ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・ザ・ダーク Orchestral Manoeuvres in the Dark - If You Leave(1986年の洋楽 Part21)

2022-06-02 23:00:39 | '86年洋楽
1986年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart21はOrchestral Manoeuvres in the Darkの"If You Leave"。
最高位は5月31日付の第4位。年間チャートは53位。バンド2曲目のTop40ヒットが大ヒットになりました。

Orchestral Manoeuvres in the Darkですが、曲名みたいですが、これがバンド名。
イギリス出身で、デビューは1979年。この時は、ボーカル&ベースのAndy McCluskey、ボーカル&キーボードのPaul Humphreysのデュオとしてデビューしましたが、この1986年の時点では、ドラムスやギターなどが加わって、6人組のグループとなっています。

バンドはイギリス中心で活動を開始します。そのころの活動は、ブリティッシュニューウエイブの、エレクトリックポップ音楽の、特に先駆者として評価されました。そのころ作った曲の中に、” Orchestral Manoeuvres in the Dark”という曲があり、「曲名みたいなバンド名」と言いましたが、まさにそのとおりのバンドの命名だったようです。

1980年にファーストアルバム『Orchestral Manoeuvres in the Dark』を発表、セカンドアルバムとともに、イギリスやヨーロッパでヒットアルバムとなります。アメリカでは残念ながら全く火が付きませんでした。発売されなかったのかもしれません、アルバムチャート200位以内には入りませんでした。

アメリカでもやっと火が付き、アルバム・シングルチャートとも上がってきたのが彼ら6枚目のアルバム『Crush』です。
アルバムチャートを上昇し始め、シングル"So in Love"も最高位26位を記録する、初めてのTop40ヒットになります。
この"So in Love"は、まさに「新しい時代の音楽」、という、新感覚のエレクトリック・ポップでした。

そしてこの曲、"If You Leave"ですが、スタジオアルバムの挿入曲ではなくて、映画『Pretty in Pink』の挿入歌でした。
映画は、ティーンエイジャーのラブロマンスで、まずまずのヒットを記録したようです。残念ながら私はこの映画を見ていないです。

曲はメンバーのAndy McCluskeyとPaul Humphreys、Martin Cooperの3人の共作。プロデュースも、Orchestral Manoeuvres in the Darkのメンバーに、エンジニアのTom Lord-Algeが加わっています。
この曲には賛否両論があったようですが、新しい時代の音楽をけん引する曲であったことは間違いないと思います。
ただ、バンド初期の頃よりも、だいぶポップで聞きやすく、覚えやすいメロディの曲となっていますので、そこが最高4位の大ヒットに結び付いたのかもしれません。

Orchestral Manoeuvres in the Darkですが、Top5ヒットは結局この曲のみ。あと2曲のTop40ヒットが生まれますが、アメリカではこれ以降大ヒットはありませんでした。イギリスではこの曲以降も数多くのヒット曲をリリースし、いったんは解散するものの再結成し、今でも活動を続けているようです。
コメント (38)
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