自宅近くを流れる川の、きれいに整備された沿道は
格好のウオーキングコースだ。
秋から初春にかけ鳥たちが憩い、さらに4、5月の陽春の日には
亀がずらり並んで甲羅干しをしている。
もちろん釣り人も糸を垂れる。
そんなのどかな中を歩くのは、何とも気持ちが良い。
そのようなある日、30㍍ほど先の向こう岸に目をやると
竿をやや長くした網(虫用か魚用かよくわからないが)
それで何かをすくい上げている男の人がいた。
「きっと魚だろう」そう思った時
ペットボトルを詰め込み、はち切れそうになっている
ビニール袋をハンドルあたりにくくりつけた自転車が
すぐ側に立ててあるのに気付いた。
しばらく立ち止まって見ていると
すくっていたのは川面に漂っているペットボトルだった。
川をきれいにしようというボランティアなのか。
それとも、そうやってすくい上げたものを回収業者へ持ち込み
わずかなお金に換えようというのか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/b4/5c9924c13999f9e0b3b36538122a8dda.jpg)
それにしても、なぜこうもジュースやお茶、あるいは飲料水用などの
ペットボトルを無造作と思えるほど川に投げ捨てるのであろうか。
ペットボトルだけではない。
スーパーのレジ袋や総菜類のプラスチック容器なども川辺の道に放置され
挙げ句、風に吹かれて川に落ち漂っている。
これらはいずれ海へ運ばれていくか、あるいは
そのまま川底に沈み、泥土の中に埋もれ込んでいく。
プラスチックの原料は石油であり、自然界では容易に分解されない。
それが地球環境にさまざまな悪影響を及ぼしているのは
すでに言い尽くされた話である。
プラスチックごみ問題をどう解決するか。
これが全世界の課題となっているはずなのに、川面に浮いた
ペットボトルがその悲しい現実を見せつける。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/22/f0254510530abd942f9653ba45d62255.jpg)
もう随分前のように思えるが、昨年日本で開催されたラグビーワールドカップには
各国の記者が訪日し大会そのものを報道するだけでなく
街中で拾った日本の情景をレポートし、世界へ発信した。
英国の公共放送BBCの「我々が日本のラグビーW杯を愛する理由」
との特集記事も話題となった一つだ。その中で、こんなふうに言っている。
「他に誰もいず、どちらからも車は来ていないのに
小さな交差点でも信号が青に変わるのを待っている」
「駅のホームに描かれた線に沿ってきちんと並んで乗車を待ち
誰も割り込まないし、列を乱さない」
そんな光景に驚き、「日本人はルールをきちんと守るし
そうすることで日本での生活は心地よいものになる」
などと大変な持ち上げようだった。
開催国ゆえの多少のリップサービスもあったろうが
これほど言われると面映ゆい限りだ。 ![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/f3/bb06c619f1fbb972c3228f7f985b113b.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/f3/bb06c619f1fbb972c3228f7f985b113b.jpg)
また、また新型コロナウィルスの話になる。
これ以上の感染拡大を防ぐにはどうすればよいのか。
「都市封鎖」になりかねない、そんな瀬戸際にあるというのに
危機感が薄い人もいる。また、政府のやり方に
不平・不満を言いたくなることも確かにある。
だが、コロナ退治には国民全員が心を一つにすること
それが、なにより大事なのではないか。ここでも我慢が求められる。
世界の人たちは、日本はそんな国・国民だと思っている。