ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

若葉 霧笛第126号から

2018-08-04 10:25:06 | 2015年4月以降の詩

 

若葉色の若葉

針葉樹の暗い緑のなかに

ようやく一~二本だけ

 

ソメイヨシノは

花の時季が過ぎ

ほんのりとさくら色を残しながら

葉桜に移りかわる

 

その他の桜はそれぞれ

さくら色の花

濃い色の花

うす色の花

 

庭の黄色い水仙のそばに

チューリップが

似た色合いの黄色い花を咲かせ

そこらには

タンポポが

とげとげしく黄色い花を咲かせている

 

花の時季は疾く過ぎて若葉のときとはなりにけり

 

縁側の犬走りに沿って生えた背の高い雑草を引っこ抜く

しっかりした茎のうえに細かくうす赤い小さな花が群れる

もちろん名まえはある植物である

雑草という植物種はない

 

 


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