蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

縄文時代へ・・・

2012年04月10日 14時40分48秒 | 日記
なんかねぇ…
調べ出すと、なぜか縄文時代に遡ることになるんだよねぇ~

作品を考え出すと、再度日本人のアイディンティティや
人類の歴史を洗い直す作業を始めることになる。

これまでも毎回繰り返し行っている作業だが
記憶は薄れるし、新たな発見もあったりで
つまづき転びつつも、楽しみながら調査しているところ。

昨夜、息抜きにネット検索していたら
様々な価値観を持つ作家の卵さんたちの掲示板に遭遇。

  テーマは必要だ
  テーマはいらないけどメッセージは必要だ
  テーマもメッセージも必要ない
  面白ければそれでいい
  テーマなんて大それたものはなくても
  伝えたいことはあるはずだ

「必要ない」という人は、もしかしたら
テーマとかメッセージに対するアレルギーがあるのかもね。
学校教育の弊害か…
だって、国語の授業で必ずやらされたでしょ?
「この物語のテーマは?」とか、
お勉強の肩苦しいイメージに囚われてるのかも。
演劇の場合は、昔の新劇の影響もありそうだけど…

テーマは所詮テーマでしかなく
例えばテーマをきっかけに本を書きだしても
書いていたら、いつの間にかキャラクターが喋り出し
当初の想定とは違うテーマにいきつく可能性もある。

執筆者は、書きたい欲求にかられて書くわけで
その欲求がどこから来るのか掘り下げれば
なぜそれを表出したいのか、あぶり出せるのではないかなぁ。

欲求の出所に、メッセージ(伝えたいこと)は
潜んでいるんじゃないかと。

例えば取材を受けたり、宣伝するためには
テーマやメッセージがあったほうが
受け取り手は理解しやすい。

例えば記者さんに、あらすじだけ伝えると

  で?何を伝えたいのですか?

ということもあり得る。

報道側は、短くてわかりやすい言葉を求めます。

テーマとか、メッセージを押しつけらることに
苦痛を感じる人も多いでしょうから
活字でどのように伝えるか、というのが
発想力やテクニックになるんでしょうね。

  面白ければそれでいい

というのは、どの視点からの面白さなのか。

自分なのか、読者なのか

編集者は、作家と読者のパイプ役で
一番最初の読者でもある。

なので、編集者って凄く重要だと思うんだよね。
ただ、作家の伝えたいことを理解できない
あるいは理解しようとしない編集者だと最悪ですが。。

表出欲求の裏側には、必ず何らかの理由が存在し
それがメッセージにつながる…

と、私は思います。

因みに、私は作品を手がける段階で
普遍的なテーマの中から一つを選びますが
書き進めるうちに、あるいは創作過程で
メッセージと言える言葉が出現して来ることが多いです。

昨年の「KAGUYA」は最終的に

  命の浄化

を表出したお芝居だったんですが
この言葉が主張し始めたのは
稽古開始から二カ月後…くらいだったかな。

それまでも、テーマを聞かれた時に
言葉としては使っていたと思うんですよ。
けど、それだけじゃなくて
親子愛とか別の言葉も同居していた。

けど、最終的に

  ああ…私は、これを書きたかったんだ…

本当に腑に落ちたのが、本番一か月前くらい。

まだまだ未熟だなぁと思った瞬間でした。
もっと早く明確になっていれば
もっとその部分をクローズアップできたはずなので。。

これが昨年の一番の反省点。

初期段階での更なる掘り下げが必要だと思っています。