「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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東京、長野、岩手で、下水汚泥からのヨウ素検出が増加。福島第一原発の状況に注意してください。

2011-09-10 10:27:42 | 福島第一原発と放射能

個別土壌調査  

(1)岩手県紫波町

 岩手の盛岡の手前の地域の数字です。家の周囲1.5ヘクタール程を耕起していない所9箇所選んで調査。採取日は8月30日晴れということです。農家の広い周辺をくまなく土壌を調べた感じでしょう。最大値が100.4Bq/kg  最小値が25.8Bq/kg  平均は65.8Bq/kg。東北での汚染の北限を考える参考にもなりますし、農村地帯の自宅や畑周りの広い環境で、その環境がどの程度汚染されているのか、これだけ何箇所も調査したデータは、有益です。

セシウム134, 137,  の順に記載します。単位はBq/kg
 
①山の道:      47.0/ 53.4   ②畑のくろ:   21.9/ 24.2
③休耕田:      36.9/ 43.4   ④ハウス横:   43.7/ 34.0
⑤小屋の前:   18.5/ 17.1   ⑥家前松の下: 33.6/ 53.7
⑦家前花壇:    12.6/ 13.2  ⑧田のくろ:    40.7/ 36.2   ⑨畑の周囲:    27.0/ 35.5


「耕起してない所を選んだつもりでしたが、5, と7は一度草取りをしたみたいです。」

 

(2)千葉県市川市大洲のマンション1階の庭 セシウム134/137

それぞれ、534.2Bq/kg   、592.7Bq/kg

(3)小金井市前原町      セシウム137/134   それぞれ93Bq/kg ,100 Bq/kg

「土壌の採取は自己流?です。表面を1~2cm位避け、5cm位までの間の土壌を採取」

 
 別の話です。このところ、下水汚泥などで、ヨウ素が検出されている話が、取り上げられています。ヨウ素が検出されているのかどうかについて、「医療用のヨウ素なので問題ない」とする論調がありますが、ほとんど検出されていなかったものが、複数個所で、増えて検出されているのであれば、これはどういうことなのかと考えなければなりません。医療用のものではほぼありません。岩手県奥州市で、下水の処理施設の汚泥から、これまで数回不検出のヨウ素が8月25日には、2300Bq/kg、31日は590Bq/kg、9月6日は480Bq/kg。
 東京でも、ヨウ素が少し増えて出てきています。9/9の発表データ(試料採取日 8月26日~30日)新河岸水再生センターで260Bq/kg。
 また長野からも「長野市の下水汚泥焼却灰からも3検査連続ヨウ素-131がでています。何をさしているのでしょうか。」と連絡がきました。千曲川流域下水道上流処理区終末処理場(長野市真島町)8/16に160Bq/kg、8/22に240Bq/kg、8/26に220Bq/kgだそうです。
 下水の処理で溜まっているものなので、まだ量としては気にするレベルではありませんが、八月以降、各地でヨウ素の検出が増加傾向にあるとしたら、これは福島第一原発由来の、物質と見るべきで、当然ながら、中で反応が続いている事を示唆するものでしかありません。原発施設内で、地割れで水蒸気という情報、八月に各地で線量があがったという情報を併せて考えます。もともと原発でまだ危険な状態が続いていると僕は見ていますが、このヨウ素検出のデータもその裏づけになると思います。