ビルボード・チャート日記 by 星船

1970年代から80年代にかけての特にビルボードのチャートを中心に、洋楽を愛する皆さまにお届けするブログです

1983年10月15日付 ビルボード 全米 Top40 Bonnie Tyler - Total Eclipse of the Heart

2019-10-13 23:09:44 | 1983年ビルボードTop40
1983年10月15日付ビルボード All American Top40、これで3週目の1位はBonnie Tylerの"Total Eclipse of the Heart"。Bonnie Tylerですが、1977年に3位を記録した初めてのヒット曲"It's a Heartache"以来2曲目のTop40ヒットがNo.1獲得です。

2位は前週と変わらず、Air Supplyの"Making love Out of nothing at all"。Air Supplyですが、1982年に最高位5位を記録した"Even the Nights Are Better"以来のTop5ヒット、No.1となった"The One That You Love"以来4曲目のTop3ヒットです。Top5となるとアメリカデビューしてからたったの3年間でなんと8曲目となります。
3位も前週と変わらず、The Policeの"King Of Pain"。8週連続の1位、年間No.1ヒットの"Every Breath You Take"に続くTop3ヒットです。The Policeですが、この曲で6曲目のTop40ヒット、Top3ヒットは"Every Little Thing She Does Is Magic"を含め3曲目です。
4位も前週と変わらず、Spandau Balletの"True"。Spandau Ballet、イギリスでは大ヒットを連発する人気歌手ですが、アメリカではこの曲が初めてのTop40ヒットです。
5位は6位からアップ、Kenny Rogers with Dolly Partonの"Islands In the Stream"。カントリー界の大御所二人のデュエットです。
両者とも50年代から活躍していますが、Kenny Rogersについては1981年に3位を記録した"I Don't Need You"以来、Dolly Partonについては1980年に1位を記録した"9 to 5"以来のTop5ヒットです。

この週3週目の1位はBonnie Tylerの"Total Eclipse of the Heart"。
結局1位はこの翌週の10月22日付までの4週連続。Hot100には最終的に29週間チャートインするロングヒット。年間チャートは年度の途中にかかったのにかかわらずの6位。年度を代表する大ヒットになりました。年度の途中でなかったら年間Top3級の大ヒットでした。

Bonnie Tylerですが、アメリカ人だと勝手に思っていましたが、イギリスウエールズ出身。
初めてのヒットは1976年、ファーストアルバムからのシングルカット曲"Lost in France"が母国イギリスのみでのヒットですが9位を記録。
そしてセカンドアルバム『Natural Force』からのシングルカット曲"It's a Heartache"が全世界で大ヒット、1977年にアメリカで第3位。イギリスでも第4位を記録して一躍トップスターになります。

その後しばらくヒットには恵まれませんでしたが、1983年にリリースした彼女の5枚目のアルバム『Faster Than the Speed of Night』からのシングル"Total Eclipse of the Heart"で、突然の大ヒットとなります。アルバムも大ヒットしてアメリカで4位、イギリスでは1位を記録します。

さて、突然の復活の大ヒットですが、Bonnie Tylerの迫力あるボーカルはもちろんなんですが、なんといってもこの曲、このアルバムをプロデュースしたJim Steinmanの力が大きかったでしょう。
Jim Steinmanについては、自身のヒット曲は1981年に最高位32位を記録した"Rock and Roll Dreams Come Through"のみですが、ソングライターとして、プロデューサーとして偉大な活躍をした人なのです。このブログをご覧の方々はよくご存知ですよね。詳しくはこちらをどうぞ→→→。ドラマチックに盛り上がるロックオペラが彼の持ち味です。
この日のチャートでも2位のAir Supplyの"Making love Out of nothing at all"をはじめ、Meat Loafの"Two Out of Three Ain't Bad"や"I'd Do Anything for Love"、Celine Dionの"It's All Coming Back to Me Now"など、数多くの大ヒットを手掛けています。

Bonnie Tyler、この曲のあとのTop40ヒットはもう1曲のみですが、現在に至るまで、活躍を続けています。


アルバムタイトル曲"Faster Than the Speed of Night"、この曲は残念ながらヒットしませんでしたが、作者は同じくJim Steinman。ドラマチックに盛り上がるこれぞ「Jim Steinman!」という曲です。


今週 先週 song / artist
1 1 TOTAL ECLIPSE OF THE HEART / BONNIE TYLER
2 2 MAKING LOVE OUT OF NOTHING AT ALL / AIR SUPPLY
3 3 KING OF PAIN / POLICE
4 4 TRUE / SPANDAU BALLET
5 6 ISLANDS IN THE STREAM / KENNY ROGERS with DOLLY PARTON
6 9 ONE THING LEADS TO ANOTHER / FIXX
7 14 ALL NIGHT LONG / LIONEL RICHIE
8 8 THE SAFTEY DANCE / MEN WITHOUT HATS
9 7 TELL HER ABOUT IT / BILLY JOEL
10 5 SEXY + 17 / STRAY CATS
11 16 TELEFONE (LONG DISTANCE LOVE AFFAIR) / SHEENA EASTON
12 15 BURNING DOWN THE HOUSE / TALKING HEADS
13 17 DELIRIOUS / PRINCE
14 10 FAR FROM OVER / FRANK STALLONE
15 11 PROMISES, PROMISES / NAKED EYES
16 12 HOW AM I SUPPOSED TO LIVE WITHOUT YOU / LAURA BRANIGAN
17 23 SUDDENLY LAST SUMMER / MOTELS
18 25 IF ANYONE FALLS / STEVIE NICKS
19 20 TONIGHT, I CELEBRATE MY LOVE / PEABO BRYSON & ROBERTA FLACK
20 21 BIG LOG / ROBERT PLANT
21 18 PUTTIN' ON THE RITZ / TACO
22 36 MODERN LOVE / DAVID BOWIE
23 13 MANIAC / MICHAEL SEMBELLO
24 32 UPTOWN GIRL / BILLY JOEL
25 31 THIS TIME / BRYAN ADAMS
26 - SAY SAY SAY / PAUL MCCARTNEY & MICHAEL JACKSON
27 28 SITTING AT THE WHEEL / MOODY BLUES
28 19 DON'T CRY / ASIA
29 37 DR. HECKYLL & MR. JIVE / MEN AT WORK
30 38 HEART AND SOUL / HUEY LEWIS & THE NEWS
31 53 CUM ON FEEL THE NOISE / QUIET RIOT
32 42 LOVE IS STRANGE / EURYTHMICS
33 33 IT MUST BE LOVE / MADNESS
34 26 EVERY BREATH YOU TAKE / POLICE
35 48 LOVE IS A BATTLEFIELD / PAT BENATAR
36 40 FOOLIN' / DEF LEPPARD
37 39 CAN'T SHAKE LOOSE / AGNETHA FALTSKOG
38 41 EVERYDAY I WRITE THE BOOK / ELVIS COSTELLO & THE ATTRACTIONS
39 35 WHAT AM I GONNA DO / ROD STEWART
40 45 EVERYDAY PEOPLE / JOAN JETT & THE BLACKHEARTS
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Naked Eyes - Promises, Promises(1983年の洋楽 Part36)

2019-10-10 20:35:16 | '83年洋楽
1983年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart36はNaked Eyesの"Promises, Promises"。
最高位は10月8日付の第11位。年間チャートは64位。年間チャート46位の"Always Something There To Remind Me"に続く大ヒットになりました。

Naked Eyesですが、80年代初頭に結成されたイギリス出身のニューウエイブポップロックデュオ。
メンバーはボーカルの Pete Byrne とキーボードの Rob Fisherです。

"Promises, Promises"ですが、メンバー二人の共作。
彼らのファーストアルバム『Burning Bridges』からの3枚目のシングルとなります(セカンドシングルは"Voices in My Head"、残念ながら100位以内に入れなかったようです)。
ファーストシングルの"Always Something There to Remind Me"はBurt BacharachとHal Davidによって1960年代に作られた曲でしたが、次のシングルは彼らのオリジナルで勝負です。

この曲、冒頭の切れの良いギター、途中のギターソロも音色が心地よいですね。
ボーカルがちょっと暗めなのですが、ギターが効いています。
彼らですが、活動期間は2年ほど。アルバムを2枚、シングルを4枚リリースしただけで解散してしまいました。
コメント (16)
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1983年10月8日付 ビルボード 全米 Top40 Laura Branigan - How Am I Supposed to Live Without You

2019-10-06 20:35:36 | 1983年ビルボードTop40
1983年10月8日付ビルボード All American Top40、前週に続き2週目の1位はBonnie Tylerの"Total Eclipse of the Heart"。Bonnie Tylerですが、1977年に3位を記録した初めてのヒット曲"It's a Heartache"以来2曲目のTop40ヒットがNo.1獲得です。

2位は4位からアップ、Air Supplyの"Making love Out of nothing at all"。Air Supplyですが、1982年に最高位5位を記録した"Even the Nights Are Better"以来のTop5ヒット、No.1となった"The One That You Love"以来4曲目のTop3ヒットです。Top5となるとアメリカデビューしてからたったの3年間でなんと8曲目となります。
3位は6位からアップ、The Policeの"King Of Pain"。8週連続の1位、年間No.1ヒットの"Every Breath You Take"に続くTop3ヒットです。The Policeですが、この曲で6曲目のTop40ヒット、Top3ヒットは"Every Little Thing She Does Is Magic"を含め3曲目です。
4位は7位からアップ、Spandau Balletの"True"。Spandau Ballet、イギリスでは大ヒットを連発する人気歌手ですが、アメリカではこの曲が初めてのTop40ヒットです。
5位は前週と変わらず、Stray Catsの"Sexy + 17"。Stray Catsですが、9位を記録した"Rock This Town"、3位を記録した"Stray Cat Strut"に続いて3曲目のTop10ヒット、2曲目のTop5ヒットです。

この週12位はLaura Braniganの"How Am I Supposed to Live Without You"。最高位はこの1週のみの12位。年間チャートは61位。年度の途中にかかったのにかかわらず年間チャートにもエントリー、最終的にはHot100に20週間滞在するロングヒットでした。

Laura Braniganですが、アメリカ出身のポップス歌手、デビューは70年代後半ですが、ファーストアルバム『Branigan』の発売は1982年、ファーストシングルはヒットしませんでしたが、2曲目のシングル"Gloria"が最高位2位を獲得、2年連続の年間チャート入りを果たす超ロング大ヒットを記録します。
この曲で、衝撃的な声量、パワフルな歌声に全世界が驚きました。

そして翌年に発表した2枚目のアルバム『Branigan 2』からリリースされたシングル"Solitaire"が7位を記録、次のシングルがこの曲"How Am I Supposed to Live Without You"、12位を記録します。

この曲"How Am I Supposed to Live Without You"ですが、文句なく名曲です。曲を作ったのはなんとあのMichael BoltonとDoug Jamesの共作。
Michael Boltonはのちに大スターになりますが、この時点ではデビューはしていましたがヒットは全くなく、無名のシンガーソングライターでした。
その名曲をLaura Braniganが取り上げ、彼女の豊かな声量で歌い上げてヒットしました。


そして1989年にMichael Bolton自身がレコーディングしてシングル発売、Laura Braniganが果たせなかった全米1位を獲得、年間チャートも12位とLaura Braniganを上回る大ヒットになりました。
どちらのバージョンも甲乙つけがたい名曲です。


今週 先週 song / artist
1 1 TOTAL ECLIPSE OF THE HEART / BONNIE TYLER
2 4 MAKING LOVE OUT OF NOTHING AT ALL / AIR SUPPLY
3 6 KING OF PAIN / POLICE
4 7 TRUE / SPANDAU BALLET
5 5 SEXY + 17 / STRAY CATS
6 9 ISLANDS IN THE STREAM / KENNY ROGERS with DOLLY PARTON
7 2 TELL HER ABOUT IT / BILLY JOEL
8 3 THE SAFTEY DANCE / MEN WITHOUT HATS
9 17 ONE THING LEADS TO ANOTHER / FIXX
10 10 FAR FROM OVER / FRANK STALLONE
11 12 PROMISES, PROMISES / NAKED EYES
12 13 HOW AM I SUPPOSED TO LIVE WITHOUT YOU / LAURA BRANIGAN
13 8 MANIAC / MICHAEL SEMBELLO
14 28 ALL NIGHT LONG / LIONEL RICHIE
15 18 BURNING DOWN THE HOUSE / TALKING HEADS
16 19 TELEFONE (LONG DISTANCE LOVE AFFAIR) / SHEENA EASTON
17 21 DELIRIOUS / PRINCE
18 14 PUTTIN' ON THE RITZ / TACO
19 11 DON'T CRY / ASIA
20 23 TONIGHT, I CELEBRATE MY LOVE / PEABO BRYSON & ROBERTA FLACK
21 26 BIG LOG / ROBERT PLANT
22 16 SWEET DREAMS (ARE MADE OF THIS) / EURYTHMICS
23 30 SUDDENLY LAST SUMMER / MOTELS
24 15 HUMAN NATURE / MICHAEL JACKSON
25 33 IF ANYONE FALLS / STEVIE NICKS
26 20 EVERY BREATH YOU TAKE / POLICE
27 22 DEAD GIVEAWAY / SHALAMAR
28 31 SITTING AT THE WHEEL / MOODY BLUES
29 32 DON'T FORGET TO DANCE / KINKS
30 25 KISS THE BRIDE / ELTON JOHN
31 37 THIS TIME / BRYAN ADAMS
32 51 UPTOWN GIRL / BILLY JOEL
33 34 IT MUST BE LOVE / MADNESS
34 24 SHE WORKS HARD FOR THE MONEY / DONNA SUMMER
35 38 WHAT AM I GONNA DO / ROD STEWART
36 40 MODERN LOVE / DAVID BOWIE
37 42 DR. HECKYLL & MR. JIVE / MEN AT WORK
38 49 HEART AND SOUL / HUEY LEWIS & THE NEWS
39 43 CAN'T SHAKE LOOSE / AGNETHA FALTSKOG
40 45 FOOLIN' / DEF LEPPARD
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Frank Stallone - Far From Over(1983年の洋楽 Part35)

2019-10-03 23:10:12 | '83年洋楽
1983年の洋楽ヒット曲を紹介するシリーズのPart35はFrank Stalloneの"Far From Over"。
最高位は10月1日と8日の第10位。年間チャートは93位。年度途中にかかりましたが、何とか100位以内に入りました。

この曲"Far From Over"ですが、映画『Staying Alive』サウンドトラック収録曲。
『Staying Alive』といえば、もちろん1977年に全世界で大ヒットした映画『Saturday Night Fever』の主題歌、The Bee Geesの大ヒット曲です。
ということで、この映画はその『サタデイナイト・フィーバー』の続編です。
主演はもちろんJohn Travolta。監督はあのSylvester Stalloneです。
映画は1作目ほどではありませんが、それでもまずまずのヒットでありました、が、評判はいまいちでした。なのでなのか、私も見ていませんで映画が終わってしまいました。

サウンドトラックは、A面をBee Geesが担当。B面はいろんな人が担当しているのですが、そのB面の1曲目がこの曲です。
Frank Stallone、この映画の監督のSylvester Stalloneの弟ですね。
自分の映画の挿入曲を弟に歌わせるって、良いのでしょうか、気になるところではありますが、曲はテンポよくメロディアスなカッコよい曲で、私もお気に入りでした。
曲は、Frank StalloneとVince DiColaという人の共作。
Frank StalloneのTop40ヒットはこの曲のみ。残念ながら一発屋で終わってしまいました。
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