世界最高峰のふたり、メッシとロナウド

　今世界を

　「２分」

　する選手となったリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドですが、彼らも
きっと日々を漠然と過ごさなかったからこそ、今があるのだと思います。

　メッシが今の地位につくまでには「病気」の克服という重いテーマがありましたし、
アルゼンチン代表で思うような結果がでない

　「ジレンマ」

　から、愛する祖国のファンから酷評されることもしばしばでした。

　しかし自身の道を塞いだ障害を、彼は的確に取り除き自身の成長の糧にしてきました。

　メッシは体格に優れているわけではありませんが、その敏捷性と視野の確保、そして
駆け引きの能力で相手守備陣を常に混乱させます。

　その一方でグアルディオラはメッシがボックス・エリアの向けて切れ込むよりも、外に
開く形をとるよう彼にアドバイスを贈ったと言います。

　自分の存在を認め、更なる成長の言葉を掛けてくれる指揮官に恵まれた事も、メッシの
財産と言えるでしょう。

　一方のロナウドですが、彼がマンチェスターにやってきた２００３－０４シーズンの写真
をみると、

　「あどけなさ」

　を感じさせます。

　それが今はあの風格（言い換えればふてぶてしさ）を身につけたのは、ユナイテッド伝統
の背番号
　
　「７」

　をつけるにふさわしい選手になるべく彼が練習に励み、そしてプレミアと欧州で頂点に
立てるだけの


　「競争力」

　を持ったクラブで毎日「自問自答」して、足りない点を補っていったからでしょう。

　レアルからシティへの移籍話が再び再燃している模様ですが、シーズン４０ゴールを約束
できる選手の移籍は考えられませんし、何よりスペインでリーグ優勝を経験しないまま、彼
が新天地を目指すとも思いません。

　世界最高峰のふたりは、やはり日々時間を大切にしたからこそ、今があるのだと思います。

日々を漠然と過ごさないだけで

　１０年近く前の自分の写真を見ると、自分でも

　「青二才」

　だな。と感じます。率直に言って不恰好で、どう贔屓目に見ても他人から信頼を得られ
る表情をしていません。

　では１０年後の今はどうかと言いますと、以前よりは確実に

　「マシ」

　になったと思います。

　それは掛けている眼鏡のデザインや髪型の問題もあるでしょうが、僕自身が日々の読書
や新聞の閲覧を欠かさなかった事、悩み、苦しみながら、自分で自分なりの回答を見出そ
うと考えた事が、

　「表情に磨き」

　をかけたのかもしれません。

　サッカーの世界でも

　「日々漠然と過ごした選手」
　「日々を試行錯誤しながら、懸命に頑張った選手」

　では、後に大きな違いが現れると思います。

　例えば長谷部誠は昨シーズンの残留に対する安堵感と、降格圏内を彷徨った際の心苦し
さを率直に語っています。

　恐らく彼はシーズン中から、降格圏内を彷徨う理由の分析をして、今は

　「どうしたらこの苦境を乗り越えられるのか」
　「最終節のように、皆が同じ方向を向いてサッカーをするには、どんな要素が必要な
　のか？」

　ということを、胸のうちできっと考え始めていると思います。

　「ああ、残留できてよかった。」

　では、やはり選手としての歩みは止まってしまうでしょうし、それは他の選手にも当て
はまることだと思います。

　長谷部が率直に自分の体験を語る事はプロだけでなく、アマチュアや学生にも大きな
効果をもたらす気がします。

ギグスの不倫問題、リーボックの選択はいかに

　もし僕が

　「リーボック」

　の経営責任者ならば、ユナイテッドのライアン・ギグスとの契約は続行する決断を
サッカー部門の責任者に伝えると思います。

　と言いますのも、ミス。ウエールズに続き、弟の奥さんとの不倫が露になったギグズ
の元からは、複数の協賛スポンサーが撤退しようとしているそうなんです。

　でもリーボックは９０年代からずっとギグスと契約を結んできましたし、確かに彼は

　「道徳的価値観」

　から顧みれば問題行動を起こしましたが、彼が来季も現役生活を続けるならば、変わら
ない姿勢で彼に接するべきだと思います。

　僕はギグスの

　「不倫」

　を肯定しません。

　ただ彼が自身の過ちをクラブ、そしてファンと弟に誠心誠意謝罪したならば、僕はスポ
ンサーがそのまま彼との契約を続行しても、意味があると考えているだけです。

　９０年代のリーボックはギグスの他にベルカンプ、バティステュータ、そして岡野雅行が
愛用し、近年ではティエリ・アンリとシェフチェンコがリーボックの一員となりました。

　でもリーボックの契約選手はサッカー界ではほんの

　「一握り」

　ですし、「身から出た錆」とはいえ、ギグスを契約選手から失うのは大きな痛手だと感じ
ます。

　確かに人格者で知られたギグスの愚かな行為は、多くの人々を驚かせ、苛立たせたことに
間違いはありませんが、リーボックとしては今、ギグスとの契約を破棄するか、続行するの
か、難しい選択を迫られています。

南長野運動公園の良さ

　試合は０－２の完封負けでしたが、僕はパルセイロの試合内容はそれほど悪くなかった
と思っています。

　ただボックス・エリアまではボールを運べるのですが、そこからの展開が今ひとつという
感じました。

　メイン・スタンドからは後半になると、盛んに
　
　「シュート！シュート！」

　という声が聞こえましたし、ゴール裏からも

　「落ち着け！」

　という声が飛んでいました。

　南長野運動公園は収容人数には限りがありますが、陸上トラックが無い為、メインスタンド
の奥に座っても、選手達の声が簡単に聞き取れます。

　また試合終了後は子供達が手すりの前に一列に並び、ペンやノートを準備して選手達から

　「サイン」

　を貰おうと待ち構えています。

　スタジアムが選手と子供達の交流の場になっていることが嬉しいですし、仮にスタジアム
を新しく建設するならば、この点を考慮しないければいけません。
　
　最近パルセイロは試合終了後、子供達との交流をピッチ上で行っているので、サインだけ
でなく選手とボールを蹴る、会話することを楽しみに来場する親御さんは多いと思います。

　今日の長野、千曲市は曇り空で雨も心配されましたが、降る事はありませんでした。

　むしり強い陽射しの中で観戦するよりも、今日のようにいささか涼しいくらいの方が、
観戦には優しい天気と言えましたね。

　念のためウインドブレイカーを持って行きましたが

　「無用の長物」

　で終わって安心しました。

　帰りのシャトルバスは、横河武蔵野ＦＣのファンと

　「呉越同舟」

　になりましたが、彼らが篠ノ井地区に良い印象を持ってもらえたなら、これ幸いです。

人生初のＪＦＬ観戦（２）

　篠ノ井駅東口からシャトルに揺られ、南長野運動公園に到着すると

　「ボトル・キャップ回収」

　ののぼりが見えたので、

　「ああ、持ってくれば良かったな。」

　と思いました。

　僕のスーパーでも随時キャップの回収は行っていまして僕も協力していますが、家を
出る際にはこの点が頭にありませんでした。

　また昨年と比べて、飲食の屋台が格段に多くなっていることにも驚きましたね。

　スタジアムの前には

　「テレビ信州」

　のワゴンも停車していましたし、やはりＪＦＬ昇格によってメディアだけでなく、屋台の
出店を含む協賛企業の方も、

　「パルセイロへ声援を贈ろう」

　という気持ちが強くなったのでしょうね。

　試合そのものは横河武蔵野ＦＣに０－２の完封負けと正直がっかりしましたが、試合中の
応援は以前に増して

　「キレ」

　が感じられました。

　それは「インチャーダ・ナガノ」というサポーター集団の皆さんが、ゴール裏への横断幕
の設置や、今挙げたボトル・キャップの回収というボランティア活動を、積極的に推進して
下さっているからです。

　僕は以前から試合を観ていますから、口ずさめる応援歌やコールもありますが、慣れてい
ない方は、インチャーダ・ナガノの皆さんの音頭が、とても頼もしく感じられたに違いあり
ません。

　僕がパルセイロ、旧名長野エルザの試合を初観戦してからおよそ５年近く経ちますが、以前
の温厚な空気、言い換えれば

　「牧歌的」

　に感じれらた空気が、今はファン、選手もより結果と内容にこだわるようになってきました。

　それだけ観客の試合を観る「目」が肥えてきたこともあるでしょうし、選手がより高い次元
を目指すようになったことも影響しているはずです。