蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

人間塾 in まちとしょテラソ

2012年04月30日 23時53分42秒 | 日記
昨日は、午後から夢幻応援者のTさんと小布施へ。
夕方、まちとしょテラソで開催される
中西進さんの講演会に出席するのが目的だった。

GWということもあり、街中は人出が多い。

まずは、Tさんご推薦の美味しいアップルパイのお店「ベルジュ」へ。
パイのサクサク感を見て、私も思わず買っちゃった。
アップルパイは2種類、他にマロンパイや栗サブレ
くるみゆべしなどもあり、贈り物に喜ばれそう♪

講演開始まで、まだ時間があったので
小布施駅舎にある喫茶店でコーヒーを飲む。

小布施のメインストリートはにぎわっているのに
駅前は殺風景で、開いているお店も少ない。
観光客が多い小布施の駅前なんだもの
活気が欲しいよねぇ…

私は、まちとしょテラソ初見参。
以前から一度行ってみたいと思っていた。
建物は円形でとんがり屋根(?)がキュート。
館内は開放的で明るい雰囲気。
トイレも円柱で面白い形だった。

蔵書数的には、長野市立図書館のほうが多いように思ったが
垢ぬけていて居心地の良い空間だし
パソコンの台数も多く、調べ物や勉強には最適。

16:30から中西氏の講演会が始まった。

中西氏は、とても品のある方で、優しい口調ではあるが
深い考察から発露する言葉は、強い説得力があった。

「万葉学研究の第一人者中西進さん講演会」という触れ込みだったので
万葉集を紐解きながらの講演かと思っていたけど
万葉集自体に触れることはなく
人間の進歩過程の考察を中心に
現代の状況と未来についての話から
今の私たちは何を獲得する時期なのかなど
まさに「人間塾」と言える内容だった。

昔と違って今は…
と言う言葉をよく耳にするけれど
変わったのではなく、全ては
これまでの積み重ねの流れの中で起きている出来事
つまり重層的歴史の中で私たちは生きているのだと。

日本の歴史を700年ごとの三期に分け
有史(5世紀)から12世紀までが第一期国造り期
12世紀(鎌倉)から明治維新(19世紀末)までが第二期国造り期
明治維新から26世紀までが第三期国造り期

現代は、第三期国造り期であるという。

重層的に歴史を積み重ねているという意味で
中西氏は「積み荷」という言葉を使われていた。

これまで日本人が獲得して来たのは

  第一の積み荷の時代 芸術 美 情緒の文化の形成
  第二の積み荷の時代 学術 真 知性の文化の形成
    伊能忠敬(地図)や花岡青洲(外科医)の登場

そして現代
  第三の積み荷の時代 「意志」の文化の形成

三期にわけた各期前半350年は混迷の時代にあたり
それを経て完成形となっていく。
現在は、第三期の150年目なので、まさに混迷期にあたる。
あと550年間かけて、意志の文化が形成されていくという。

意志の文化とは、善を求める道徳により培われる。
道徳とは、多数の営み
個人主義でなく、公共心が必要であると。

意志を強くしていく必要性か…
私もそれを強く感じている。

宇宙の真理を感じながら、善を積み、徳を積み
諦めず精進しながら、意志力向上をしていく…

悠久の歴史を紐解きながら壮大なイメージの中で
今、必要と思われることを再認識できる有意義な時間だった。

この講演をご紹介下さったH館長さんに
心から感謝申し上げます。