俗物哲学者の独白

学校に一生引きこもることを避けるためにサラリーマンになった自称俗物哲学者の随筆。

文化大国

2008-08-19 16:09:00 | Weblog
 「竹取物語」は世界最古のSFだと思っている。かぐや姫を迎えにきた宇宙船は宙に浮かび(反重力装置か?)、宇宙船に向かって放たれた矢は空中で止まる(バリヤーか?)。
 最近の日本文化は漫画とアニメが代表しているように思われる。海外での評価は日本では考えられないほど高い。
 これまで日本は技術大国や経済大国として評価されて来た。むしろ文化大国を目指すべきではないだろうか。
 他の文化を有難がり過ぎることなく従来からの既存の文化との融合を図ることは日本人の素晴らしい特技だ。洋食や中華のアイテムにライスとスープ(時には味噌汁!)をセットして定食とするのは和魂洋才の現れと言えるだろう。
 新しい文化をそれまでの文化と対立させず固有の文化と融合させて取り入れることができるのはその文化の懐の深さを物語っている。
 浮世絵のように、外国で評価されて初めてその価値に気付くような愚行は避けたいものだ。

2008-08-19 15:55:42 | Weblog
 先日のオリンピック開会式のテーマにも使われた中国の4大発明(紙、印刷、羅針盤、火薬)は総て「宋」までの発明だ。つまり「元」以降には中国による偉大な発明は無い。
 言い換えれば西暦1,000年まで中国は世界の最先進国だったが、1,000年以降は世界文明史に貢献していない。1,500年くらいまではイスラム圏が、それ以降はヨーロッパが文明をリードしている。
 もし「元」という異民族支配が文明の停滞を招いたのなら、「元」という通貨単位を中国が使っていることは先進文明国を自負する中国にとっては大いなる皮肉と言わざるを得ない。

ばら撒きと減税

2008-08-19 15:44:57 | Weblog
 景気対策という名目でばら撒きが容認されている。「官の金を民に移す」ということが役人の理屈だが「官の金」という言葉に大いに不満を感じる。「官の金」ではなく「国民の金」ではないだろうか。
 官が自力で生み出した金ではない。様々な口実で国民から徴収した金だ。それなら国民に返すのが筋だ。
 官による不要不急の公共事業によって潤うのは一部の業者だけだ。それも多くは天下りや賄賂で癒着した業者だ。こんな業者を通じて間接的に景気浮揚を図るよりは、減税により国民の負担を軽減するほうが遙かに公平だ。
 無駄の多い官の出費は必要最小限に抑えるべきだ。国の仕事は防衛・防災・治安だけで良いとさえ思っている。他は民間に任せたほうが遙かに効率的だろう。

0×∞=0

2008-08-19 15:33:54 | Weblog
 次のことを前提にしないなら議論は虚しい。
 ①人は必ず死ぬ。
 ②死後は「無」になる。(余談:「死後ハムになる」のは豚だけ)
 極楽浄土も天国も最後の審判もあり得ない。これらは願望が生んだ妄想でしかない。誰も実際に見聞している訳ではないし、あの世から還って来た人もいない。死後の話は「嘘の塊」だ。
 死後の「無」とは何か?「無」の状態が永遠に続くことだ。0×∞を「有」と錯覚する人もいるようだが0はどれだけ積み重ねても0にしかならない。存在しないもの、例えば地球大のダイヤモンドを想定しても、存在しないものは何兆年経とうと存在しないままだ。永遠に続く「無」は「無」でしかない。死後の「無」は丁度生まれる前の数十億年が「無」であるように「無」でしかない。