馬渕睦夫『和の国の明日を造る』第87回「テーマ:第二次大戦後の歴史ーまとめー」
森友問題は、「大山鳴動して鼠一匹」だった。おそらく、佐川氏の辞任及び国会証人喚問で幕引きとなるだろう。
野党にとって、これ以上追及すると、背後に左翼政治団体(解放関連)が絡んでおり、ブーメランとなることは間違いない、振り上げた拳をどういうタイミングで収めるかが見ものだ。
理想的には、財務省の予算編成権を取り上げ、内閣府にもってくることだが、これは、自民党内の猛反撃があり政権が危うくなるので、国税庁を財務省の外局から外し、内閣府の外局である金融庁のようにすることだ。
朝日新聞がこのニュースが報道したとき(報道の仕方)、文書を入手したと報道せず、確認したと報道した時点で、これまで公表されていたもの以外の新しいものが発見されなかったということを意味していた。
文書公表後の朝日新聞及びNHKの取り上げ方、とりわけNHKがこの件に関する国会中継をしなかったこと自体、このニュースが朝日及びNHKにとって、メリットあるものでなく、空振りであったことを自ら認めたことを意味していたのである。むしろ、疑惑を惹起させるように、誰が確認させたかが、問題である。
米朝首脳会談の動きが生まれてきたが、これはトランプの勝利である。メディアは金正恩が勝ったとか、アメリカを手玉にとっているとか報道しているが、それは間違いである。
ダボス会議の主催者米ネオコン勢力とトランプの間でディールが成立し、今まで、北朝鮮を支えてきたネオコンが北朝鮮から手を引くことが決定的となったため、焦った金正恩は、敗北を認め、非核化を前提にしての会談を開きたいと申し出てきたのである。
これまで、弱小国北朝鮮が大国アメリカに対して強気で挑発してきたのは、背後に米ネオコンの支援があったからこそできたことである。
森本敏氏が産経新聞のコラム「正論」で述べている北朝鮮対策にはその視点が欠けている。
ネオコン勢力にとっても、アメリカに対してミサイルを撃ち込むと脅し始めた以上、韓国や日本に武器を売って儲けるどころではなくなる。
北朝鮮問題が解決に向かった後は、舞台が中東に移り、シリアで内乱が激化するであろう。北朝鮮はトランプが抑えたので、今度はプーチンがシリア問題に関して、米ネオコンと対立するだろう。
注視しなければいけないのは、インドのニューデリーとイスラエルのテルアビブ間を結ぶ飛行ルートにサウジアラビア(イスラエルと対立している)上空をが入っている点である。
中東問題と同時進行で、東アジアの覇権をめぐって米中問題も表面化するだろう。いずれも、米ネオコンが紛争地域をつくり、武器売買で儲けようとする動きの一環である。
古森義久氏が産経新聞のコラム「緯度 経度」で述べている「対中関与策の終わり」の内容は現状の米国の対中政策の変更を的確に捉えている。
中華人民共和国は戦後、アメリカのネオコン勢力によってつくられた。
中国の改革開放政策は、アメリカと日本の支援によって進められたが、結果は失敗であったと総括し、米民主党も反トランプの派のニューヨークタイムズ紙も中国の膨張政策(アメリカの覇権に挑戦)に対し、関与政策から締め付け政策へと方向転換をした。
これからは、米中の戦いが始まる。
【質疑応答コーナー】
【質問】米朝首脳会談の開催地として、スイスが候補地に挙がっていますが、これは馬渕先生が以前お話をされた「スイスという国の不思議」と何か関係があるのでしょうか?
・そのとおり、ダボス会議の開催されたスイスは、ウィーン会議後、このような時のために作られた永世中立国で人造国家である。戦争が起きても、安全にお金を預けておける場所でもある。
【質問】ティラーソン国務長官の解任し、後任にCIAのポンペイオ長官を指名したことは、日本にとってプラスになるのでしょうか?
・プラスになると思う。国務省は元々グローバリストの考えであった。ティラーソンより、もっと反グローバリストのポンペイオを送りこんできたということは、これまで、政権の意を受けて日本を封じ込めてきた国務省が変わるということである。これを機会に、安倍総理には、独立国としての自立を達成して欲しい。
【質問】この森友問題は憲法改正論議をさせない為ですか?
・そういう側面もある。朝日があやふやなまま報道して、他のメディアや知識人を躍らせようとした、その結果、朝日の予想通り、何かいかにもひどい書き換えをやったのではないかとの疑心暗鬼が一般国民にまで芽生え、これほどまでに大きな騒動になった。朝日の洗脳工作が成功した例である。
これからも、この手の騙しは行われるであろう、メディアの報道することを鵜呑みにしてはいけないということである。
【質問】野党が終わったのは分かったけど、少なからず安倍政権の支持率が下がり、石破の支持率が上がったが、これを元通りにするまでは本当の終わりでなないのでは?
・そのとおりである。日本は危機的状態にあり、自民党内でも親中派石破議員は安倍降ろしに加担しており、打倒内閣のメディアは石破氏を持ち上げている状況である。安倍総理再選阻止に向け、今後も反安倍総理の嵐は吹き荒れるであろう。
【質問】ロシアにとって戦利品としての北方領土はどれくらい重要なんでしょうか?
・ロシアの最重要課題は安全保障である。日本の提案がロシアの安全保障に役立つとプーチン大統領が確認できれば、北方領土は返還されるであろう。確認できなければ、返還されない。今回の8項目提案はそれに応えるられる内容であると思う。あとは、実施効果の確認が取れる仕組みが出来上がるか否かにかかっている。
安倍総理の本心を理解している自民党議員はほとんどいないことが、日本の悲劇であり、外務省もいまだに冷戦時代のロシアに対する外交姿勢から脱していない有様だ。
伝統的なロシアウォッチャーはロシアは信用できないという見方しかしていない。
安倍総理在任中に解決できなければ、領土返還は永遠に無理だろう。現在の他の議員にはその能力がない。
【質問】習近平憲法改正→米朝会談→ティラーソン解任は繋がっているのですか?
・繋がっていると思う。憲法改正による権力の座の終身制は、大統領制をとっているアメリカの政治理念に反する。
【質問】北朝鮮の次にネオコンが使うコマは何でしょうか?
・当面はシリアでその後中東に移る。特にトルコ情勢に注視しなければいけない。トルコはNATOメンバーであり、シリアに侵攻しており、内戦が激化すると、難民問題がヨーロッパに波及するからである。
【質問】今回の米朝対話で戦争はなくなったと思いますか?核廃棄につながるでしょうか?
・核廃棄につながる。北朝鮮の核保有を容認すると、核を持てば安全ということで、多くの国が核を持つ方向に一気に向かうからである。したがって、トランプは核廃棄まで手を緩めない。
米朝対話の目的は核廃棄であり、解決を長引かせようと言う動きがみえたら、北朝鮮を叩く口実ができるので、アメリカは不誠実な対応をしたという理由で軍事行動を起こす。
【質問】米国の内政問題は今後どうなりますか?終息するでしょうか?
・まだ、終息はしていない。とりあえず、北朝鮮問題については、トランプの勝利で和平に向かうだろうが、今度は中東でネオコンの巻き返しが始まり、シリア難民がヨーロッパに波及するか否かで問題が発生すると思われる。一方、中国問題に関しては、ネオコンもトランプも締め付けに同意している。
森友問題は、「大山鳴動して鼠一匹」だった。おそらく、佐川氏の辞任及び国会証人喚問で幕引きとなるだろう。
野党にとって、これ以上追及すると、背後に左翼政治団体(解放関連)が絡んでおり、ブーメランとなることは間違いない、振り上げた拳をどういうタイミングで収めるかが見ものだ。
理想的には、財務省の予算編成権を取り上げ、内閣府にもってくることだが、これは、自民党内の猛反撃があり政権が危うくなるので、国税庁を財務省の外局から外し、内閣府の外局である金融庁のようにすることだ。
朝日新聞がこのニュースが報道したとき(報道の仕方)、文書を入手したと報道せず、確認したと報道した時点で、これまで公表されていたもの以外の新しいものが発見されなかったということを意味していた。
文書公表後の朝日新聞及びNHKの取り上げ方、とりわけNHKがこの件に関する国会中継をしなかったこと自体、このニュースが朝日及びNHKにとって、メリットあるものでなく、空振りであったことを自ら認めたことを意味していたのである。むしろ、疑惑を惹起させるように、誰が確認させたかが、問題である。
米朝首脳会談の動きが生まれてきたが、これはトランプの勝利である。メディアは金正恩が勝ったとか、アメリカを手玉にとっているとか報道しているが、それは間違いである。
ダボス会議の主催者米ネオコン勢力とトランプの間でディールが成立し、今まで、北朝鮮を支えてきたネオコンが北朝鮮から手を引くことが決定的となったため、焦った金正恩は、敗北を認め、非核化を前提にしての会談を開きたいと申し出てきたのである。
これまで、弱小国北朝鮮が大国アメリカに対して強気で挑発してきたのは、背後に米ネオコンの支援があったからこそできたことである。
森本敏氏が産経新聞のコラム「正論」で述べている北朝鮮対策にはその視点が欠けている。
ネオコン勢力にとっても、アメリカに対してミサイルを撃ち込むと脅し始めた以上、韓国や日本に武器を売って儲けるどころではなくなる。
北朝鮮問題が解決に向かった後は、舞台が中東に移り、シリアで内乱が激化するであろう。北朝鮮はトランプが抑えたので、今度はプーチンがシリア問題に関して、米ネオコンと対立するだろう。
注視しなければいけないのは、インドのニューデリーとイスラエルのテルアビブ間を結ぶ飛行ルートにサウジアラビア(イスラエルと対立している)上空をが入っている点である。
中東問題と同時進行で、東アジアの覇権をめぐって米中問題も表面化するだろう。いずれも、米ネオコンが紛争地域をつくり、武器売買で儲けようとする動きの一環である。
古森義久氏が産経新聞のコラム「緯度 経度」で述べている「対中関与策の終わり」の内容は現状の米国の対中政策の変更を的確に捉えている。
中華人民共和国は戦後、アメリカのネオコン勢力によってつくられた。
中国の改革開放政策は、アメリカと日本の支援によって進められたが、結果は失敗であったと総括し、米民主党も反トランプの派のニューヨークタイムズ紙も中国の膨張政策(アメリカの覇権に挑戦)に対し、関与政策から締め付け政策へと方向転換をした。
これからは、米中の戦いが始まる。
【質疑応答コーナー】
【質問】米朝首脳会談の開催地として、スイスが候補地に挙がっていますが、これは馬渕先生が以前お話をされた「スイスという国の不思議」と何か関係があるのでしょうか?
・そのとおり、ダボス会議の開催されたスイスは、ウィーン会議後、このような時のために作られた永世中立国で人造国家である。戦争が起きても、安全にお金を預けておける場所でもある。
【質問】ティラーソン国務長官の解任し、後任にCIAのポンペイオ長官を指名したことは、日本にとってプラスになるのでしょうか?
・プラスになると思う。国務省は元々グローバリストの考えであった。ティラーソンより、もっと反グローバリストのポンペイオを送りこんできたということは、これまで、政権の意を受けて日本を封じ込めてきた国務省が変わるということである。これを機会に、安倍総理には、独立国としての自立を達成して欲しい。
【質問】この森友問題は憲法改正論議をさせない為ですか?
・そういう側面もある。朝日があやふやなまま報道して、他のメディアや知識人を躍らせようとした、その結果、朝日の予想通り、何かいかにもひどい書き換えをやったのではないかとの疑心暗鬼が一般国民にまで芽生え、これほどまでに大きな騒動になった。朝日の洗脳工作が成功した例である。
これからも、この手の騙しは行われるであろう、メディアの報道することを鵜呑みにしてはいけないということである。
【質問】野党が終わったのは分かったけど、少なからず安倍政権の支持率が下がり、石破の支持率が上がったが、これを元通りにするまでは本当の終わりでなないのでは?
・そのとおりである。日本は危機的状態にあり、自民党内でも親中派石破議員は安倍降ろしに加担しており、打倒内閣のメディアは石破氏を持ち上げている状況である。安倍総理再選阻止に向け、今後も反安倍総理の嵐は吹き荒れるであろう。
【質問】ロシアにとって戦利品としての北方領土はどれくらい重要なんでしょうか?
・ロシアの最重要課題は安全保障である。日本の提案がロシアの安全保障に役立つとプーチン大統領が確認できれば、北方領土は返還されるであろう。確認できなければ、返還されない。今回の8項目提案はそれに応えるられる内容であると思う。あとは、実施効果の確認が取れる仕組みが出来上がるか否かにかかっている。
安倍総理の本心を理解している自民党議員はほとんどいないことが、日本の悲劇であり、外務省もいまだに冷戦時代のロシアに対する外交姿勢から脱していない有様だ。
伝統的なロシアウォッチャーはロシアは信用できないという見方しかしていない。
安倍総理在任中に解決できなければ、領土返還は永遠に無理だろう。現在の他の議員にはその能力がない。
【質問】習近平憲法改正→米朝会談→ティラーソン解任は繋がっているのですか?
・繋がっていると思う。憲法改正による権力の座の終身制は、大統領制をとっているアメリカの政治理念に反する。
【質問】北朝鮮の次にネオコンが使うコマは何でしょうか?
・当面はシリアでその後中東に移る。特にトルコ情勢に注視しなければいけない。トルコはNATOメンバーであり、シリアに侵攻しており、内戦が激化すると、難民問題がヨーロッパに波及するからである。
【質問】今回の米朝対話で戦争はなくなったと思いますか?核廃棄につながるでしょうか?
・核廃棄につながる。北朝鮮の核保有を容認すると、核を持てば安全ということで、多くの国が核を持つ方向に一気に向かうからである。したがって、トランプは核廃棄まで手を緩めない。
米朝対話の目的は核廃棄であり、解決を長引かせようと言う動きがみえたら、北朝鮮を叩く口実ができるので、アメリカは不誠実な対応をしたという理由で軍事行動を起こす。
【質問】米国の内政問題は今後どうなりますか?終息するでしょうか?
・まだ、終息はしていない。とりあえず、北朝鮮問題については、トランプの勝利で和平に向かうだろうが、今度は中東でネオコンの巻き返しが始まり、シリア難民がヨーロッパに波及するか否かで問題が発生すると思われる。一方、中国問題に関しては、ネオコンもトランプも締め付けに同意している。