ユーロ(だったかな?)の寄付で、入れてもらえました。




美しいですね~

少し座って休憩してから、ぐるっと見て回ります。

すると、ありました、ありました



ルーヴェンスの最高傑作といわれる『キリスト降架』です。

これを見たくて、ネロ少年は村を飛び出し、アントウェルペンの大都会まで来たのでして

この絵を見たところで、ぼくはもう疲れたよ、といって空へと昇って行ったわけですね。

そうでなくてもこの絵はルーヴェンスの大名作、とのことで

反対側にある『キリスト昇架』とともに、常に撮影の人だかりができていました。




ネロ少年とパトラッシュはここからのぼっていったのでしょうか。




しかしこの教会は、美術館のように様々な絵が収蔵されていて

たった8ユーロでこんなに見ていいの?というぐらい、満足度が高かったです。

日本語のパンフレットもありました~




つづいて、ノートルダム大聖堂のすぐ西隣

グローテ・マルクト広場へ。




残念ながら、美しい市庁舎は工事中でした…

そして工事業者の方?が観光客に不親切というか

カメラを構えている観光客にフォークリフトで突進するという危行に及んでおりまして、これも残念。

まぁ、工事中のエリアにずけずけ入ってくる観光客も観光客ですから、しゃーないですけどね~

※アントウェルペンという名は、この中心に銅像のあるブラボーさんという人が

この辺りにいた巨人を退治したという伝説からきているそうです。

アント(巨人の手)をウェルペン(投げ飛ばした)から、アントウェルペンなのだそうです。



市庁舎の西は川、というか海?

船着き場がありました。




ここから、ノートルダム大聖堂がよく見えます。




なんとなく気に入った通りを抜けて




フルン広場に戻ってきました。




本当は、まだまだ見どころがおおいアントウェルペンですが

いかんせん、画家ルーヴェンスに関する知識が乏しく、それほど興味もわかなかったのと

久々の大都会で、ちょっと疲れた感じもあったので、次の街に移動することにしました。

滞在は4時間ぐらいでしょうか(それでも十分見て回れるぐらい、“観光エリアは”小規模でした)


今度はちゃんと歩くべき道を歩きます。

人がたくさんいて、にぎやかで、往路の道はやっぱり違ったんだな~と実感。

石造りの高層ビルがあったり、ここまで通ってきたどの街よりも、大都会なんじゃないか?と

※実際アントウェルペンはかなりの大都会のようで、世界有数の港アントワープ港を中心とした貿易や

金融、さらにダイヤモンド取引の世界的中心地となっているとのことした。





ユニクロ!笑


さて、こちらのとおりはやはり市の玄関だったようで

アントウェルペン中央駅も、実はこちらが正面であったみたい。

着いたときに出た広場は、メインの広場ではなかったんですね。

写真でよく見る、公園越しの中央駅、大変美しく見ることができました。



ちょっと紅葉もはじまっていましたね。


さてさて、次は国境を越えて、オランダを目指します。

実は乗るべきインターシティの時間が迫っていて、駅に入ったら-2のホームに既に列車が!

ベルギー国鉄は基本時間に正確というか、ほとんど遅れない、それどころか

たまーに「早発」をやらかしてくれますので(マーストリヒトで経験w)

なんとなくやばい気がして、大慌てで階段を駆け下ります。


途中のフロアに、これまで見かけなかった電車を発見したものの、時すでに遅し

横顔だけ撮って、さっさと下っていきました。



↑まわりの人も、わけのわからない東洋人が走るのを見て、やばいと思ったんでしょう、走ってついてきますw


さてさて、インターシティはオランダ国鉄の特急車。

この旅はじめての車内販売も行われていて、利用者もそれなりに多かったです。

【Antwerpen centraal】13:45 →【Breda】14:18(IC 9239列車 Amsterdam Centraal行)

あっという間に国境を越えて、オランダ国内に入ります。


国境?③


↑4度目の国境通過、これでベルギーとはおわかれです。

魅惑と危険と美食に満ちた、不思議な国ベルギー。次はもっとちゃんと勉強してから望みたいものです。




オランダに入国。ブレダー駅まできて、インターシティとはお別れです。

次はここから、オランダらしい水辺の街を観光していきます。

★2018ベネルクスの旅 各記事へのリンク★
(序)準備編~ドイツまで
(1)ドイツからベネルクス入国まで
(2)リエージュの吊り掛け電車達と、オランダ国境の街
(3)ベルギーを大移動、屋根のない博物館へ
(4)芸術の駅へ
(5)芸術の街からオランダへ<本記事>
(6)オランダは自由の国(いろんな意味で)
(7)風車の村
(8)フリッツァー事件
(9)アムステルダムで鉄道を見る
(10)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(散策編)
(11)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(鉄道博物館編)
(12)ドイツへ戻る。。。。
(13)コブレンツと、ルクセンブルク(前編:鉄道編)
(14)ルクセンブルク(後編:観光編)
(15)帰国日に、事件発生
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベネルクス国境の旅(4)芸術の駅へ

2018-09-24 13:43:19 | ★2018ベネルクス国境の旅
>>2018ベネルクス旅行の目次はこちら


■ブルージュの水辺を散策

前回記事のつづきです。したがって、まだ9月9日、旅二日目の夕方です。




マルクト広場に戻ってまいりました。これは市役所。豪華であります。

ブルージュの街は、とにかく広大で、入り組んでいます。迷ったら、とりあえず鐘楼探して、そっちのほうへ向かってください。

マルクト広場に戻ってリセットできます。

へたに教会の鐘を目指すと、どこへ行くかわかりません、教会たくさんありすぎますので…笑


とにかくこの広場が、にぎやかで、明るくて、楽しい。

動画でも撮ってみたので、ご覧ください。

BGMは後付けではなく、実際に広場で流れているもの。

ブリュージュ マルクト広場の様子①


ブリュージュ マルクト広場の風景②


2曲目はともかく、1曲目は有名な曲なんですが、削除されちゃいますかなぁ…w


さて、この後もしばらく街を散策して、いい加減陽が傾いてきた(といっても既に夜7時過ぎなのですが)ので

ホテルのほうへと戻りがてら、ブリュージュの名前の由来にもなった“橋”のある風景をみていきます。

この辺から、まったく道がわからなくなりまして、ただ運河沿いに歩けば駅近くの公園に出られるぞと

そんな感覚で歩いていたものですから、これから載せる写真が、ブルージュのどの辺だったかはまったく不明です。

が、そんなことは問題ないでしょう、どこを歩いても美しいのがこの街、

私の見ていない素晴らしい風景も、まだまだあるはずですから。




かつて水運で栄え、栄華を極めた商人の街

その後船が入れなくなり、衰退した悲劇の街

さらに運河が再生され、復活した観光の街

運河は街の歴史を見続けてきたのです。




この位置に窓があるなど、日本では考えられませんが…

そもそも大雨というものは、想定されないのでしょうか




かつての船着き場と思われる場所

今は鴨の日向ぼっこにちょうどいいようです。




マルクト広場もいいですが、水辺のブルージュも趣があってよい。




また、観光都市だけあって、治安は大変よさそうで

カメラを出しても、リエージュのような怖さはまったく感じませんでした。

中国系や日本人観光客もたくさんいます。

しかし、海外で日本人と会ってしまったときの気まずさ、あれは何なんでしょうかね

気にはなるからチラッと見るものの、すぐに目をそらす感じ。




かつての荷揚げ場でしょうか

浅瀬にたくさんのカモが羽を休めていました。

のんびりしていて好きです。




たくさんのアヒルがいるこのあたりは、だいぶ駅に近いエリアで

「愛の泉公園」と呼ぶのだそうです。

ここは、かつて港として賑わったところなのだそうですが、

上に書いた通りの歴史で廃墟となったため、すべて取り壊して

広大な公園として、整備しなおしたところなのだそうです。




ここから眺めるブルージュも、とても美しいのです。

近所にこんな綺麗な公園があったら、何時間でも過ごせますよ。


まだ明るいですが、時計の針は20時前。

昨日の反省(リエージュ痴漢事件w)から、暗くなる前には宿に戻ります。



■芸術の街を目指す

そして翌日(9月10日)の朝です。

ホテル1階の食堂で朝ごはん。近所のサラリーマンと思われる方々と

一緒に、焼きたてパンとコーヒーを頬張ります。

フランスパンの切り方(ノコギリみたいなやつ)がわからずまごついていたら

イケてる感じのおじさんたちが、教えてくれました。

ヨーロッパは基本的に、人が優しいです、困っている人を見つけるとみんなで協力して助けようとしてくれます。




旅のスタートはブリュージュ駅から。

どことなく、一昔前の国鉄駅のようなデザインですよね。

入口入ると切符売場の窓口がずらーっとならんでいるのも、なんだか懐かしい感じでした。


今日は大移動日です。全行程はこんな感じ。



まずはここから、北の町アントウェルペンを目指します。


最初に乗ったのは、ブリュッセル空港行のインターシティ、

【Brugge】0931 →【Gent St Pieters】09:58(IC 2809列車 Brussels Airport - Zaventem行)

昨日も乗った、釣掛駆動の通勤電車でしたが、さすがに月曜の朝とあって

1等車まで、ビジネスマンで満席です。

移動中もノートパソコンで何やらしていたり、携帯で色々話していたりと

なかなか忙しそうな雰囲気で、そこは日本と一緒だなと。

必ずバケットとコーヒーを携えていたり、車窓風景が農村地帯であるという点は、日本とは異なりますが。

※立っている人は、さすがにいません、というか

椅子に座れない人は、出入口のステップや通路、スーツケース置場などに座るのです。

したがって、着席通勤率ほぼ100%、ということになるようですw




ゲント・セントピーターズ駅まで来ました。

ここからは、アントウェルペン行のインターシティに乗り換えます。

ここでもまた、やってきたのはツリカケ電車、とても混雑していたので写真は撮りませんでしたが。

3両1ユニットを3つつないだ、9両編成で走っておりました。

内外装こそリニューアルされており、とても綺麗なのですが、音と振動がなかなかのもので、居住性は△

もっとも、日本でこれほどの長時間、ツリカケ電車に揺られる経験はできませんから、

これもある意味贅沢なのかもしれませんが。


【Gent St Pieters】10:11 →【Antwelpen centraal】11:09(IC 3031列車 Antwerpen Centraal行)

車窓風景 ゲント~アントウェルペン①



車窓風景 ゲント~アントウェルペン②


↑途中大きな町も通りますが、それよりもこの『音』ですよ、ぎしぎしいってますw


そんなこんなでいくつかの街に停車しつつ、列車は小一時間かけてアントウェルペンセントラル駅に到着です。


■世界で最も美しい駅

と言われる、アントウェルペンセントラル駅。

駅の神殿、とも呼ばれているそうです。

インターシティは地下ホームに到着しました。エスカレーターをのぼって高架ホームへ。



美しい、ヨーロッパによくある終端駅ですね。

でも、これだけだと、まぁ良くある構造だな~と。どこら辺が神で…



はい、納得w

こんな美しい駅舎が鎮座しておりました。


でもこの駅、これだけじゃないんです。

というのは、先ほど「地下ホームに」と書きました。

実は



4層構造になっているんです。

駅表記に従うと、+1レベル、0レベル、-1レベル、-2レベルの4階建で

+1が先ほどのドーム屋根頭端駅、0は銀行やらファストフード店やらが入居し、

-1は地下の頭端駅、-2は通過式の駅

そして、-2まですべて吹き抜けの階段でつながっていて、天井からの光が差し込むとても素晴らしい構造。

写真で見てもらうとわかると思いますが、駅のスケール感が、ハンパないんです。




-2レベルには客車列車のインターシティが到着していました。

ここだけは折り返しせずにオランダ方面に直通できる構造になっていて、長距離の客車列車やタリースが使います。

この通り、地下の底なのに、しっかり明るい




逆側から。この光景こそが、駅の神殿といわれる所以

確かに、ガラス屋根の後光を浴びた神殿が、階段のうえに鎮座しているようであります。

本当に綺麗。


ここの階段は『世界一美しい階段』とも呼ばれているそうです。納得。

そんな世界一の階段、両脇から、ツリカケ電車が轟音とともに走り去るのは、なかなか面白いですな。




縦と横で印象が変わります。




もはや芸術ですね。

フランクフルトHBFの大屋根やら、リエージュの近代的屋根やら

様々な駅を見てきましたが、これまで見てきたどんな駅よりも美しい

これは間違いなく、世界一ですよ、アントウェルペンさん


コンコースへ抜けてみましょう。



中央の丸いところはドーム屋根です。

この部分がイチバン高いようで、本駅のシンボルになっているそうです。




コンコース。おぉぉ美しい。ここにきて、語彙力のなさが悔やまれます。




裏側からみるとこんな感じ。

街の正門、そんな印象でしょうか。




駅舎の中は、貴賓室にでもなっているのでしょうかね。

がらんとしていながら、ちょっと豪華そうな空間が広がっているようでした。




駅舎正面から。逆光です。

CentraalStationの文字が誇らしげ。

そして、どうやらこちらは正面ではなかったようです。

(ということに、この後気づいて撮りなおしていますが、それは次回の記事で)



※ドイツの鉄道だと、中央駅は『HBF』と表記します、ホフトバーンホフ(Hauptbahnhof)の略ですね。

オランダ鉄道では、セントラル駅『Centraal Station』、セントラルスタジオンと呼ぶのが一般的のようですが

オランダの場合、セントラル駅と表記するのは一部の駅のみで、どこもかしこもHBFなドイツとは異なるようです。

ではベルギーはというと、駅名はあくまでその土地の名前、というのが一般的なようで

初日のリエージュギューマン駅も、リエージュのギューマン修道院の土地、という意味

ゲント・セントピーターズ駅も同じく、ゲントのセントピーターズ教会の土地、という意味のようです。

ブルージュ駅に至っては『橋』駅、ですからねw

今回の旅の中で出会った例外は、ブリュッセルのセントラル駅と、ここアントウェルペンのセントラル駅だけでした。



長くなったのでいったん締めます。

次は、アントウェルペンの散策、名画との出会いと、オランダ入国になります。

★2018ベネルクスの旅 各記事へのリンク★
(序)準備編~ドイツまで
(1)ドイツからベネルクス入国まで
(2)リエージュの吊り掛け電車達と、オランダ国境の街
(3)ベルギーを大移動、屋根のない博物館へ
(4)芸術の駅へ<本記事>
(5)芸術の街からオランダへ
(6)オランダは自由の国(いろんな意味で)
(7)風車の村
(8)フリッツァー事件
(9)アムステルダムで鉄道を見る
(10)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(散策編)
(11)ユトレヒトで、もっと鉄道を見る(鉄道博物館編)
(12)ドイツへ戻る。。。。
(13)コブレンツと、ルクセンブルク(前編:鉄道編)
(14)ルクセンブルク(後編:観光編)
(15)帰国日に、事件発生
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする