ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

1983年7月23日付 ビルボード 全米 Top40 Kinks - Come Dancing

2019-07-21 22:18:18 | 1983年ビルボードTop40
さて、通常の連載に戻りまして、1983年7月23日付ビルボード All American Top40、これで3週目の1位はThe Policeの"Every Breath You Take"。The Policeですが、この曲で6曲目のTop40ヒット、最もヒットしたのは1981年に最高位3位を記録した"Every Little Thing She Does Is Magic"、もちろん初めてのNo.1です。

2位は前週と変わらずこれで2位は4週目となりました、Eddy Grantの"Electric Avenue"。Eddy Grant、イギリスでは70年代後半からヒット曲がありますが、アメリカでは初めてのヒットが大ヒットになりました。
この週は1位から6位まで前週と変わりませんでした。
3位は6週間の1位からダウンしてこれで3週連続の3位、年度を代表する大ヒットになりました、Irene Caraの"Flashdance ... What A Feeling"、映画『フラッシュダンス』の主題歌です。Irene Caraですが、1980年のこちらも映画『フェーム』の主題歌で最高位4位を記録して以来の2曲目のTop5ヒット、もちろん初めてのNo.1獲得です。
4位はこれも3週目、Sergio Mendesの"Never Gonna Let You Go"。Sergio Mendesですが、1960年代から活躍、1968年にSérgio Mendes and Brasil '66.の名前で3曲のTop40ヒット、そのうち"The Look of Love"は最高位4位を記録しています。それ以来の16年ぶりのTop5ヒットです。
5位も前週と変わらず、Michael Jacksonの"Wanna Be Startin' Somethin'"。ご存知世界で最も売れたアルバム『Thriller』から、2位を記録したPaul McCartneyとのコラボシングル"The Girl Is Mine"、7週間の1位の特大ヒット"Billie Jean"、3週間の1位の"Beat It"に続く4曲目のシングルにしてこの曲もTop5入りです。

この週6位はKinksの"Come Dancing"。
最高位は7月16日と23日の第6位、年間チャートは63位。彼ら久し振りの大ヒットになりました。

The Kinksですが1964年に結成、伝説的なブリティッシュロックバンドです。
Ray and Dave Davies兄弟を中心に結成され、デビュー直後から大ヒットを連発します。
初めての大ヒットは、1964年、彼らの初めてのアルバム『Kinks』に収録された"You Really Got Me"。
イギリスでは1位を記録、アメリカでも最高位7位といきなりの大ヒットになります。
この曲は1978年にVan Halenがカバー、彼らの初めてのヒット曲で、全米で最高位36位を記録します。日本でも大ヒットしましたね。
その後も60年代を中心にコンスタントにヒット曲を生み出し、さらに70年代に入ってからも1970年に"Lola"が9位、8年後の1978年には"A Rock 'N' Roll Fantasy"が最高位30位と活躍を続けます。

この曲"Come Dancing"は5年ぶりのヒットとなり、最高位6位は1965年のヒット"Tired of Waiting for You"と並んで彼らのアメリカでの最高順位を記録しました。
この曲は彼らのなんと19枚目となるスタジオアルバム『State of Confusion』に収録され、作者は中心メンバーのRay Davies。
この曲はRay Daviesの姉、ダンスホールでダンス中に心臓発作で亡くなったReneのことを歌った歌だそうです。


今週 先週 song / artist
1 1 EVERY BREATH YOU TAKE / POLICE
2 2 ELECTRIC AVENUE / EDDY GRANT
3 3 FLASHDANCE ... WHAT A FEELING / IRENE CARA
4 4 NEVER GONNA LET YOU GO / SERGIO MENDES
5 5 WANNA BE STARTIN' SOMETHIN' / MICHAEL JACKSON
6 6 COME DANCING / KINKS
7 8 OUR HOUSE / MADNESS
8 9 IS THERE SOMETHING I SHOULD KNOW / DURAN DURAN
9 11 STAND BACK / STEVIE NICKS
10 14 SHE WORKS HARD FOR THE MONEY / DONNA SUMMER
11 15 SWEET DREAMS (ARE MADE OF THIS) / EURYTHMICS
12 13 1999 / PRINCE
13 7 TOO SHY / KAJAGOOGOO
14 19 MANIAC / MICHAEL SEMBELLO
15 16 BABY JANE / ROD STEWART
16 20 CUTS LIKE A KNIFE / BRYAN ADAMS
17 17 ALL THIS LOVE / DEBARGE
18 24 FASCINATION / HUMAN LEAGUE
19 21 HOT GIRLS IN LOVE / LOVERBOY
20 25 IT'S A MISTAKE / MEN AT WORK
21 12 I'M STILL STANDING / ELTON JOHN
22 29 ROCK OF AGES / DEF LEPPARD
23 10 TIME (CLOCK OF THE HEART) / CULTURE CLUB
24 28 SAVED BY ZERO / FIXX
25 27 TAKE ME TO HEART / QUARTERFLASH
26 30 ROCK 'N' ROLL IS KING / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA
27 31 CHINA GIRL / DAVID BOWIE
28 18 DON'T LET IT END / STYX
29 35 I'LL TUMBLE 4 YA / CULTURE CLUB
30 32 STOP IN THE NAME OF LOVE / HOLLIES
31 22 FAMILY MAN / DARYL HALL & JOHN OATES
32 26 WISHING / FLOCK OF SEAGULLS
33 42 PUTTIN' ON THE RITZ / TACO
34 40 LAWYERS IN LOVE / JACKSON BROWNE
35 43 PIECES OF ICE / DIANA ROSS
36 38 THE BORDER / AMERICA
37 39 THE SALT IN MY TEARS / MARTIN BRILEY
38 23 SHE'S A BEAUTY / TUBES
39 46 AFTER THE FALL / JOURNEY
40 55 HUMAN TOUCH / RICK SPRINGFIELD

コメント (11)    この記事についてブログを書く
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11 コメント

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1週間の稼ぎをぜんぶ… (音時)
2019-07-22 00:32:01
調べたところ、レイ・デイヴィスにはお姉さんが6人いて、Reneさんは18歳も年上のお姉さん。レイにギターをプレゼントしてくれたその日にロンドンのダンスホールで心臓発作で倒れてしまったそうです…。
そんなRene姉さんがこの曲には「ダンス好きな姉貴」として登場し、今も生きている設定になっています!
ダンスに行こうと誘ってくるボーイフレンドたち、1週間の稼ぎを全部つぎ込んで彼女に…セイシュンの風景をユーモアを持って描いてますね(^▽^;)。
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和訳リンクURL忘れました(^▽^;) (音時)
2019-07-22 00:33:34
すみません。こちらです。
↓↓↓↓↓
http://neverendingmusic.blog.jp/archives/19927588.html
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良い曲ですね (golden_70s)
2019-07-22 08:28:57
この曲もお気に入りの曲です。
軽快なリズムの、良質の1曲だと思います。

ギターの刻むリズム、それに続いて入ってくるキーボード。
ここから、とても良い感じです。

6位まで上がっていたんですね。
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大御所復活 (hannah)
2019-07-22 21:33:22
星船さん、こんばんは。
僕がヒットチャートを聴き始めて初めてのThe Kinksのヒットです。
♪You Really Got Me♪もVan Halenによって知ったぐらいですから。
Stones、The Whoと並ぶ大御所だったんですね。
シンプルですが深みのあるいい曲です。
The PretendersのC.Hyndeと結婚したのはDave Davisでしたか?
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ポスターを破る場面 (星船)
2019-07-22 22:15:34
音時さんこんばんは。
この曲のお姉さんですが、レイにギターをプレゼントしてくれたその日に亡くなったのですか。明るい曲で、お姉さんは思い出の中でちゃんと生きているのですね。
最後のポスターを破る場面と音には私もドキッとしました。最後に来てやっぱり明るいだけの曲ではなかったです。
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気が付くと6位まで (星船)
2019-07-22 22:22:03
golden_70sさんこんばんは。
この曲、聴いていると明るい気分になれる良い曲です。大好きな曲です。
ギターとキーボードの具合も良いですよね。
最高位6位っていうのも以外ではありました。何となく気が付くと6位まで上がっていたっていう感じの曲でした。
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"A Rock 'N' Roll Fantasy" (星船)
2019-07-22 22:30:13
hannahさんこんばんは。
私がThe Kinksを初めて知ったのは"A Rock 'N' Roll Fantasy"だったのか、Van Halenの"You Really Got Me"のヒットでオリジナルを聞いたのが初めてだったのかはっきりしませんが、いずれにしてもこの1978年のことでした。そんな大グループだと知って驚いたものでした。
Chrissie Hyndeと付き合っていたのはRayの方ですね。二人の間には子供がいたようですが、結婚はしなかったのではないでしょうか。
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Unknown (太ったボンジョビ)
2019-07-23 12:32:24
こんにちは(  ̄ 。 ̄)ノ
初めて聴いたキンクス、何とも可愛らしい曲で、その次にかかったであろう、アワハウスのがキンクスなのでは?とリクエストコーナーの時に感じました。
プリテンダーズのmessageとか情熱のロックンロード!のがよっぽど男らしいなあと。
ステートオブコンフュージョンの鬼ごっこみたいなジャケもまた、歴史あるらしいバンドのものだと思えない違和感。
フーとキンクスはみんな遡ったり温故知新しないですよね?私もなんですが。可哀想だなあ。
ただメロデイというかリフ?は今でもちゃんと覚えてたりして。
ついでに言うと現場仕事ではやたら名前を聞きますよ。
「おい、そのワイヤー、キンクスしてないか、こら!」とかですね。
危険ですし、よく始業点検しましょうね。
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あれよあれよの6位 (hannah)
2019-07-23 21:27:23
星船さん、こんばんは。
キャリア20年にしてアメリカでの最高の6位を記録したのは驚きですが、以前のThe Kinksとは少し趣向が違った曲でのヒットも驚きでした。
驚きついでに、あれよあれよの6位も驚きでした。
StonesやThe Whoに比べるとちょっとインパクトが弱い印象ですが、いつまでも頑張っています。
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何とも可愛らしい (星船)
2019-07-23 22:01:44
太ったボンジョビさんこんばんは。
そうですね、以前の"A Rock 'N' Roll Fantasy"や"You Really Got Me"のイメージからすると何とも可愛らしい、軽快な曲ですよね。そこが大ヒットにつながったのでしょうか。
私もメロディはしっかりと覚えています。覚えやすいメロディなのも大ヒットの理由でしょうか。
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