塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ベニテス率いるインテルの船出(2)

2010-09-17 22:46:06 | 日記
 インテルはGKのジュリオ・セザルの控えをフランチェスコ・トルドが務めていたのですが、彼は昨シーズン限りで現役を引退しました。

 その後釜として獲得したのが前サンプドリアのカステラッツィで、インテルの夏の補強は地味ではありますが、適材適所の補強になっていると思います。

 残念なのはスロベニア代表としてワールドカップを経験したレーネ・クリンがボローニャへ、近未来のインテルとアズーリを支えるであろうジュリオ・ドナーティとマッティア・デストロなど、期待の若手たちがそれぞれレンタル移籍を果たしたことです。

 (ドナーティはレェチェ、デストロはジェノアへ)

 選手の移籍に関してはベニテスには何の権限も与えられていないため、彼らの移籍はクラブが決定したのですが、レンタルに出された若手が元に戻る事は非常に難しい(ゴラン・パンデフは古巣インテルに戻るまで、10年の歳月を費やしました。)ため、欲を言えばレンタルに出して欲しくはないのです。

 ただ選手層の厚いインテルのベンチに座っているよりも、レンタル先で実戦を積む事が自信につながる事も事実ですし、選手としての心構えも大きく違ってくるでしょう。

 僕としてはベニテスの指導のもと、若手がどのような形で成長してゆくのか非常に楽しみなので、レンタル先で自分磨きを忘れず、来季はインテルで主力となれるように、頑張って欲しいものです。

 ちなみにドネーティとデストロは生粋のイタリア人です。

 ふたりが活躍できるようになれば
 「外国人依存のインテル」

 という風潮も幾らか和らぐかもしれません。
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ベニテス率いるインテルの船出

2010-09-17 22:34:46 | 日記
 僕は最近ラファエル・ベニテスへの意識を改めるようになりました。

 モウリーニョの後釜としてベニテスはいささか「役不足」だと思っていましたが、今ではベニテス招聘は2011シーズンのインテルにとって最大の補強だったと考えるまでになりました。

 僕が考えを改めた背景には、以下2点の理由があります。

 理由その1
 「モウリーニョの築いた礎を崩していないこと。」

 普通新任の監督は自分の個性を打ち出す為に、古巣から愛弟子を数多く引き連れてきたり、布陣を自分好みに変更する物です。

 しかしこの夏インテルには噂されたカイトもマスチェラーノも来ませんでしたし、セリエAとチャンピオンズ・リーグに出場している選手の顔触れは、昨シーズンと大差ありません。

 恐らくベニテスは
 「今のインテルに大きな補強は必要ない」

 と捉えた上で、既存の選手達に「私は皆を信頼している」という意識を伝えたかったのでしょう。

 この「信頼」が選手達の新たな目的意識に変化すると、ミステルは考えているのでしょう。

 理由その2
 「コウチーニョとビアビアニーの積極起用」

 前者はブラジル出身の18歳、後者はフランス出身の22歳という若さですが、ベニテスはふたりを戦力と見なしており、プレイの機会を与えています。

 リバプール時代はスカッド強化の為、選手を「乱獲」している感が否めませんでしたが、インテルの戦力が安定しているためでしょう、若手を起用するゆとりがあるのだと思います。

 2009年モウリーニョはふたりの若手、サントンとバロテッリを積極起用し、大きな賛辞を浴びましたが今シーズン終了後は同様の拍手がベニテスに贈られているかもしれません。
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ポルトガル代表監督について

2010-09-17 17:55:50 | 日記
 ポルトガルサッカー協会はモウリーニョの代理人、ジョルジョ・メンデスと会談を持ち、欧州選手権予選の10月の2試合(8日デンマーク戦、12日アイスランド戦)のみ指揮と執って貰えるよう、交渉しているようです。

 この2試合の後予選は来年6月まで組まれておらず、その間に後任人事に本格的に着手する予定との事。

 モウリーニョに「パートタイム」を依頼した背景には、チーム力が上向きの状態で引継ぎをさせるためで、後任にパウロ・ベント、ルイス・アラゴネスの名前が挙がっています。

 僕はアラゴネスは打診を受けても受理しないと思います。

 スペインを欧州選手権に導いたアラゴネスは今年で72歳になります。

 ポルトガル語とスペイン語に大差はありませんが、欧州各国への移動と選手の選考を含めた外圧を考えれば、アラゴネスの年齢は非常に厳しい。

 一方のパウロ・ベントは今年でまだ41歳という若さ。加えてスポルティング・リスボンで5年の指揮経験があり、その間ポルトガル・カップを2度獲得しています。

 選手時代は欧州選手権2000と韓日ワールドカップに出場し、スポルティングの宿敵ベンフィカにも在籍経験があります。

 ケイロスの後任候補に挙がる理由が、これだけでよくわかります。

 彼は今フリーですし、クラブに対して違約金と契約交渉する必要はありません。

 加えてスポルティングとベンフィカでのプレイ経験は、国内組の選手選考についてファンの批評から自分を守ることもできます。

 つまり選手をどちらかのクラブから多く選べば
 「えこひいき」

 と映るかもしれませんが、ベントならばその類の批判の類で出て来ないでしょうからね。

 僕はモウリーニョを2試合限定で起用するよりも、パウロ・ベント一本で監督人事を進めたほうが、得策な気がします。
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監督には2種類の存在がある

2010-09-17 14:44:05 | 日記
 ポルトガルの監督交代を見ていると、監督にはふたつの存在が見えてきます

 1・「指揮官としての器が備わっている人物」
 (例) ジョゼ・モウリーニョ フース・ヒディンク

 2・「指揮官よりも参謀役が似合っている人物」
 (例) カルロス・ケイロス ヨハン・ニースケンス

 ポルトガルサッカー協会は同国のアメリカワールドカップ出場に導けず、名古屋グランパスエイトやレアル・マドリードなど、クラブレベルでも無冠に終わったケイロスを、どうして再び代表監督に起用したのでしょうか?
 
 それは恐らくケイロスがアレックス・ファーガソンという史上に名を残す人物の横で経験を積み、過去と同じ過ちを起こすことはないだろう、そう踏まえて起用に踏み切ったのだと僕は推測します。

 ポルトガル代表監督時代、誰がケイロスの補佐役だったのか僕はわかりませんが、ライカールトがバルセロナの指揮官だったときのテン・カテのように、監督が温和な性格の持ち主の時は、副官が「でしゃばりすぎ」と思えるくらい、選手に厳しい事をいえたほうが上手くいくようです。

 恐らくケイロスは温和な方で選手達を叱りつけるのではなく、対話や柔軟さで選手と接してきたのだと思います。

 副官だった事はその姿勢でも良かったのでしょう。

 しかし監督としてはその良さが、選手に付け入る「隙」となってチーム内の雰囲気づくりに影響を及ぼしてしまったのだと僕は思います。

 日本では「頑固一徹」と呼ばれている岡田氏が民主党の幹事長に就任し、補佐役として枝野氏が起用されますが、彼らふたりの関係が管新政権にどのような利益をもたらすか、注意すべきですね。

 政治でもサッカーでも、組閣や監督(総理)人事は同様の問題(誰を指名するか)を抱えていますね。
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セルビアとポルトガルの監督人事

2010-09-17 11:23:12 | 日記
 1・セルビア代表の指揮官アンティチが解任され、ルーマニアのティミショアラで指揮を執っていた、ペドロビッチを後任監督に招かれる事になりました。

 2・欧州選手権予選2試合を終え1敗1分けと躓いているポルトガル代表は、ケイロスの後任にモウリーニョを据えるために、代理人にレアルを説得して欲しいと嘆願しているとの事。

 前者はスポーツナビ、後者は今日のトムソン・ロイターに掲載されていたのですが、やはり監督業とは難しいものです。

 アンティチの場合は
 「ここ数ヶ月の代表の不振」
 「ワールドカップのオーストラリア戦で、アンティチが審判を侮辱したこと」

 が解任の理由とされていますが、「セルビア」として初のワールドカップを導いたアンティチは、選手とファンから大きな支持を集めていたようですが。

 現状はわかりませんが、まだユーゴ紛争の爪痕が重くのしかかった1990年代後半から2000年代初頭は、セルビア(とモンテネグロ)になる前の旧ユーゴの代表監督になりたいと思う人間は皆無でした。

 給料もままならず同時に民族の融和も考えなくてはいけない。

 これほどの困難を伴う任務は、他にはそう存在しませんでした。

 ただ解任後の後任人事がスムーズになったことは、セルビアの国内情勢とサッカーの環境が、以前と比べた際に向上しているのかもしれません。

 一方のポルトガルですが、モウリーニョをレアルから
 
 「莫大な違約金を払って彼の契約を解除するのか」
 
 それとも
 「レアルとの掛け持ちでも構わないのか?」

 どちらなんでしょう?

 恐らく資金面を考えたなら後者になるはずですが、レアルがパートタイムとはいえモウリーニョの離脱を認めるとは思えません。

 恐らくポルトガルの代表監督選びは、振り出しに戻るでしょうね。
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