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馬渕睦夫『和の国の明日を造る』第86回 「テーマ:イラク戦争、東欧のカラー革命、『アラブの春』現象の謎」

2018-03-08 19:22:45 | 日記
馬渕睦夫『和の国の明日を造る』第86回 「テーマ:イラク戦争、東欧のカラー革命、『アラブの春』現象の謎」
菜の花の花言葉:快活、明るさ
産経新聞では、非核化の条件が現(金正恩)体制の保証であるような書き方をしているが、日米ともにカータ政権以来、北朝鮮の体制を保証してきたので、非核化の条件とはならない。
メディアは北朝鮮を中露が支えているとの分析をしているが、中露にとって、北朝鮮を支えるメリットはないので、今後支えることはないだろう。朝鮮問題はアメリカの国内問題(トランプと既存エスタブリッシュメントとの戦い)であり、国家間の国益問題ではないのである。
南北会談が行わるようだが、これは経済制裁が効いてきている証拠だ。つまり、これまで、北朝鮮を支えてきたウォール街またはネオコンが北朝鮮から手を引き始めた兆候である。
世界のどの国をとっても、軍事的脅威のない国は存在しない。したがって、アメリカによる北朝鮮の軍事的脅威の解消も非核化の条件になり得ない。
トランプは戦争を起こさず、経済的圧力だけで、北朝鮮の非核化を実現したいと考えている。軍事的衝突は、北朝鮮の非核化が不可能になったときに起こると考えるべきである。
産経新聞のコラム「正論」で書かれた袴田茂樹氏の対露政策についての見方は間違っている。日本の多くの人は、北方領土問題解決は、北方領土返還と日本からの経済協力の交換取引だと考えているが、そういう狭い視野では、お互いに猜疑心が募るだけである。ロシアにとっての最大課題は「ロシアの安全保障を強化すること」であり、その課題に応える一つとして経済協力(8項目提案)があるのであって、ロシアが何を期待しているのか、プーチンが何がやりたいのかというニーズに的確に応えるかにかかっている。
アメリカは世界の覇権を握るためには、世界のエネルギー資源(石油)を抑えることが必要だと考え、その方法として、国営化されている主だった石油産油国に対し、資本介入をするために民営化を迫った。その犠牲になったのがイラクのフセインであり、ロシアの石油会社のエクソンモービルによる買収を妨害したプーチンであった。
プーチン潰しのために、アメリカのネオコン勢力は国際NGOを利用して、民主化の名のもとに東欧カラー革命を支援した。

質疑応答コーナー

【質問】北朝鮮は非核化するのでしょうか。
・北朝鮮問題は、南北朝鮮問題でなくアメリカの国内問題(トランプ VS 反トランプの戦い)そのものであり、非核化が実現されるまでこの戦いは終わらない。トランプがこの戦いに勝てば、非核化は可能となる。一方負ければ、核保有を認めた裏合意となる。

【質問】いよいよ北が南を吸収する流れになってきた様ですが、日本はマスコミの圧力と世論操作で賠償と協力支援の両方の名目で金をたんまり出すのでしょうか。
・賠償という形でなく、ODAを通じて1兆円規模の協力支援ということになる。但し、拉致問題解決に結びつけないと自立国家と言えない。

【質問】露はワンワールドに対抗し拡大勢力ではないと思いますがそれでも核兵力の増強が必要なんですか
・イギリスのマッキンダーの定義「ロシアを支配するものが世界を支配すると言われほどの影響力がある国家なので、ネオコンからの脅威もあり、防衛上の観点からもロシアは核兵力が必要との国家観を持っている。ソ連崩壊後、ロシアがよみがえったのは、核兵器とロシア正教があったからだとのプーチンの言葉がそれをあらわしている。ソ連時代、ロシアは共産主義者に乗っ取られていたのである。

【質問】(北朝鮮問題は・・・)トランプがうまくやってくれたんですかね?
・今のところ、トランプの戦略は上手く言っていると思う。

【質問】ロシアのプーチンは、イスラエルユダヤとは、話せる仲なのでしょうか?ナショナリストとしては、同じ価値観を持っていると思います。
・グローバルに展開する経済ユダヤ(ディアスポラユダヤ)の人口及び影響力が強いが、やがて国家を重視する民族ユダヤ(イスラエルユダヤ)の人口が増え人口構成が逆転すると、愛国主義者として同じ価値観を持てるようになる。