有馬もとの補助犬訓練士ダイアリー

聴導犬・介助犬国際認定インストラクター(日本聴導犬協会)有馬もとのプライベートブログです。

116 補助犬法に関する超党派議員の会にお招きいただきました

2006-03-18 21:41:51 | 身体障害者福祉
 身体障害者補助犬法が2002年に施行されてから、3年になります。法改正を目的に「補助犬法に関する超党派議員の会」が、ユーザーの方々からの要望や意見をお聞きする機会をいただきました。
 これまでは、ユーザーでも、特定の方だけが意見を述べることが可能でした。(福)日本聴導犬協会でも、議連に何回もお願いしましたが、傍聴さえさせていただけませんでした。取り上げられるユーザーさんの声に、濃淡があったことになりますね。でも、いろんな立場や意見があるのですから、広くユーザーさんを集めてほしいと、お願いし続けてきました。
 今回は、事務局長に社民党の阿部議員が就任され、広くユーザーさんの意見を取り上げていただくことができました。

 その結果、(福)日本聴導犬協会からも、お二人、聴導犬みかんのユーザーさんと、介助犬ゆめのユーザーさんにご参加いただきました。「全日本補助犬ユーザーの会&全日本補助犬育成の会」の副議長としての参加です。
 聴導犬みかんのユーザー岸本宗也様からは身体障害者の自立として「補助犬が自分に適しているのか、いないのか」「どこの育成団体から選ぶのか」「育成団体や補助犬を選ぶかどうかは、行政や医者などの誰かにお願いして決めてもらうのではなく、自分たちで選び、決めるのが本来の自立だ」との意見を発言してくださいました。

 ほとんどのユーザーさんの声としては、同伴拒否の店や場所への罰則についての要望が多かったのですが、そのほか、認定審査の不透明さや、育成団体と認定団体との訓練の考え方の違いで、ユーザーが一番被害をこうむるといった内容もあがりました。
 盲導犬使用者の会の会長の清水様からは、ハローアニマルで「盲導犬か仕事か」といった選択を迫られた例も挙がりました。
 まだまだ補助犬への認識がいきわたっていないのだなぁと思います。
 また、本来は、どこの育成団体からでも、補助犬を貸与してもらえるはずなのに、地域によって、特定の育成団体を指定し、そこからしか選べないようにする行政もあるので、議員の方たちに現状を調べてくださいという、要望もありました。
 ちなみに、長野県は盲導犬ユーザーさんの声で、どこからでも育成団体を選べることになっています。 

 詳しくは、スタッフの矢沢さんがノートテーキングが抜群なので、ご興味のある方はご連絡ください。後日、彼女が手書き文をコンピュータにうったものを、そのままお送りできますので、有馬もと、個人のメイルmoto@hearingdog.or.jpまでご連絡ください。議連に参加できたのは、念願達成なのですが、厚生労働省のヒアリングでは、学識経験者だけの参加だそうです。
 他の身体障害者福祉に関しても、学識経験者のみという検討委員会が多く、当事者や社会の批判を受けています。なんとか、この現状も変えられないのかと、考えています。