The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

『より良い終わりの甘い始まり』という名のワイン、ジャン・マルク・ブリニョ

2015-12-07 23:09:11 | ワイン
ご存知佐渡在住の醸造家ジャン・マルク・ブリニョが出稼ぎで造ってくれたワインとのことだ。
『フォクシー・フォクシー・ネイチャーワイルドライフ』というデンマークのネゴシエーションで、かのローヌの造り手の『ル・マゼル』の葡萄で造られているというのも凄い!

偶然『バルバーレ』さんで飲ませてもらった『ル・マゼル』

件の『Sweet Beginnings of a Better end Jean Marc Brignot』

品種はカリニャン、グルナッシュ、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨンの混醸で、ナチュレの何でもござれの面白さがここでも出ている。

これを大通りの階段を上ってのあのお店で飲ませてもらった。

出荷の前に1年寝かせてあるとのことだが、未だ微発泡のプチプチ感が舌先に心地よく、上質のランブルスコを思わせる。
確かにより良い終わりを迎えるための甘い始まりなのだろうが、何よりも果実の総体的なバランスの良さは見事というしかないのだろう。

甘く還元的な香気が鼻をくすぐり、それも程なく失せて、濃密な赤いフルーツのジャム系の香りに包まれる!
味わいは適度なタンニンが食欲を誘い、濃密でも壮麗な酸味がその後腐れを無くしてくれる。

もしこれを数年置いたらどうなるのか?
15年寝かせたラ・ピエールのようになってくれるのだろうか?

待つ気にさせうるワインではあるのだろう・・・
なにはともあれ出稼ぎしてくれて、アリガトー!ということだ。

2003 プロミス コトー・ドュ・ラングドック ドメーヌ・フォントディクト

2015-12-06 09:57:11 | ワイン
ラングドックのこの造り手の2003年ものを飲んでみた。
極めてナチュラルな造りのワインが12年の熟成期間を経て、さてどのように変貌するのか?ということだった。





その日はパスタを食べて、そこに登場したのだけれど、ナチュレの食中酒としての存在感をいやおうにも知ることとなったのだ!
それは見事な相性を見せてくれ、実に楽しい食事となったのだ。



このワインは以前2013年のピルーエットを飲んでいる。
比べてみれば、確かに凝縮性とダイナミズムは影を潜めたけれど、薫り高さと味わいの調和には一日の長がある。
ではボルドーやブルゴーニュに見られる、あの色気のある熟成香はどうか?と聞かれれば、それは無いと答えるだろう。
香りの方向性は、妖艶なフェロモンのようなことではなく、むしろ香水のような甘い香りににじり寄る・・・
このことは南仏のグルナッシュ、シラー、ムールヴェードルなど熟成香によく見られることで、ナチュレとはなんら関係はないのだろう!

いずれにしても、ある種の落ち着きと、果実のバランスの美しさはワイン飲みにとって、何よりのもので、この感じで飲むのも嬉しいのだ。
しかしながら、あの2013年のピルーエットの荒削りの瑞々しい果実をかぶりつく醍醐味も忘れられない!

なにしろゼイタクな私なのだ・・・

『ラ・グランド・コリーヌ』がさらに好きになった♪

2015-12-03 09:34:15 | ワイン
もう一本『フェスティヴァン』で目を引いたワインが、大岡さんのワインだった。
マグナムボトルで見かけないエティケット!
おそらく手書き?とも思われる体裁で、実に微笑ましく、温かみが伝わるエティケットだ。



飲んでみて、マグナムのダイナミズムはもちろんのこと、実に優しく、広がりを感じる底味なのだ!
今飲んで楽しく、少し待ってもイケルのだろう♪

中味は不明だけれど、品種は南仏のメインストリームを混醸したものと思われる。
グルナッシュ、シラー、サンソー、カリニャン、ムールヴェードル云々・・・
こんなワインがあれば、さぞや正月も楽しくなるだろうに・・・などと、無いものねだりの子守唄?

まあまた『ラ・グランド・コリーヌ』さんに惚れ直したということなのだ。