柚月裕子の『盤上の向日葵』を読んだ。上下巻あわせて660頁超の長篇ミステリー。
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埼玉県の山中で白骨死体が発見される、死体のそばには名工による値段をつければ高価な将棋の駒があった。この死体はいったい誰のものでなぜ駒あるのか?刑事がその駒について調べていくと・・・。
刑事による駒の履歴の調査と、棋界の異端児・上条桂介の人生が交互に描かれる。盤をはさんで闘う男たちを描くお話しで、将棋を知らなくてもそれなりに楽しめると思うが、知っていた方がもっと楽しめる作品。将棋が題材のミステリーってそんなにないと思うのだが、本作はなかなかに秀逸で読み応えあり。
以下ネタバレなので未読の方は読まないように。
タイトルをかけた番勝負7局のクライマックスが二歩っていうのはちと拍子抜け。しかも上条と東明の最後の闘いも二歩ですか・・・。東明の死とその遺体遺棄については釈然としないものが残るなぁ。
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