ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

ビルボード Billboard All American Top40 1988年8月20日付 スティーヴ・ウィンウッド Steve Winwood - Roll With It

2024-08-18 20:00:00 | 1988年ビルボードTop40
1988年ビルボード Billboard All American Top40、1988年8月20日付、これで4週目の1位の大ヒットとなりました、Steve Winwoodの"Roll With It"。Steve Winwoodですが、60年代からブリティッシュロックシーンで活躍しているスーパースター。伝説的なロックバンド、Trafficや、Blind Faithで活躍、81年に突然ソロで大ヒット、"While You See A Chance"が最高位7位を記録、86年には2曲目のソロヒットの"Higher Love"でついにNo.1、その後もヒットを続け、この曲でソロ7曲目のTop40ヒットで5曲目のTop10ヒット、2曲目のNo.1となりました。

2位は8位からジャンプアップ、George Michaelの"Monkey"。George Michaelですが元Wham!のメンバー、Wham!で6曲のTop40ヒット、ソロになってからのヒット、Aretha Franklinとのデュエットを含め、通算13曲目のTop40ヒットで、Wham!の"Wake Me Up Before You Go-Go"、ソロでの"Faith"など7曲のNo.1を含め、この曲で11曲目のTop3ヒットとなりました。

3位は5位からアップ、Gloria Estefan & Miami sound machineの"1-2-3"。Gloria Estefan and Miami Sound Machineですが、まずは1985年に、Miami Sound Machineとして最高位10位を記録した"Conga"が初のTop40ヒット、1987年に最高位5位の"Rhythm Is Gonna Get You" から、アーチスト名をGloria Estefan and Miami Sound Machineとしましたが、この曲で通算9曲目のTop40ヒットで、4曲目のTop5ヒット、No.1となった"Anything for You"に次いで2曲目のTop3ヒットとなりました。

4位は6位からアップ、Elton Johnの"I Don't Wanna Go On With You Like That"。Elton Johnですが、もちろんみなさんご存じだと思います、70年代初めから多くの大ヒットを出しているスーパースター。初めてのTop40ヒットは1970年に8位を記録した"Your Song"。そして、1972年に"Crocodile Rock"が初めてのNo.1ヒットを記録、あまりにたくさんのヒットがあるので正確かどうか自信がありませんが、この曲で40曲目のTop40ヒット、6曲のNo.1ヒットを含め15曲目のTop5ヒットとなりました。

5位は3位からダウン、Eric Carmenの"Make Me Lose Control"。Eric Carmenですが、70年代初めから、ロックポップグループRaspberriesのリードボーカルとして活躍、4曲のTop40ヒットを出してグループは解散します。その後ソロに転向、この曲でソロで8曲目のTop40ヒット、最高位2位の大ヒット曲"All by Myself"、復活して4位を記録した"Hungry Eyes"に続く3曲目のTop5ヒット、"All by Myself"に次ぐ2曲目のTop3ヒットになりました。

この週4週目のNo.1はSteve Winwoodの"Roll With It"。1位はこの4週間、年間チャートは第10位。年間チャートこそ10位ではありましたが、この年4週間の1位は、George Michaelの"Faith"と並んで最も長く1位に滞在した曲、年度を代表する大ヒットになりました。

Steve Winwoodですが、デビューは1960年代初め、まずは、The Spencer Davis Groupのボーカリストとして活躍、1964年には、"Keep On Running"という曲が、イギリスで1位、アメリカでも、70位台にまで上がります。

1966年には、Steve Winwoodが曲づくりに参加した"Gimme Some Lovin'"が、全米7位まで上昇、初のTop10ヒットとなり、翌年には同じく彼が曲づくりに参加した"I'm a Man"が10位となり、この頃からビルボードに登場している大ベテランロック歌手です。

1967年には伝説のロックバンド「トラフィック」を結成、デイヴ・メイスンやジム・キャパルディなどの豪華メンバーで、特にイギリスを中心に大ヒット、アメリカでも、シングルヒットこそありませんでしたが、アルバムは大ヒット、さらに、そのトラフィックの活動をいったん中断し、エリック・クラプトン、ジンジャー・ベイカー、リック・グレッチ、そして、スティーヴ・ウィンウッドの4人で結成されたのが、こちらも伝説のスーパーグループ「ブラインド・フェイス」。アルバムは1枚だけ発表したのが『スーパー・ジャイアンツ』、全世界で大ヒット、イギリス、アメリカの両方でアルバムチャート1位を記録します。

トラフィックの活動終了後ソロ活動を開始、1980年に発表したソロ第二弾『Arc of a Diver』からのシングル"While You See a Chance"は全米7位を記録するヒット、さらに、しばらく時間が空きますが、1986年にリリースしたソロで4枚目のアルバム『Back in the High Life』からのファーストシングル"Higher Love"が、なんとNo.1を獲得する突然の大ヒットになります。こちらをご覧ください→→→

"Higher Love"の後もヒットは続き、このアルバムや、続くコンピレーション・アルバムから、1987年にかけて、続けてTop40にヒット曲を送り込みます。

続いて、1988年には、5枚目のソロアルバム『Roll with It』を発表、そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Roll with It" 、彼の最もヒットしたシングルになりました。

"Roll with It"の曲の作者は Steve WinwoodとWill Jennings。このコンビは"Higher Love"と同じです、が、"Roll with It"については、この曲が1966年のヒット曲、Junior Walkerの"(I'm a) Roadrunner"に似ているとのことで、その曲のソングライターチームのHolland-Dozier-Hollandがクレジットされています。余談ですが、Junior Walkerは、サックス奏者・ソウルボーカリストですが、フォリナーの"Urgent" でサックスを担当し、フォリナーのツアーにもサックス担当として同行していたそうです。

"Roll with It"ですが、基本はロックミュージックでありますが、ポップでダンサブル、Junior Walkerの曲に似ていることでもわかりますが、ファンキーなところもある曲でした。ACチャートとメインストリーム・ロックチャートでも1位となり、さらには、ダンスミュージックチャートやR&B・ヒップホップ・チャートでもチャートインした曲です。

こちらが1966年に最高位20位を記録したJunior Walker & The Allstarsの"(I'm A) Roadrunner"。曲は似ているっちゃあ似ていますが、声が似ているんじゃあないですか。

今週    先週    song    /    artist
1 1 ROLL WITH IT / STEVE WINWOOD
2 8 MONKEY / GEORGE MICHAEL
3 5 1-2-3 / GLORIA ESTEFAN & MIAMI SOUND MACHINE
4 6 I DON'T WANNA GO ON WITH YOU LIKE THAT / ELTON JOHN
5 3 MAKE ME LOSE CONTROL / ERIC CARMEN
6 7 I DON'T WANNA LIVE WITHOUT YOUR LOVE / CHICAGO
7 2 HANDS TO HEAVEN / BREATHE
8 4 SIGN YOUR NAME / TERENCE TRENT D'ARBY
9 13 SWEET CHILD O' MINE / GUNS N' ROSES
10 12 FAST CAR / TRACY CHAPMAN
11 11 LOVE WILL SAVE THE DAY / WHITNEY HOUSTON
12 14 SIMPLY IRRESISTIBLE / ROBERT PALMER
13 17 PERFECT WORLD / HUEY LEWIS & THE NEWS
14 9 HOLD ON TO THE NIGHTS / RICHARD MARX
15 10 JUST GOT PAID / JOHNNY KEMP
16 21 WHEN IT'S LOVE / VAN HALEN
17 19 RAG DOLL / AEROSMITH
18 22 IF IT ISN'T LOVE / NEW EDITION
19 23 I'LL ALWAYS LOVE YOU / TAYLOR DAYNE
20 25 ANOTHER PART OF ME / MICHAEL JACKSON
21 16 THE TWIST / THE FAT BOYS
22 15 DO YOU LOVE ME / CONTOURS
23 28 NOBODY'S FOOL(THEME FROM "CADDYSHACKⅡ) / KENNY LOGGINS
24 27 ALL FIRED UP / PAT BENATAR
25 29 IT WOULD TAKE A STRONG STRONG MAN / RICK ASTLEY
26 18 POUR SOME SUGAR ON ME / DEF LEPPARD
27 32 ONE GOOD WOMAN / PETER CETERA
28 31 HERE WITH ME / REO SPEEDWAGON
29 20 PARENTS JUST DON'T UNDERSTAND / D.J. JAZZY JEFF & THE FRESH PRINCE
30 36 MISSED OPPORTUNITY / DARYL HALL & JOHN OATES
31 35 SAYIN' SORRY / DENISE LOPEZ
32 26 THE FLAME / CHEAP TRICK
33 39 I HATE MYSELF FOR LOVING YOU / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
34 37 PLEASE DON'T GO GIRL / NEW KIDS ON THE BLOCK
35 40 DON'T WORRY BE HAPPY / BOBBY MCFERRIN
36 38 I DON'T WANT TO BE A HERO / JOHNNY HATES JAZZ
37 48 DON'T BE CRUEL / CHEAP TRICK
38 49 DON'T BE CRUEL / BOBBY BROWN
39 52 LOVE BITES / DEF LEPPARD
40 47 A NIGHTMARE ON MY STREET / D.J. JAZZY JEFF & THE FRESH PRINCE
コメント (28)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする