塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ナンバープラス「オシムレッスン」(2)

2010-09-28 20:20:24 | 日記
 オシムの言葉がこれほど深い意味を持つ背景には、彼のふるさとサラエボが当時から政局が不安定だったことと無関係ではないと思います。(皮肉であり残念なことでもあります。)

 また現役時代を過ごしたフランス、監督として赴任したオーストリアと日本、旧ユーゴ代表の指揮官として様々な民族をルーツに持つ代表選手達。

 こうした自分とは異なる環境で育った選手達と訪れた土地での経験が、オシムの思考に深く関与しているのでしょう。事実彼は病に倒れ、志半ばで日本代表監督の座を降りる形になったことを、非常に悔やんでいるそうです。

 2009年度のチャンピオンズリーグ優勝決定後のインタビューでグアルディオラが

 「今日の優勝をマルディーニに捧げたい」
 
 と発言して大きな話題を集めましたが、時に代表、クラブ問わず監督という存在は、一国の大統領のように演説でファンや選手達を奮い立たせなくてはいけません。

 日本も1992年のダイナスティカップの韓国戦の前、ハンス・オフトが韓国の選手達の書かれた紙を破り捨て、選手を鼓舞させたことがありましたが、昨今の代表とJ1にはこのような選手のメンタルを重んじる監督が少なかったのかもしれません。

 だからこそ多難な歩みをし続けながらも、自暴自棄にならなかったオシムの言葉を皆が聞きたかったのかもしれませんし、ピクシーやペドロビッチのようなオシムの愛弟子たちが、今日本で躍動しているのも、彼らが選手のメンタルを常に気にかけているからではないでしょうか。

 今日はこれから「オシム・レッスン」を読み進めていこうと考えています。

 僕は文庫、新書を読み返す習慣はあるのですが、単行本やムックを読み返すことは殆どありません。

 しかしこのムックは、機会があることに読み返すことになるような気がします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナンバープラス「オシムレッスン」

2010-09-28 20:05:36 | 日記
 文芸春秋から発行された

 「ナンバープラス・オシムレッスン」(880円)を買い求め、今熱心に読んでいます。

 基本は2008年から今年ナンバーの本誌に掲載されていたインタビューで構築され、そこにインタビュアーを務めた杉山茂樹、田村修一両氏の感想や、最新ロングインタビューである

 「君たちが進むべき道」
 が冒頭を飾っています。

 およそ160ページある中の5分の1程度しか読んでいませんが、本誌で全てのインタビューを読んだ方も、改めて手をとって見ることをお薦めします。

 間を置かず単行本として読むと、よりオシムの思考が鮮明に目の前に現れますし、彼の発する言葉の数々がより深い意味を持ってきます。

 僕は今36ページまで読み終えてこのブログを書いていますが、17ページにオシムの言葉

 「それに移籍は日本に何ももたらしてはいない。
  中田英寿はヨーロッパで一定の活躍をしたが、成果をJリーグに持ち帰ることはなかった。」

 と昨今の日本人選手の欧州移籍に関して、釘を刺す発言をしています。

 僕らは香川の活躍、長谷部と矢野のドイツでの初対戦など、無責任に喜んでしまいがちですが、オシムが伝えているように一方でJ1の空洞化に関しても、知恵を絞って行く必要があります。

 オシムに関する単行本の中で、どのタイトルだったでしょうか覚えていませんが「帯」の文面に

 「日本代表監督の、何と美しいことか。」
 と書いてあった本を見た記億があります。(文もうろ覚えですがこのような内容だったと記憶しています。)

 歴代の代表監督でここまで日本代表の指揮を執ることに魅力を感じた人物はいなかったと思います。

 このオシムレッスンは、今の僕たちにサッカーに隠された心理や情熱を学ぶのに、最適な書籍と言えるでしょう。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ダークホースの存在

2010-09-28 18:09:05 | 日記
 長友のチェゼーナがホームでナポリに破れ、その勢いに陰りが見えてきましたが、スペインではエルクルスが完全に

 「台風の目」 
 となっています。

 先日のセビージャ戦でもダヴィド・トレゼゲが2ゴールと結果を残し、バルセロナやマドリー以上に注目を集めるようになっています。

 結果セビージャの指揮官アントニオ・アルバレスはその座を追われ、トレゼゲは近いうちにフランス代表に再召集される可能性もあるでしょう。
 
 ウマのあわないレイモン・ドメネクが去った上、ニコラス・アネルカの長期出場停止とティエリ・アンリの代表引退が、トレゼゲの再召集に追い風になるでしょうし、カリム・ベンゼマとアンドレ・ジニャクにとっても、トレゼゲの存在は良い手本になるでしょう。

 スペインで現在首位にたっているのバレンシアです。

 ふたりのダビド、ビジャとシルバそしてジキッチを放出したことで、深刻な財政難でも彼らの異積金で一息つけたのかもしれません。

 またヘタフェから移籍したロベルト・ソルダードが、早くもクラブに馴染んでいるようですから、上位争いは2強だけでなくこのバレンシアとエルクルスも関わってくるでしょう。

 J1がグランパスエイトとセレッソの躍進でいささか新鮮味を増したように、ダークホースが暴れると俄然そのリーグは盛り上がりますね。

 僕はインテルのファンですから1年でも早く星の数が「2」になって欲しいですが、今のインテル1強の時代が数年先まで続くとは思っていません。

 ミランの存在は非常に不気味であり、彼らが2011シーズンのイタリア王者に輝いてもおかしくないと思っています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古巣、かつての同僚との再会

2010-09-28 17:53:26 | 日記
 僕は今のスーパーで働くまでに、料理屋と本屋で働いていた事があります。

 でも僕と同様にそれらを離れて別の道を歩んでいる人間もいるわけです。

 そうした昔の同僚や同級生と偶然出くわしても、僕自身声をかけることが憚れるので、僕から声をかけることは多くありません。

 僕自身幾つか仕事を変えていることが恥ずかしくもあり、同時に他人のプライベートを覗き込むような真似はしてはいけないと思うからです。声をかければ「今」の状況にどうしても話が及びますから。

 ですので移籍が日常茶飯事のサッカー選手たちは、かつての同僚や古巣と対戦する時、どんなことを思い描いているのだろうと、考える事があります。

 ミランに移籍したイブラヒモビッチが
 「インテルの黄金期はオレが入団した時から始まったんだ
  彼らに感謝される覚えはあっても、罵声を浴びる覚えは無い!!」

 と古巣インテルファンからの野次に、真正面から反論したのは最もですし、熱烈なインテルファンからすれば、イブラヒモビッチ、そしてロナウドがとった行動は

 「恥さらし」
 以外の何物でもないわけです。

 昨シーズンのチャンピオンズ・リーグでアンリがアーセナル、ベッカムがユナイテッドと移籍後初めて対戦しましたが、「敵」の人間としてアウェ-側のドレッシングルームを使う事に違和感があったでしょうし、ふたりのように在籍当時の活躍をファンが拍手で認める例は、世界的に希少といえますからね。

 ひとつのクラブで現役を終えることが困難な今、僕のような恥ずかしがりやはサッカーの世界で生きていけないでしょう。

 どんな時でも胸を張って堂々と歩んでいく。

 その姿勢が逆に古巣のファン、今のクラブのファンの両方から慕われることに繋がるかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

所詮サッカーという考え

2010-09-28 13:03:04 | 日記
 僕は時々こう思うんです。

 「所詮はサッカーじゃないか。」

 こう思うと気が楽になって敗戦の痛手が和らぎ、選手獲得に無謀とも言えるお金を費やすことが無くなる気がします。

 先日
 「サマースーツを買う予定です。」

 とブログ内でお話しましたが、実際購入して直しも終えています。

 ちなみにお値段も1万円以下と申し分無しです。

 でもこのサマースーツ、色が黒にペンシルストライプという夏向きの色彩ではなかったんです。

 「形も機能も申し分ないが、色だけがどうも。」

 悩みましたが
 「所詮服だから」

 と僕は考えているので、クレジットカードを使わずその場で支払いを済ませました。

 サッカー関係者、即ち僕たちも
 「所詮サッカーはサッカーじゃないか。」

 とどこか胸のうちで呟くと、心に寛容さが生まれます。これは非常に大きなことだと思います。

 リバプールやユナイテッドは借金と利子の返済がままならず、チェルシーも選手の乱獲から抜け出そうとしています。

 インテルもフリーの選手や若手の抜擢を重要視しはじめ、バルセロナのように育成に優れたクラブは、今世界中の羨望の的です。
 
 サッカー界がどこか歪んでいるのは、バイエルンのように健全経営を行っているクラブは賞賛されて当然なのに

 「ケチくさい、だからスタープレーヤーがいないんだ。」
 と揶揄されることがある事です。つまりファンも経営者も、クラブは借金をしていて当然とどこか思っている。ですからこの考えがまかりとおる限り、破産するクラブはこれからも増えてゆくでしょう。

 所詮サッカーでいいじゃないですか。

 自分のクラブが破産して塵となるよりも、スターがいなくてもそこに行けばクラブがある。

 そんな日常の方が楽しいですよね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする