【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

懐かしの本/『ゴースト・ハンター』

2009-04-13 18:49:10 | Weblog
 上京して楽しみの一つは、でかい本屋に行くことです。先日は久しぶりにハヤカワ文庫のコーナーに立ってみました。おお、たくさん並んでいる、と棚から視線を落とすと、平積みのところに……おおお『1984年』『時計じかけのオレンジ』『火星人年代記』『虎よ、虎よ!』……なんでこんなに懐かしいものが続々復刊されているんですか……って、文句を言っているのではありません。私に知らせてくれなかったことには盛大に文句を言いたい気分ではありますが。
 旅先で荷物が重たくなるのは避けたいので「ぜーんぶ買いたい」気持ちをセーブして3冊買うだけで我慢しました。いつか本屋で好きなだけ買える身分になりたいものです。

【ただいま読書中】
ゴースト・ハンター』アイヴァン・ジョーンズ 著、 せな あいこ 訳、 評論社、2004年、1100円(税別)

 ロディは真夜中に自分の部屋に幽霊がいるのを発見します。ロディは幽霊を見ることができる特別な目を持っていたのです。幽霊はウィリアムというヴィクトリア朝の靴磨きの少年です。しかし彼は、ゴースト・ハンターに追われる身でした。ロディは姉のテッサとともに、ウィリアムを守ろうとしますが、ウィリアムはロディについて学校に行っては先生に悪戯をしたり、ゴースト・ハンターを恐れている割には茶目っ気たっぷりです。
 そのころ、ロディたちがよく通っていたお菓子屋さんのオーナーが変わりました。鼻が大きくてとっても感じが悪い人に。新任の鼻が大きな学校の用務員も子供が大嫌いな様子でロディたちに冷たく当たります。
 そしてついに、ゴースト・ハンターが、深夜にロディたちの家に不法侵入をしようとします。彼らは幽霊を見ることはできませんが、そのにおいをかぎつける特別な鼻を持っています。さて、ゴースト・ハンターは一体誰なのか。ロディたちはウィリアムをハンターの手から守ることができるのか。

 「ゴースト・バスターズ」を裏返した発想が楽しめます。「ゴースト」というだけで退治されなければならないと言われたら、それは納得がいかない存在もあるでしょうね。