The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

グラン・クリュの実力

2007-07-27 21:29:33 | ワイン
モレ・サン・ドニに存在する、いかにも対称的な二つのグラン・クリュがあります。
それは『クロ・ド・タール』と『クロ・デ・ランブレー』!

この2002年物が先日の「ZOOの会」に並びました。

どこが対称的なのか?
まずはドメーヌの成り立ちが違います。
歴史的にも、いわゆる『テット・ド・キュベ(特級)』として1855年のコート・ドールの格付けに選ばれた「クロ・ド・タール」!
同時に選ばれたのが、ジュブレイ村のシャンベルタン、シャンボール村のミュジニー、フラジェ村のグラン・エシェゾー、ヴォーヌ村のロマネ・コンティ、ラ・ターシェ、リッシュブール、ラ・ロマネなんだから驚きです!
なんとモレ村の代表はクロ・ド・ラ・ロッシュではなかったわけです!
この評価を見るに付け、土地のポテンシャルの卓越ぶりが想像できるわけであります。

一方1981年に昇格された二番目に新しいグラン・クリュが『クロ・デ・ランブレー』!どうもこちらは過去の評価、世評があまりかんばしくありません!

もちろん『クロ・ド・タール』もシルヴァン・ピティオが指揮を取る以前は、品質に難ありの評価でありました。

さてこの2本のグラン・クリュ、素性や今の味わいは違っても、
02’両者ともに美味しく頂きました。

まずは『クロ・ド・タール』!
濃密なヴァイオレットの色合いで、
あまやかなトップにはバラの香気が見え隠れします!
ブラッキーでジャミーなアロマには、
たっぷりのミネラルとドライトマトのニュアンスが・・・
緻密で流麗な味わいは正しくグラン・クリュの実力です!
良質なブルピノには、絶対あって欲しいフィネスと品格が存在します。
強いコンセントレーションと甘苦のフィニッシュが五年待ちを示唆しているでしょう!

一方今飲むのなら、『クロ・デ・ランブレイ』でしょう!
色合いが僅かに薄く、グラスの外観はまるでオーガニックでしょうか?
ミネラリーなトップに、甘いプラムのジャムの香気!
微かなプロヴァンスのハーブと涼やかなミントが心地よし!
アジアンでエキゾティックなニュアンスが不思議な複雑味を演出しています。
味わいは、ある意味乱暴でゴージャス!
直情的に訴える果実のリオのカーニバルってところでしょうか?
80年代の物とは随分違います!

こんな風に2本を飲めるのも、おそらくZOOとあの会だけ?
でしょう・・・

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『クロ・ド・タール』は02’でこれですから↓





さあ、暑い夏に突入します!

2007-07-27 04:44:35 | ライフ
とうとう、我が家の球児の夏が終わりました。
残念ですが、M城県大会でのベスト8は立派!
本人にとって、イイ思い出の夏となったようです。

ということで、昨晩は家族でヌッフに御邪魔致しました。
ホヤとスルメイカのお造り、プロヴァンス風の海老チャン、もちろんサラダ、
更にはアーリオ・オーリオのパスタ、そしてサンマルツァーノ、
仕上げにピッツァまで・・・

食欲旺盛の子供(二人は成人ですが・・・)がいっしょですと、
食べる量が違います。

私は私で皆の経過報告などを聞きながら、
ビール⇒フランチャコルタと来て、いつものブラインドを・・・

非常に御機嫌麗しいイトウゾ店長、
大ぶりのリーデル・ボルドーで濃厚なガーネットの液体をにこやかに差し出しました。

エキゾティックな香気に包まれたこの液体、
甘い濃厚なブケと、微かなマンダリンオレンジのニュアンスを感じます!
この色合いは10年は経っているでしょ?
とワタクシのたまえば、イトウゾ氏の表情に一瞬笑みが消えました。
『その通り・・・です』
あっけなく、97’物を白状し、くだんの品種特定へ・・・

眉間に皺を寄せ、グラスに顔を突っ込み、悶絶するワタクシをよそに、
隣の御仁が『これカベルネでしょ!』と一蹴!

『な~~んだ、カベルネじゃん!』
ローヌ品種を想定していたワタクシに思わぬ朗報です!

そうすると、ひょっとしたらの新大陸も視野に入れイザ四択へ!

結局、1997 プランタジネット カベルネ・ソーヴィニオンである事が判明!
なんとオーストラリアの西の端、マーガレットリヴァー近郊の代物でした。
美味しいワイン、世界にまだまだあります。

まあワインはさて置き、
人間ってなかなか一人では生きて行けないものだと痛感する、
今日このごろです!

皆さん一緒に頑張りましょう!
渡る世間の甲子園キュウジより・・・では!

PS:『第21回 ワインとキュイジーヌ・・・』の写真アップ、もうそろそろです!
   もう少し御待ちを!