塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

中村俊輔の歩みを思う

2013-03-31 01:08:43 | 日記
 F・マリノスファンだけでなく、多くの関係者が中村俊輔を注視するのは、彼が称賛と批判を全身で受け止めてきた事
だけでなく、前回お話した「ズレ」とも戦ってきた為でしょうか。

 このズレにはふたつ、ポジションとワールドカップの2種類存在します。

 彼がシドニー五輪、アジアカップ2000の頃、トルシエと与えられたポジションの狭間で悩んでいたことは有名です。

 中村としては自分が最高の場所と思うトップ下で勝負したいが、その位置には中田英寿が存在する為、どうしてもウイ
ング・バックで起用されてしまいます。

 つまり守備に忙殺される時間が多く、前に出ることがかなわなくなり、戦術を護っていないと批判されていまうのです。

 このころの中村の表情はナンバーに掲載された佐藤俊氏の記事でわかるのですが、その表情もまだまだあどけない物が
残っています。

 そして彼にとって皮肉なのはワールドカップでしたね。

 2002年の落選時には、周囲の方が本人よりもヒステリーを起こす始末で、逆に彼の実力が明らかになった事件でも
ありました。

 そして2006年、2010年は体調不良と戦術の不一致により、背番号10はその輝きを見せることはありませんで
した。

 もしワールドカップが2007年に行われていれば、彼にとっても最適な大会になっていたかもしれません。

 この年の中村はSPLでMVPに輝く活躍を見せ、チャンピオンズ・リーグでもセルティック・ファンを狂喜乱舞させ
ます。

 あの時のコンディションと凄みが2010年に備わっていれば。

 でも時代のめぐりあわせは万人に平等では無いのです。

 しかしどんな時でもサッカーと真摯に向き合う彼の姿に、励まされやる気を取り戻したファンは多いでしょうし、彼が
トリコロールの顔であることは間違いありません。
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F・マリノス、4連勝で勝ち点は12

2013-03-31 00:58:09 | 日記
 FC東京を2-1で下し、横浜F・マリノスは4連勝で勝ち点12を得て首位です。

 オフシーズンの主力放出で戦力低下が叫ばれましたが、この結果には樋口監督と中村俊輔も大満足でしょうし、評論家筋
から

 「ロートル」

 と揶揄されたマルキーニョスも会心の笑みを浮かべているはずです。

 中村俊輔の実力を認めないファンはいません。

 しかし、彼が時代と若干「ズレ」た選手生活を過ごしてきたことも、又事実です。

 2000年のJリーグMVPに輝き、ファーストステージ王者に導いた中村ですが、チャンピオンジップでは王者の血が
流れているアントラーズに初戦0-0、2戦目を0-3の完封負けにより年間王者を失います。

 F・マリノスはその後、FWの久保、MFの奥を補強し、指揮官に岡田武史を招聘しますと、2003年から04年に向
けてプロ化してから最高の時期を過ごします。

 しかし既にレッジーナに移籍していた中村は、この歓喜を味わうことはありませんでした。

 中村が2010年エスパニョールとの契約を終え、この古巣との契約を発表すると、当然ファンは彼の復帰をもろ手で喜
ましたが、クラブは優勝とは程遠い形でした。

 特に嘉悦社長が就任し、指揮官には

 「伝家の宝刀」

 とも言える、木村和司を就任させますが、政権は2010年からの2年で終え、現在の樋口監督にその座を譲ります。

 この間テクニカル・スポンサーなナイキとアディダスの間で移り変わったことも、どこか基盤が安定しない印象を増やし
てしまいました。

 先行逃げ切りに形はなかなか難しいものですが、レッズやレイソルはチャンピオンズ・リーグがあり、ベガルタとサン
フレッチェも怪我人に苦しんでいます。

 案外マリノスは今季の鍵を握る可能性が高いですね。
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