【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

またまたパトカー

2011-03-17 18:38:54 | Weblog

 自動車専用道路を走っていたら、路肩に止まっていたパトカーが数台前に突然割り込んできました。そしてえらいのんびり走ります。時速40kmくらい。右側車線に出て抜こうかと思いましたが、右側にもけっこう車が走っているので、のんびりついていくことにしました。次の一般道への分岐で左へ逸れていったので見ると、なんとその前に自転車が。本格的なロードレーサーの恰好をしていましたから、トレーニングでもしていたのでしょうか。しかし、自動車専用道路ですよ。バイクでさえ原付はおろか小型二輪も走行禁止の道です。そこを自転車で走っていて、パトカーに発見されて“護送”された、ということなのでしょう。
 あら、すると時速40は「遅い」のではなくて「速かった」のね。

【ただいま読書中】『失われた人びとの街 ──ノーチラス号の冒険(9)』ウォルフガンク・ホールバイン 著、 平井吉夫 訳、 創元社、2008年、1000円(税別)

 海底の異世界「レムラ」。マイクはそこで奴隷として働いていました。記憶を失わされ、自分は生まれついての奴隷だと信じて。しかしそこに、片目の黒猫が登場しマイクの心に呼びかけます。さらに、はるかに階級が上の戦士サルンがやって来て、マイクについてくるように命令します。マイクの記憶が蘇ること、それがサルン(と多くの人)にとって重要なことなのです。
 レムラはもともとアトランティスで国王に抵抗していた人びとの流刑地として作られました。しかし現在では、その中でも圧政を敷くものとそれに抵抗する者との間での戦いが行なわれているのです。そしてそこに挿入された“異物”が、ノーチラス号でした。そしてマイクたち乗組員は、奪われたノーチラス号を奪還するための“鍵”なのです。
 レムラは滅びの時を迎えていました。本来は1000年保てばよいと作られた施設だったのに、すでに1万年使用されているのです。海底ドームには自己修復機能がありますが、それはすでに限界ぎりぎりでした。マイクは住民の避難を考えますが、数が多すぎてノーチラス号では運びきれません。やがて、体制側と反体制側、そして“監視者”の三つ巴の戦いが始まります。マイクたちはその中で、“最善の解答”を求めて苦闘します。自分(たち)だけが助かればいい、ではなくて。
 いつも思うことですが、優れた子供向けの本は、子供に対して重すぎる課題を与えます。大人向けの本でもそこまですごいものを解決しろと与えないぞ、と言いたくなるくらい。だからこそ最後のカタルシスが爽快なのですが。