ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

トレイシー・チャップマン Tracy Chapman - Fast Car(1988年の洋楽 Part34)

2024-08-29 20:00:00 | 1988年ビルボードTop40
1988年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart34は、Tracy Chapmanの"Fast Car"。最高位は8月27日付の第6位、翌週7位に落ちましたが、再び上がって9月10日付でもう1回第6位を記録、年間チャートは76位。デビューシングルのこの曲が大ヒットになりました。

Tracy Chapmanですが、アメリカオレゴン出身のシンガーソングライター。1986年に音楽活動を開始し、1988年にデビューアルバム『Tracy Chapman』をリリース。そのアルバムからのファーストシングルがこの曲"Fast Car"です。

そのTracy Chapman、1988年6月に開催された反アパルトヘイト革命家ネルソンマンデラ氏の生誕70周年を記念したコンサートに参加していたのですが、ある大物ミュージシャンの出演でアクシデントが発生、ステージに穴が開きそうになった時、Tracy Chapmanはこの時既にステージを終えていたのですが、ピンチヒッターで再びステージに戻り生ギター一本で演奏、その曲、そのボーカルの素晴らしさに全世界から注目が集まり、そこから、"Fast Car"の突然の大ヒットにつながったそうです。

"Fast Car"の曲の作者はTracy Chapman自身。80年代には、アコースティックギターによる弾き語りのヒット曲はほとんどなかったと思いますが、地味ながらこの素晴らしい曲で、Top10内に入るヒット曲となりました。

デビューアルバム『Tracy Chapman』もチャートを上昇、地味なアルバムながら、アルバムチャートNo.1を記録、年間チャートでも1988年に21位、89年に41位の2年連続のアルバム年間チャートに入る大ヒットアルバムになりました。

この曲、レコードリリースから35年経った昨年の2023年、カントリー歌手Luke Combsがカバーして、カントリーチャートを上昇、No.1となり、続いてレギュラーチャートでもヒット、第2位を記録する大ヒットシングルなりました。そのカバー曲の大ヒットにより、オリジナルのTracy Chapmanバージョンの"Fast Car"も、再びチャートを上昇、レギュラーチャートで最高位42位を記録しました。
こちらが昨年大ヒットしたLuke Combsバージョンです。
コメント (14)
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